9歳の少女イーダは、重度の自閉症で言葉を発さない姉アナと共に郊外の団地へ引っ越す。イーダは同じ団地の別棟に住むベンから声を掛けられて森で遊んでいたが、ベンはイーダの握っていた木の棒を凝視しただけで真っ二つに折ってしまう。ベンは念じるだけで物体を動かせる特殊な能力を持っていた。イーダが彼の能力の強さを繰り返し試しているうちに、ベンは他人を自在に操れるまでになるが、次第に鬱々とした感情や思考を増幅させ、過激な行動に走るようになる。
ゾワゾワ感が最初から止まらず。全く予備知識なしで見たこともあり、北欧らしい乾いた映像と団地という閉鎖された世界で起きる不可思議な現象。隠れていた力に目覚める子供たちはその力を純真無垢なイノセントな気持ちで使い始めるのですが、やがてそれは、遊びではなくなり…鳥肌が立ちまくり。ハリウッドなら大々的なサイキックバトルにしちゃいそうですが、抑えた演出、計算された緻密な脚本、子供たちの自然な演技、ノルウェー発北欧スリラー、今年のマイベストテン候補の素晴らしさ。
☆☆☆☆1/4