2086．すいか

　すいか。“Suica ”ではなく「西瓜」の話題である。とあらためて
説明すると実に暑苦しい。

　そんなことはさておき、すいか。毎週土曜日になると、スーパーに
一週間分の食料を買い出しに行くのがルーチン・ワークとなっている。
よく果物を買う。春先はいちご、夏になるとぶどうが我が家の定番だ。
もっとも最近では冬でもいちごが、ぶどうも秋口まで店頭に飾られて
いるので、おおむね一年間をこの「二大定番」のローテで回すことに
なる。

　さて、すいか。そういえば最近買わない。食べない。幼い時はよく
食べたものである。「すいかは厳密にいえば野菜だ」なんてどうでも
よく、自分の中では果物のままだ。夏になると千葉の田舎へ帰省した。
その時じいさまが豪快にすいかを食らっていた。丸いすいかを８つに
割って塩を豪快にぶっかける。
　
　らば～そうる　「え”シオなの～？」
　じいさま　　　「ええか、これがうまいんじゃよ」
　　　　
　じいさまは、志村けんのようにとまではいかないものの、「塩ぶっ
かけのすいか」をあっという間にたいらげる。それがとても鮮やかに
映った。

　らば～そうる　「すげ～」（今なら「かっけ～」かな？）
　じいさま　　　「ささ、冷えているうちに食べんしゃい」
　
　暑い夏の日の午後のひとコマである。
　
　なにも「すいかには塩」と決まったものではないが、これが食感的
にも味覚的にも絶妙な取り合わせなのだから不思議だ。

　スーパーでは、「まるごとすいか」と同時に「小奇麗にカットされ
パック詰めされたすいか」が目立つ。「洗練されお洒落なすいか」に
塩をかけるとしたら・・・。「ぶっかけ」ではないよね。「ちょぼっ」
と指先を技巧的に使いながらすいかに塩をかけ、フォークで食べるの
かな。きっと、味わいも違うよね。



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