4月1日午後2時から倫勝寺二階和室を会場に、倫勝寺講座第3節「瑩山(けいざん)禅師の『伝光録』を読む」が行われました。
講師は静岡県修禅寺ご住職・吉野真常老師。
今回の講座では、瑩山禅師の著書「伝光録」から首章・釈迦牟尼佛と第1章・摩訶迦葉尊者の二つの章を、3回にわたって拝読する予定です。
『伝光録』は大本山總持寺の開山である瑩山紹瑾(けいざんじょうきん)禅師が石川県大乗寺において正安2年(西暦1300年)正月11日より53回に渉って説示した教えであり、それを聴聞した僧侶たちが記録編集し、冊子として今に伝わる著述です。
その内容は、釈迦牟尼佛よりインド28代、中国23代、日本の道元禅師、懐弉禅師にいたるまでの一佛五十二祖のお悟りの因縁を取り上げて提唱されたものです。
第1回は吉野老師の自己紹介に始まり、釈迦牟尼佛の章から本則、機縁の部分をご提唱いただきました。
永年参禅を続けてこられたご老師だけあって、提唱の内容も、文字の講義ではない生身の肉体から発せられる禅者としての言葉です。
祖録への深い造詣がありながらそれを微塵も感じさせず、また祖録中の様々なエピソードも、自分のモノとして語ることができる方であります。
お茶を飲む時もご飯を食べる時も、偉ぶらず、さらりとして春風のような・・。
曰く、『道』はいつもそこに在る。
曰く、眼前の今、此処をしっかり誠実に生き切ること。それが『禅』。
曰く、『絶対』の場所に私たちは生きている
曰く、『空』とは『絶対』のこと。『絶対』とは『すべて』ということ。空っぽじゃあないんだ。
曰く、『生き切ること』が『無心』なんだ。
岸沢老師、沢木老師、井上老師らの提唱録を読んでいる時のような錯覚すら覚えました。
借り物ではない、体得されたご自身の言葉ではっきりと語られます。
次回(第2回)は5月6日(日)午後2時開催です。聴講席にまだ余裕がありますので、是非お出かけください。
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桜が咲きました。まだほんの2、3輪ですが、桜を見ると心がなごみます。
今(4月3日午後5時半)は台風並みの暴風が吹き荒れていますが、天候が穏やかだった昨日と今朝のうちに写した写真を何枚か。
すこしピンクが濃いのは、杏の花。メジロが来ては蜜を吸っていきます。
サクランボの花も、もうそろそろ終わりです。
毎朝、きれいな囀りを響かせてくれる鴬。なかなか姿を見つけられませんでしたが、ようやくレンズに収めることができました。
今日はここまで。
さんぜのまなざし goo別院 1204