らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

347.無人のデッキ

2006-10-18 | 01.Journey
【写真:フェリーのデッキ 2006年10月13日22時00分撮影】

 7月から8月の盛夏の時期ならば、観光客でごった返すフェリーの
デッキ。10月中旬ともなると、ご覧のとおり。

 ただいま、出航3分前。気温8℃、風速5m。やがて22時、船が
岸壁を離れる。しばらくして港の灯りが遠く小さくなくなったころ、
閑散とした2等室の大広間へゆっくりと向う。

 この船はいずこへ・・・。

 来る2006年12月 1日より、八戸~苫小牧航路の運航船社が川崎近海
汽船(株)に一本化される。今後、東日本フェリー社は川崎近海汽船
(株)に対し、「べが・べにりあ」の2隻を提供する船主として参画
することになる。

 八戸~苫小牧航路は、1973年 4月、シルバーフェリー(現)川崎近
海汽船(株)が営業を開始、以来東日本フェリー社と2社により今日
に至るまで、実に30有余年にわたり、北海道と本州を結ぶ幹線中距離
航路として、その役割を担ってきた。

 しかしながら、時代の推移とともに本州~北海道間における物的・
人的交流の減少、規制緩和による自由化が加速したことにより、輸送
運賃の低廉化を余儀なくされた。さらに昨今の急激な原油価格の高騰
は、国内外を問わず、各方面の経済に少なからぬ影響を与えており、
東日本フェリー社においても事業の最も大きな費用部分を占める船舶
燃料油価格の値上がりは、顕著に運航コストの増加を示している。

 このような状況の中、景気が緩やかに上向き基調とされながらも、
原油の高止まり、物流の減少等、経営環境は依然厳しいところである。
東日本フェリー社においては、一部航路の運休、経費の削減等、大幅
な合理化対策を断行し各航路の運営に努めているのだが、今後の利用
者への安定供給、幹線中距離航路としての役割を顧みれば、各社単独
での合理化努力ではもはや限界であり、窓口業務の一元化(連携)に
よるコスト削減こそが、航路の維持、発展、そして利用者への安定的
サービス向上に繋がる唯一の方法であると確信し、鋭意協議を重ねて
きたわけである。  

 1984年以来お世話になった、東日本フェリー社の八戸~苫小牧航路。
それは、わたしの「北」の旅をずっと支えてくれた。まさに歴史その
ものである。「べが」は引き続き運航されるものの、やはりひとつの
時代の「終焉」を感じないわけにはいかない。

Comments (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 346.「出張先」からの帰着 | TOP | 348.はい、チーズ! »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
東日本フェリーはさ (ごんぞう)
2006-10-20 00:42:11
バブル景気の時やった、ゴルフ場開発やら、ホテル開発のツケがまわっちゃったね。



川崎さんは、いろいろ割引があって私は好きですよ。



この前、2等から、船内グレード変更で、2等寝台に変更してもらったんだけど、ドライバーズルームに案内されました。



個室でGOODなんですね。通常はとれないんだけど、混んでいたから特別で。ラッキ~~~~・・はつむじ風。
返信する
ドライバーズルーム (さらぽわ)
2006-10-22 12:32:49
to:ごんぞうさん



東日本フェリーは数年前から「福島~大畑」間や

「室蘭~八戸」間の航路が廃止になるなど

いろいろと「兆候」はありましたね。

やはり「事業拡大」路線のひとつの結末を

迎えようとしているのでしょうか。



>ドライバーズルームに案内されました。



これ、いいですね♪

東日本フェリーのドライバーズルームって

乗ったことがないのですが

カプセル・ホテルみたいな感じですか?

風呂もあるのでしょうか?



返信する

post a comment

Recent Entries | 01.Journey