2月3日、今年で21回目を迎えた恒例の節分会大祈祷法要が行われました。
天候こそ良かったものの、強い寒気のせいで寒い一日となりましたが、今年も盛大に節分法要を行うことができました。
午前11時開席の精進料理膳を皮切りに、午後1時からの福笑い節分寄席、3時の節分大祈祷法要、豆撒き、午後4時過ぎの福引までのまる一日、
お出でいただいた皆さんには賑やかに、また楽しくお過ごしいただけたことと思います。
寒い中、御来山いただき誠にありがとうございました。
だいぶ遅くなってしまいましたが、今回は今年の節分会の様子をご紹介します。
まずは精進料理膳の様子から。
今年も前日から典座寮を設置して、宝塚の楊林寺・西村老師はじめ多くの方々のお手伝い頂き、
40名限定での精進料理をお召し上がりいただきました。
今年の精進膳の献立は次の通り。
一の鉢……盛り込み
鰆湯葉の蒲焼 はじかみ 敷き大葉
蓬麩と粟麩の田楽
黒豆含め煮 金箔のせ
芋とのし梅のてんぷら
シラタキと人参のくるみ和え
いちご(あまおう)
二の鉢……煮物
新筍 贅沢ガンモ 椎茸旨煮 絹さや 金時人参
三の鉢……ひじきご飯
ひじき 薄揚げ 刻み春菊
与の鉢……すまし汁
水前寺海苔 筍 桜麩 へぎ柚子 青味三つ葉
五の鉢……胡麻豆腐
醤油 置き山葵 飾り防風1
六の鉢……山形のお漬物
白菜漬 青菜漬 赤蕪漬け
七の鉢……辛子酢味噌かけ
菜の花 京人参と利休麩のあられ
朱のお碗・・・・・・・揚げだし豆腐 五目あんかけ
舞茸 金時人参 えのき 刻みかいわれ おろし生姜
甘 味……蛇腹昆布 白花豆2(谷口甘納豆特製)
倫勝寺の精進料理は、「応量器(おうりょうき)」という、修行僧が永平寺などの修行道場で使う食器を模した器でお出ししています。
皿数が多いので、精進料理とはいえ結構量もあるのですが、ほとんどの方が完食されていました。
調理する側としては、張り合いがありますね。
下の朱色のお膳は仏さまのお膳。さすが、きれいにできてます。仏さまのお膳だからこそ、手抜きはできません。
精進料理膳の開始と時を同じくして、鳳倫閣前では倫勝寺名物玉こんにゃくの販売開始です。
今年も「史佳とともちゃんの中学生コンビ・保護者つき」での販売です。
準備しておいた玉コン、大袋15袋が完売となりました。たいしたものです・・(^-^)
写真はありませんが、昨年の夏祭に続き「被災地復興支援」の一環として石巻産「コシヒカリ」と「ひとめぼれ」の販売、清酒浦霞の販売等も行いました。
この企画は当面続けていく予定です。皆さんのご支援をよろしくお願いします。
さて次は午後1時からの「福笑い節分寄席」の様子です。今年も素晴らしい芸人さんたちが来てくださいました。
前座は柳家まめ緑さん。こまめに裏方をこなしてくれました。だから「まめ」緑さん(かな?)。
まだまだ「のびしろ」がたくさんある芸人さんです。期待しましょう。
続いては純日本風手品、和妻(わづま)師の北見 翼さん。
初めて目の前で和妻の芸を拝見させていただきましたが、和風の所作や見栄の切り方には、奇術や手品とは違った魅力があります。
終わった夜も稽古があるとか。
年齢を重ねて所作がさらに美しく、そしてまなざしに色気が出てくれば、モテるだろうなあ。
続いての落語はお馴染の三遊亭 司さん。
今年の司さんは、ちょっと違いましたね。芸事には疎い私ではありますが、すごく上手くなったと感じました。
しゃべりの中に景色が見える、登場人物が見えるのですね、話がすっと心に入ってくる、というのでしょうか。
つい自分の仕事を忘れて最後まで聞き入ってしまいました。
次回が本当に楽しみです、どこまで芸が充実してくるか。
次は動物のものまね、江戸家まねき猫さん。江戸家ファミリーからおいで頂けるなんて…住職、感涙です。
ご存知、ものまね名人の江戸家猫八の三女。倫勝寺の節分寄席を企画してくれている三遊亭歌司さんの奥さんの妹になります。
鶏、河童その他、有るもの無いもの、なんでもモノマネしてしまう技は、さすが江戸家の匠。
最近は女優さんとしても活躍されています。楽屋での様子も、とてもかわいらしい方でした。
節分寄席のトリはコント、チャーリーカンパニーの日高てん(左)、菊地じん(右)のご両人。
ベテランのコントグループの中でも、やはり本格派。トリにふさわしい大爆笑の面白さでした。
以前、テレビなどで拝見したことのあるネタだったのですが、まあ面白いこといったら・・!
