らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

245.続・品格

2006-07-08 | 61.Business
 「品格が大流行だ」というハナシをこの記事でご紹介した。

 その後・・・

 『日経コンピュータ』7月10日号で

 ”問われるIT業界の「品格」”

と題して特集が組まれていた。

 IT業界に限らないが、「モラル崩壊の危機」を産んでいる要因は
何なのか。過度の要求が現場を追い込んでいると言われているのだが
「過度の要求」とは、誰のどのような要求なのだろう。その要求を受
け入れる際のメカニズムというものが存在し、十分に機能しているの
だろうか。また、機能を阻害している「見えない圧力」「悪しき慣習」
が存在しているのであろうか。

 対策として「見える化」が提言され、ほぼ無秩序に近い業界に対し
国や業界団体が動くという。「見える化」「標準化」「マニュアル」
・・・。言うことは至極簡単だ。しかし実行に移すことは、なかなか
簡単にはいかない。移したくても移せない。カベがある・・・。この
どうしようもない「一人ひとりの閉塞感」が現在の社会の状態に表出
している。

 国や業界団体が動く。その定めたところへ企業が呼応する。トップ
ダウン。日本人が不得手である改革の進め方だ。確かにこれだけでは
事態が急激に改善されることはないだろう。しかし、トップダウンに
より現場が動きやすくなる環境にした上で、ボトムアップの進め方が
有効になることは確かである。理由はやはり「人」が重要であること
に変わりが無いからだ。最後は所詮、一人ひとりの「モラル」に依存
するのだと考える。

 その個人のモラルも、「正直者がバカを見る」という風潮に揺れ動
いてはいないだろうか。これは危険な状況だ。そのような風潮を払拭
していかないと、IT業界はさらに混迷を極めてしまうだろう。

 IT業界の過去に「品格」というものが存在していたのか否かは、
意見の分かれるところではある。従って「IT業界の品格を復活させ
る」という表現は避けることにする。「IT業界の品格を確立させる」
ためには「創造的破壊」が必要なのではないか。

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