らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

417.改善・改革・変革(第2回)

2006-12-27 | 61.Business
2.「変革」に立ちはだかる「カベ」
 
 第1回はこちら

 「変革」は大きなエネルギーを必要とする。また、従来の常識とは
異なった「アイディア」を提案し実行しようとしても、ほとんど反対
勢力の「カベ」にあい、いたずらに時間だけが過ぎていく・・・。

 このような企業・団体がほとんどではないかと推察する。それでは
わたし達は「変革」をどのような心構えで進めていかねばならないの
だろうか。

 先日中堅企業のA社様を訪問した。「改革プロジェクト」を立ち上
げるのだという。しかし、その取り組みは「法制度に対応さえできれ
ばよい」という「受動的・短期的・部分的」な範囲であった。そこで
「今だからこそ、能動的に動き、長期的でかつ全体的な視野に立ち、
改革に取り組むのが得策である」と提言したが、拒否された。「おっ
しゃることは確かに理解できるのだが、そのようにリスキーな取り組
みを社長に上申することはできない。」

 従って、今回のA社様のプロジェクトは、「改善」レベルに留まる
ものと思われる。

 中堅企業では「改革」プロジェクトを立ち上げることでさえ、この
ように苦慮しているのかもしれない。A社様が「改革」の断行を躊躇
する原因は何であろうか。それは「改革プロジェクトの失敗経験」で
ある。前回の「改革」プロジェクトの失敗がトラウマになっているの
だ。そのような状況では、心理的に「簡単に実現できる施策に取り組
み、いち早く結果(成功完了)を手にしたい」と思うのではないか。
わたしもそうである。数字が残せない状況が何期も続くと、どんな形
でもよいから数字を作ろうとするため、無理な行動を取ろうとする。
また、実績があがらないことにより精神的に疲弊し、自分を制御でき
なくなっていく・・・。危険な状況である。

 そのようなとき、わたしは「志」を思い出すようにしている。そう
することによって、元気が湧いてくるからである。難攻不落なカベに
立ち向かっていくためには、まず活力が必要である。カベに立ち向わ
なければ、カベを突き破ることはできないのだ。"BREAK THROUGH "。
まさに、「変革」の際の心得を表現した言葉である。

                            つづく

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4 Comments

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BREAK THROUGH (たんたん)
2006-12-27 08:01:01
改善?改革?それとも変革?
今どこに位置しているのでしょうかね

「志」大切ですね。
壁をクリアする一番の道具ですね。
返信する
コスト (タケチャン)
2006-12-27 15:52:52
らば~そうるさんは経営コンサルのお仕事をなさってるのですか。

物事を変えるにはコストがどうしてもかかります。
リスクもコストの一部。
コストを覚悟してでも変えないといけないという切羽つまったものがないと、改革はなかなか難しいものがありますね。
あるいはコスト補って、さらに大きなプロフィットが見込めないと。
返信する
 (らば~そうる)
2006-12-29 00:23:40
to:たんたんさん

日本においては、「変革」のレベルまで進めている企業・団体は
まだまだ少ないと思われます。
「改革」といっても蓋を開けてみれば「改善」レベルだったり。

A社様とは、ここのお越しの常連の皆様が
所属されている企業ではございませんので
念のため。
(・・・って、ネットだから不特定多数の方がご覧に
なっているので、そう言いきれませんが)

>「志」大切ですね。

ほんとうにそう思います。
自分はカベに跳ね返されてばかりですけれども・・・。
「この世に生を受け、わたしは何をしたいのか?」
といった問題ですね。
返信する
そう簡単に変われませんよね (らば~そうる)
2006-12-29 00:25:45
to:タケチャンさん

>らば~そうるさんは経営コンサルのお仕事をなさってるのですか。

もっと泥臭い、「現場」の仕事です。(^^)
お客様とVISIONを描き目標値を設定し
それを実行するPLANを立て
お客様が実行するためのSUPPORTをし
新たなSTAGEに進んだら達成度を評価する・・・

簡単に言えば、そんな仕事です。

タケチャンさんのおっしゃる通り
簡単に変われるものだったら
とっくの昔にどこでも変わっていますよね。
ただし、「変わる必然性があれば」のハナシですが。

「変革」レベルでは
新STAGEへ進むための「投資」は莫大なものです。
もちろんリスクもあります。
当然、経営トップは実行可否判断をするための情報を要求します。
「投資対効果」ですね。
しかし、「効果」の算出はこのレベルだと
非常に困難なケースが増加しています。
それは、企業や団体がその存在を継続させるために
取り組むプロジェクトの狙いが
一昔前の
「コストダウン」や「利益確保」
だけではなく
「ブランドイメージの向上」
「安心・安全・信頼性の確保」
へシフトしているからです。

「やってみなければわからない」
「やるための判断がつかない」
「お客様の反応が心配だ」
「人の問題はどうする」
「取引先との関係はどうする」
「でも今やらないと企業の将来は・・・」

という感じで「実行」を先送りしている企業は
少なくありません。

それは、経営トップやブレーンの
変わるという「気概」や本来の「志」が弱い可能性が
あることがひとつの原因と思っています。
返信する

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