2023年度前期放送のNHK「連続テレビ小説」第108作目は、日本の植物学者・牧野富太郎をモデルとするオリジナル作品。長田育江脚本X神木隆之介X浜辺美波主演「らんまん」第18週「ヒメスミレ」第89話見ました。
万太郎(神木隆之介)は、自分のことを認めてくれるマキシモヴィッチ博士の元で研究をしようと、寿恵子(浜辺美波)と娘を連れてロシアへ行くことを決める。そして、峰屋に渡航費の相談をしようと考えていた矢先(やさき)、峰屋では腐造が起こってしまい、綾(佐久間由衣)と竹雄(志尊淳)は窮地に立たされていた。そして…さらなる苦難が万太郎と寿恵子を襲う。
前半の土佐高知のシーン、竹雄は以前、蔵人・幸吉(笠松将)に「(綾を)さらわれるかと思った」と嫉妬を告白。綾は「私はずっと、うちの蔵と酒に恋しゆうがよ。惚れた人間は1人しかおらん」。竹雄は「ズギャン」で凄く幸せな気分になれたのに。「腐造」とは、仕込み中の酒に火落菌(特殊な乳酸菌の一種)が繁殖(=火落ち)、大幅に品質が損なわれること。「火落ち」を防ぐ工程が「火入れ」と呼ばれる加熱処理。腐造の酒は廃棄。峰屋に造石税が重くのしかかる。綾はガランとした蔵に入り、泣き叫んだ瞬間、胸が張り裂けそうになりました。
一同を集め、竹雄は「皆々さま、これまで長らくのご奉公、ありがとうございました。峰屋は、のれんを下ろすことといたしました。皆さま方から賜ったご恩、忘れません」、綾は「申し訳、ございませんでした」心のダム決壊しました。どれだけ峰屋をどれだけ蔵をどれだけ酒を愛していたかを知っていただけに悲しみ、切なさ、運命を呪いましたね。さらに万太郎と寿恵子にもあの史実が迫っている感じで実にシリアスかつ、ブルーなエピソードでした。
☆☆☆3/4