「アミダのアミダの曲がり角ォ~」の歌は、癖になりますね(^◇^)
大爆笑の節分寄席のあとは、キンピカ先生のおはなし。
毎年おいで頂いていますが、いつもキリっと場を締めてくださいます。
福笑い寄席が終わって、午後3時からは節分大祈祷法要。
今年も有縁の御寺院様方にご随喜いただき、参詣者皆さんの心願成就、身体健全、そして東日本大震災復興祈願の法要を行いました。
震災被災者のかたがたの痛みが、一日でも早く無くなりますことを祈らずにはおれません。
法要が終わっていよいよおまちかねの豆まき。本当に沢山の方がお見えになられました。
エプロンを広げられる方あり、スーパーのレジ袋をかざす方あり、帽子を差し伸べる方ありで、上から見ていると結構楽しいものであります。
節分が週末になると、参詣者も多いのでたくさん豆を撒きますが、今年は平日ということもあり、すこし少なめの60キロを撒きました。
参加してくれたのは、拙寺役員、特別祈祷の方、当日出演して下さった芸人さんと藤島部屋(旧武蔵川部屋)の親方衆、関取衆。
藤島部屋からは藤島親方(元大関・武双山)、振分親方(元横綱・武蔵丸)、山分親方(元前頭筆頭・武雄山)、武州山、翔天狼、雅山のみなさん。
鶴見の大本山總持寺さまでの豆まきは、今年から芸能人だけになってしまったとのこと。
お相撲さんも来る豆まきは、横浜近辺では少なくなってしまったそうです。
振分親方(元横綱武蔵丸)は、もう枡ごと豆を放り投げる感じでの豆まき!
豪快ですねェ(^-^)
豆撒きが終わり、倫勝寺節分会の最後の締めくくるのは「ベジー渡辺」こと八百屋の渡辺さんが仕切る「節分大抽選会」。
倫勝寺檀信徒にはおなじみの「ラッキィ~ナンバァ~」の掛け声とともに、胡蝶蘭の鉢植えなど豪華景品が当たりました。
藤島部屋の関取衆や芸人さんがひく籤に、皆さん一喜一憂されますが、
当たった方もハズレた方も、みんなニコニコして帰って行かれる様子が主催者としては一番の喜びです。
御礼
余寒なお厳しき折、貴家御一同様には御健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、この度の倫勝寺節分会に際しては寒い中たくさんの方に御参詣を頂き、まことに有り難うございました。
お蔭様で事故も無く、円満裡に二十一回目の節分行事を終えることができました。
これも皆様方のご厚情のたまものと、山内一同心より感謝申しあげます。
今後とも倫勝寺にご交誼のほどお願い申し上げます。
貴家御一同様の今年一年の身体健全、心願成就を御祈念申し上げ、お礼の御挨拶とさせていただきます。
倫勝寺住職 馬場義実 合掌
おまけ
福引が終わったあとは、精進料理と特製きりたんぽ鍋を囲んでの慰労会。
裏方に徹してくれた皆さんとともに、お酒を酌み交わして歓談します。
来年はどんなふうに節分を進めていくかなあ、日曜日だから、今年より混雑するかも知れないし、警備もちょっと増やさないとなあ・・
そうそう、今年は来れなかったけれど、東北からのお手伝いも来年はきっと来てくれるはず・・・。
そんないろんなことを考えていたら、誰かが耳打ちしてくれました。来年のことを言うと鬼が笑うぞ、と。
写真は畏友、ミスター婚礼写真・Hあやべさんの撮影でした。
Hさん、お疲れさまでした。
お弟子さんもなかなか道心篤い方のようで、これならブラジルでも大丈夫とお見受けしました。
何かあればこちらからもお手伝いに参じますので、どうか遠慮なくお申し出ください。
之からもよろしくお願いいたします。
毎年節分会随喜させていただき、感謝いたしております。22回目も生きていれば、行かせていただきます。
いつの間にかおばあちゃんになっていたのでしたね(^-^)
お孫さん、ほんと可愛いですね。黒豆が美味しいとは、お目が高い・・・
精進料理はシンプルな料理なのですが、けっこう手間はかかります。
でも、美味しいと食べてくださり、楽しみにしてくださっている方がいらっしゃいますので、それを励みに毎年作っております。
またお会いしましょう。錦糸町か亀戸あたりで。
もちろん、今度は息子さん夫婦もご一緒に!
まずは、お孫ちゃんがお騒がせしました。また、お気遣いいただいてしまって本当にありがとうございました。と、とても嬉しかったようでかなりテンション高くお礼を申し伝えるようにと承り、大変喜んでおりました。
初めて節分らしい節分を過ごすことが出来たと帰りもウキウキなグランマでした。
私も、精進料理を食べたことがなかったので大変楽しみにしておりました。
厳粛な場に幼児を連れていってお騒がせしてご迷惑おかけしないかと心配していたのですが、ご住職様に優しく楽しく声をかけて頂けて緊張も解れ、美味しく楽しく頂くことができました。息子も「美味しい!美味しい!」と喜んで食べていました。特に黒豆が気に入ったようでパクパク食べていました。
精進料理、本当に感動でした。こんなに美味しいのに身体にも優しく、一つ一つに手が込んでいて食べていて心が洗われるような思いでした。
毎年皆さんが楽しみに待っているのが納得ですね。
寄席で笑って福を呼び寄せ、御祈祷祭で仏様に想いを馳せ、豆まきで心の邪鬼を追い払い、新年の春を迎える。
これぞ節分!という感じがしました。
ご縁あって私もお供できたこと、大変感謝しております。
本当にありがとうございました。