1966年の6月末、ビートルズが来日した際に各界の著名人が4人に
対し、多くのコメントを残しています。数回に分けてそれらをご紹介
することにいたします。1966年の時点のコメントであることを意識し
ながらお読みになると、ある種の面白さを発見できるかもしれません。
1.藤島泰輔氏(作家) 1966年 6月30日『報知新聞』
ビートルズは現代の英雄である。現代の若者がビートルズの音楽
に共感を覚えるというのを、長髪やモッズ・ファッションが自分た
ちの眼に奇異に映るからといって、乞食野郎よばわりするのはどう
かと思う。老人には老人の世界があり、若者には若者の世界がある。
2.寺山修司氏(詩人) 1966年 6月 2週号『週間讀賣』
彼らは何よりも、時代への怒りを誇示している。
一目見ればわかる髪型は、彼らは「頭にきている」ことを物語っ
ているのである。
一口で言えば、ビートルズの唄は養老院の風呂ガマを爆発させる
唄だ。学校の黒板へ書き散らしたラブレターだ。バス・ルームで入
浴しながら聞く電気カミソリの髭剃りの音だ。
3.藤井肇氏(音楽評論家) 1966年 6月28日『スポーツ・ニッポン』
ビートルズの魅力は、日本の加山雄三と共通する点がある。それ
はどちらも自作自演で音楽的にしろうとっぽさがあるところ。ビー
トルズの曲には長調と短調が入りまじったものがある。いずみたく
氏などは、作曲の手法としては邪道だといわれるが、私はそうは考
えたくない。むしろ、この作曲上のアンバランスさがフレッシュな
印象を与えるわけで、音楽的魅力の源泉といっていい過ぎではない
だろう。
つづく
↑If this article is quite good, will you please click?
対し、多くのコメントを残しています。数回に分けてそれらをご紹介
することにいたします。1966年の時点のコメントであることを意識し
ながらお読みになると、ある種の面白さを発見できるかもしれません。
1.藤島泰輔氏(作家) 1966年 6月30日『報知新聞』
ビートルズは現代の英雄である。現代の若者がビートルズの音楽
に共感を覚えるというのを、長髪やモッズ・ファッションが自分た
ちの眼に奇異に映るからといって、乞食野郎よばわりするのはどう
かと思う。老人には老人の世界があり、若者には若者の世界がある。
2.寺山修司氏(詩人) 1966年 6月 2週号『週間讀賣』
彼らは何よりも、時代への怒りを誇示している。
一目見ればわかる髪型は、彼らは「頭にきている」ことを物語っ
ているのである。
一口で言えば、ビートルズの唄は養老院の風呂ガマを爆発させる
唄だ。学校の黒板へ書き散らしたラブレターだ。バス・ルームで入
浴しながら聞く電気カミソリの髭剃りの音だ。
3.藤井肇氏(音楽評論家) 1966年 6月28日『スポーツ・ニッポン』
ビートルズの魅力は、日本の加山雄三と共通する点がある。それ
はどちらも自作自演で音楽的にしろうとっぽさがあるところ。ビー
トルズの曲には長調と短調が入りまじったものがある。いずみたく
氏などは、作曲の手法としては邪道だといわれるが、私はそうは考
えたくない。むしろ、この作曲上のアンバランスさがフレッシュな
印象を与えるわけで、音楽的魅力の源泉といっていい過ぎではない
だろう。
つづく
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渋谷陽一さんが興味深いことをおっしゃってました。
来日当時も、日本にビートルズファンは僅かしかいなかったと。
GSがそのあとですからね。
このコメントにも、とまどいしかみえない。
日本がGSブームを迎えた頃
既にビートルズは“SGT. PEPPER'S”を
遥かに通り越し‘HEY JUDE’まで
行ってしまっていましたね。
ザ・スパイダースは「よくわかって」いました。
来日当時は熱狂的ファンはほんの一部で大勢は興味本位で関心をしめしていたのが殆どだったでしょう。子供だった自分も偶々好奇心で漠然と見ていた記憶しかありません。もし「ウルトラマン」か「マグマ大使」が裏番組だったらそちらを見ていたに違いありません。
ビートルズが解散し、存在が神格したことが第二、第三のブームにつながったのでしょうね。酷評してた評論家も豹変しましたし。
以前、NHKの「プライム10」でタレントのK.S氏はメンバーのマイクの不備で「歌いづらそうだった」とコメントしてました。生で見たのは2日の昼の部にもかかわらず、、、TV、ラジオでリアルタイムで見た当時のコメントとかするDJも殆どの人が「マイクの不備」を仰いますね~。
まぁTVの2度の放映しか見てない自分も66年に漠然と見た1日昼の部より、78年放映の「マイクが横向く」30日夜の部の方が記憶に刷り込まれてますけど。。。
GSの前になりますが
スリー・ファンキーズの「抱きしめたい」は
抱腹絶倒ものです。
全体的にいろいろな意味で「発展途上」だった
のですね。日本の音楽シーン。
>ビートルズが解散し、存在が神格したことが第二、第三のブームにつながったのでしょうね。
同意させていただきます。
まさに「神格化」。ズバリ言い当てていると
思いました。
1966年の日本公演については
前座を務めたドリフターズのコメントも
興味深いものが多いですね。
廊下ですれ違ったとき、誰かの楽器がぶつかり
「ゴ~ン」
と大きな音がしたとか♪