ファレノプシスが、くも膜下出血で逝ってしまったそうです。
名前の通り、オーナーのお部屋をお祝いの胡蝶蘭(ファレノプシス)で一杯にしたお馬さん。
オークスこそ負けてしまいましたが、桜花賞、秋華賞、そして最後に勝ったエリザベス女王杯まで、
勝つときは、小柄な体を感じさせず、華麗に勝つ、そんな姿が印象的なお馬さんでした。
引退してから一度だけ、会わせていただきました。
初めて会ったとき、
現役時代と変わらず「強くて気高い」という印象も持ちましたが、
牧場の方のお話によると、彼女はすっかり、優しい子育て上手なお母さんになっていました。
この時、牧場の方から沢山お話を伺って、
ノースヒルズマネージメントが、なぜそんなに強い馬づくりができるようになったのか、
ほんの少しだけわかったような気がしました。
強い馬を育てる人のは力。
社長・前田幸治さんの強い信念のもと、皆さんで一丸となって頑張っていらしたのですね。
彼女は、そのノースヒルズ皆さんの思いが「G1」という形になった、最初のお馬さんでした。
画像は2002年夏。
右に立っているのは初仔のスパンゴールド(父サンデーサイレンス)
おなかには2度目のサンデーが入っていました。
本当に「一卵性親子」だなぁと思いました。
…すごく寂しい。
21歳、でも、今年も、父ハーツクライの牡馬が生まれていたんですよね…。
ファレノプシス、どうか安らかに。
(追記)
ファレノプシスを思い出すときは、必ずオーナーの事も一緒に思い出します。
この時牧場の方から伺ったお話のひとつひとつが、オーナーの思いを伝えてくれるものだったからだと思います。
実はこの訪問の時。
車で駐車場に入っていくと、そこには牧場の方と母馬、当歳馬が立っていました。
「原山さん、お待ちしていました。ファレノプシスです。」
と牧場の方に言われたときの驚き、忘れられません。