週末一人旅、というと羨ましがられるかもしれませんが、お仕事です。
今月は3回、山形出張。
お祝い事なのでちょっと心は軽いのですが、横浜の方の法事などの仏事が滞ってしまっていますので、
皆さんにはご迷惑おかけしてしまいます。
お許しください。
第1回目の出張は新潟・長岡を経て山形の小国町へ出張でした。
車でのんびり、と思っていましたが土曜日の関越は混雑が激しく、案外時間がかかってしまいました。
長岡まで5時間だもの・・・
途中、越後川口のサービスエリアで休憩。
このサービスエリアは蛇行する信濃川の中にあるせいで、とてもスッキリした風を感じることができます。
長岡のインターを降りて、20代のころにたいへんお世話になったお寺さんへお参りに行きました。
久しぶりの墓参です。
ここはお寺を継ぐ方が無く、本寺さまに吸収される形で廃寺になってしまいました。
写真はありませんが、本堂や庫裡も取り壊されて、跡地には小ぶりな霊園ができています。
墓域にある歴代住職のお墓にお詣り。往時のことを想いだし、今の自分を点検してみます。
20代、生意気盛りでしかも迷いの暗闇の中であがいていたワタシに、惜しみなく法を説き、進むべき道筋を指し示してくださったご老師とそのご家族。
あの頃寝起きしていた本堂の屋根裏部屋から見た田んぼは耕作放棄となり、今は雑草が生い茂っています。
香華を供え、読経してぼんやり過ごすこと小一時間。遠く雉子が鳴き、虫の声がワタシを包みます。
心の充電が終わったあと、最終目的地の山形県小国町へ向かいます。
法友のお寺には2時間ほどで到着。
私が東京別院で典座をしていたころ修行にきた若者も、今では50歳を超え、晋山式に招いてくれるまでになりました。
ありがたや、良いご縁です。
ここ数年体調を崩していたのですが、奥さんに腎臓をもらってようやく通常通りの生活を送れるようになったことから、今回の晋山式になりました。
とはいえ、往時の元気さはなりを潜めていて、事情を知っている者としてはハラハラドキドキです。
晋山上堂(新任住職が大問答を繰り広げる式)では、見事な問答ではあったものの、
自室に帰ると自分で立つこともままならないほどの疲れで、ひどく疲弊してしまっている様子でした。
「一度死にかけた」けど奥さんからいただいたこの命、大事に使って奥さんに恩返しします、とは新住職の謝辞の一言。
その言葉、確かにお聞きしました。
晋山式を終えて、その晩は実家の河北町佛性寺へ。
翌日はいろんな書類仕事をして心残りないように?あらきそばでお食事。
母や妹と久しぶりの会食。
達磨忌の箸より太きはしり蕎麦 by rinshou
昔、俳句を習っていたころの一句。
季語が重なっていますが、これはあらきそばでの一句でした。
さすが、食べ応えがあります。
さて、今日はこれからまた山形に向けて出発です。
今度は御世話になった方丈様の引退式と、娘婿さんの住職新任式です。
式は明日の午後から開始ですが、道中不安なのでゆっくり行こうと思います。
昔はびゅうんびゅうんであっという間についたのに、今は亀走法でゆっくりです。
夕飯くらいは母親と食べたいんものです。
みちのく晋山の旅2は、また近いうちに。
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山形は朝夕かなり寒くなっていました。早朝、山には霧がかかります。
横浜では今、金木犀が満開です。園内は甘いかをりで一杯。
桜はほとんどの葉が落ちて、横浜も秋らしくなってきました。
園内のコキアも色濃くなっています。
今日はここまで。