【埼玉西武ライオンズ・細川亨選手】
ベースボールではディフェンスが重要である。ディフェンスの要と
なるのがいわゆる「センターライン」。とりわけ「捕手」の役割は、
きわめて大である。
日本のプロ野球において、12球団どのチームも捕手の育成に注力
している。しかし他のポジションと比較すると、これほど「経験」を
必要とするポジションはないだろう。だから一人前の捕手になるため
には、ある程度の時間を必要とする。
今シーズン、快進撃を続けている埼玉西武ライオンズ。その要因と
して、石井一久・岡本真也選手の加入による投手陣の充実、カブレラ
選手、和田一浩選手の移籍による穴をものともせぬ攻撃陣の破壊力が
注目されている。しかし、本当にそれだけだろうか。
いちばん大きいのは「捕手の成長」である。
細川亨
細川選手は、2001年のドラフトで入団。今年で7年目の選手である。
当時現役の伊東勤選手の後継となるべく、みっちりと鍛えられてきた。
伊東選手現役引退後数年間、野田浩輔選手と正捕手の座を競ってきた
結果、細川選手は昨シーズンに背番号「27」を獲得し、文字どおり
埼玉西武ライオンズの「要」となったのだ。
もともと頑丈な体力の持ち主で肩も強かった。しかしリード面で、
なかなか伸び悩んでいた。「なぜ、あそこであの球を要求するんだ」
という場面が少なからずあった。打撃面もパッとせず、一時は「自動
アウトくん」などという有難くないニック・ネームで呼ばれていた。
辛酸を舐める日々が続く。
そんな細川選手が、今年ガラッと変わったような気がする。うまく
言えないのだが、外見の印象に落ちつきを感じるのだ。落ちつきを感
じるから安心感・信頼感が出るのか、安心感・信頼感があるから落ち
つきを感じるのか。不思議だ。これは「自信」から来るものであろう。
まだオドオドしていた頃でも、彼が投手とこまめに対話している姿を
よく見かけたものだ。「きっとライオンズを背負う人材になるだろう」
とその時思ったのを覚えている。
そして、その日が来るのも近くなった。いや、もう来たのかもしれ
ない。今日も埼玉西武ライオンズのディフェンスの要として、投手は
もちろんのこと、チーム全体を強力に牽引する・・・。
それが細川亨だ。
待ちに待ったリーダーの登場である。
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