【GEORGE HARRISON with "Lucy"】
ビートルズのジョージ・ハリスンが後期の1968年に手にしたのが、
この“Les Paul”です。なじみ深いところとしては‘Revolution’の
プロモーション・ビデオでしょう。映像の中のジョージは「チェリー
レッド」のレスポールを手にしています。しかし、‘Revolution’の
レコーディングでは“Les Paul”ではなく“SG”が使用されました。
1968年 7月末の時点で、“Les Paul”はジョージの手の中になかった
のです。
このギターはもともと「ゴールド・トップ」仕上げでした。1957年
後半に生産され、シリアル・ナンバー「7-8789」が付与されました。
1957年12月19日にGibson社から出荷された後、1966年の頃に伝説的な
ギタリストであるリック・デリンジャーの手に渡っていました。既に
表面がひどく痛んでいる(音は抜群によかった!)のを気にしていた
彼の父親のアドバイスにより、リックはGibson社にリフィニッシュを
依頼しました。そのとき彼は、「ありふれたゴールド・トップ」では
なく「当時人気のあったSGのようなクリア・レッド」仕上げを依頼
しました。こうして「チェリー・レッド“Les Paul”」が誕生したの
です。
その後、このギターはエリック・クラプトンを経由し1968年 8月に
ジョージのものとなりました。それにしても・・・。なぜ、リック・
デリンジャーはこの“Les Paul”を手放したのでしょうか。Gibson社
でリフィニッシュされて彼の元に戻ってきた“Les Paul”は、以前の
それとはまったく別の楽器になっていたからでした。前ほどよい音が
出なくなってしまったのです。
この“Les Paul”には、「ルーシー」という名前が付けられていま
した。‘While My Guitar Gently Weeps’でクラプトンがプレイした
あの音はこの「ルーシー」によるものです。なめらかに歪んだ太い音。
それまでのビートルズの曲では聴くことができなかった音です。その
プレイでは、「1音半にも及ぶチョーキング」が印象的です。この頃
すでにピグスビー系のトレモロ・アームは過去のものとなり、音程の
変化をチョーキング(ベンディング)によって得る奏法がトレンドに
なっていました。それを支える要因として、忘れてはいけないものが
あります。そうです。「弦」です。その奏法をサポートするために、
メーカーは張力の弱い現在のライト・ゲージを開発したのです。この
誕生は1970年代のミュージック・シーンに大きな影響を与えました。
さて、ジョージは・・・。この「ルーシー」を非常に気に入ってい
たようで、“THE BEATLES ”以降のレコーディングで頻繁に使用する
ようになります。それと裏腹に、それまで使用していた“SG”がそれ
以降使用されることはありませんでした。1969年の初めに制作された
FILM“LET IT BE ”では“FENDER Telecaster ”がメインでしたが、
“ABBEY ROAD”では、ほとんどの楽曲でこの「ルーシー」が活躍して
います。ジョージの才能の開花とともに、非常に艶やかな音がOUTPUT
されていますね。
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トレモロアームを使ってるように聞こえるけど。
レスポールだからなあ。
特別にくっつけたのかなあ。
でもレスポールで、そんなことをするかあ
と僕のなぞでしたが。
本日、ナチュラルになぞが解けました。
らば~そうるさんには、何度もビートルズサウンドのなぞを解いていただいてます。
感謝感謝です。
古い記事で恐縮ですが、TBさせていただきました。
そのように思っていただけると
たいへんうれしいです。
こちらこそ、感謝感謝感謝です♪
やはり、「弦」の進化が大きいようですね。
そのいっぽうで・・・
‘I Saw Her Standing There’の間奏は
「レスポール+ライトゲージ」の組合せでは
逆に雰囲気が出ないのかもしれません。
もちろんVOXアンプの要素も大です。