明日は春彼岸のお中日、皆さんでご先祖様にお参りしましょう。
倫勝寺のお中日の行持予定はこちらをごらん下さい。
鎌倉市大船の大船観音寺で毎年9月上旬に行っている「ゆめ観音」がこのたび「正力松太郎賞」を受賞しました。
ゆめ観音実行委員会さま、大船観音寺さま、曹洞禅インターナショナルさま、他多くの関係諸氏の方々には、本当におめでとうございます!
住職の所属する曹洞宗神奈川県第2宗務所第5教区も、このところ法要や設営、裏方などで協力しているこのイベント。
仲間が苦労して積み上げて来た活動が、このように評価されるのは本当に嬉しいことです。
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開催趣旨(ゆめ観音ホームページより)
大船観音は鎌倉市内にありながら、いわゆる観光地としての鎌倉エリアから外れた位置にあります。そのため、拝観者数は鎌倉駅周辺の寺社の10分の1にも満たない状況です。
しかし、拝観者のうち6割は篤い観音信仰の方々であり、幾度となくお参りをされております。また、境内に掲げられた絵馬や参拝ノートには、アジア各国の文字が目立つことも特色です。そこには健康を祈る言葉のほか「経済的に苦しい」「愛情が欲しい」など様々な願いが書き記されています。
在日アジア諸国の人々は、それぞれの悩み、思い、願い事を胸に観音様へと参拝を重ねているのです。いわば日本で暮らすアジアの方々の心のよりどころとなっているといえます。
そこで、観音信仰で結ばれたアジア各国ゆかりの僧侶をお招きし、それぞれの国の様式で平和の祈りをささげ、音楽や舞踊を催し、ひとときでも楽しい時間を過ごしていだく場を設けることが出来ないだろうかということで企画されたのが「ゆめ観音」でした。
大船観音寺境内の白衣観音像は、もともと観音思想の普及とともに世界の恒久平和を祈願して建立されたものです。また、境内には原爆の火が燈されています。
平和の願いを日本からアジア各国へ、そして世界へと広げていきたい。
「ゆめ観音」アジアまつりでは大船の街を見下ろす白衣観音像の前にステージを設け、観音様に向かって平和の祈りをささげ、また観音様に抱かれながら民族芸能を奉納します。また、境内では各国僧侶が身の上相談に応じ、民族相互の交流も図ります。
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ゆめ観音アジアフェスティバルは昨年で10回を数えました。当初の開催の趣旨を守りながら続けてきたその姿勢は本当に素晴らしいと思います。
ところで、プロ野球の正力松太郎賞は知っているけど、今回のは野球じゃないでしょ、いったいなんなの?という方は、次をごらん下さい。
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「正力松太郎賞」
「正力松太郎賞」は、仏教精神に基づいた青少幼年の育成活動に尽力し、社会の情操教育振興に努力している個人・団体を顕彰するために贈られます。
主催:財団法人全国青少年教化協議会
後援:読売新聞社
日本テレビ放送網株式会社
株式会社よみうりランド
報知新聞社
表彰対象
本賞
仏教精神に基づき、長年にわたって青少年の宗教情操教化活動振興に顕著な業績をあげ、今後も活躍が期待される以下の個人または団体。
①日曜学校、子ども会など寺院における青少年を対象とした各種の集い、その他の活動を行っているもの。
②文学、音楽、美術、演劇、スポーツ、福祉、国際交流、環境問題などの文化・ 社会活動を行っているもの。
青年奨励賞
全青協の事業目的である仏教精神にもとづいた青少幼年の育成活動に常日頃努力し、今後もさらなる活躍が期待される40歳以下の個人、もしくは個人が運営する団体。
全国青少年教化協議会 http://www.zenseikyo.or.jp/index.html
全国青少年教化協議会(略称・全青協)は、故正力松太郎氏の提唱により、仏教教団六十余宗派などが協力し、青少年の豊かな生活と未来を願い1962年に結成(翌1963年設立認可)された財団法人です。
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そして、今回の受章理由がこちらです。
■正力松太郎賞 本賞
ゆめ観音実行委員会
(代表 ゆめ観音実行委員長/大船観音寺住職 横山敏明師)
受賞理由
「つながる~ひろがる~アジアのねがい」をスローガンとして、大船観音寺を会場に「ゆめ観音アジアフェスティバル」を平成11年より開催。アジア各国の僧侶による法要のほか、アジア各地の民族舞踊や音楽の公演なども開く。
開催の動機は、大船観音にアジアの参拝者が多いことから、観音信仰で結ばれたアジア各国・各地域の人々が集い、皆が楽しめる場を設けたいと考えたことにある。
そこで、大船観音は世界恒久平和を念願して建立されたことからも、その平和の願いが大船からアジア、そして世界へと広がるよう願って大船観音寺、SOTO禅インターナショナルを中心に「ゆめ観音実行委員会」を組織した。
回を重ねるごとに認知度は高まり、来場者も増え、地元の恒例行事として定着してきている。
また、鎌倉市やかながわ国際交流財団などの協力、後援を得られるようになり、平成18年には神奈川県知事より感謝状が贈られた。
今回、アジア各国民・諸民族の文化への理解を深め、平和を希求する新たなかたちを構築した功績が高く評価され、受賞に至った。
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今朝(3月19日付)の読売新聞にも掲載されていました(冒頭の写真参照)。
近々、新聞紙上で受章理由などや活動の内容なども紹介されると思います。6月には表彰式も行われるとのこと。
うれしいですねえ!
今年秋のゆめ観音や、夏ごろの様々なプレイベントはこれまで以上に注目されることでしょう。
「ゆめ観音」が次の世代に受け継がれてゆくよう、しっかりと支えてていかねばと思います。
昨年のさんぜ通信・ゆめ観音関連ブログはこちら。
そのほかにもブログ内あちこちにありますので、ごらん下さい。
また、リンクの案内にあるkamenoさんのブログ等にも、詳しい様子がございます。
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今日のおまけ
休憩所前の木蓮の花。たくさん咲きました。すこし前に写したので、皆さんがおみえになる頃には散り始めているかも知れません。
我が家の愛犬、さんごもこんなに大きくなりました。(photo by よしひろ)
今日はここまで。
さあこれから、お彼岸会準備、最後の仕上げにかかりましょう。
そして観音様の御慈悲と、観音信仰で結ばれた縁。
準備から片づけまで多くの方々の手によりゆめ観音が運営されています。
とても尊いことだと感じます。
これもすべて貴兄の岩をも通す信念が、関係するみんなを引っ張りあげてくれてのことでしょう。本当におめでとうございます。