2912．日本のてっぺん

【写真：宗谷岬 2013年09月10日10時36分撮影】

　…と表現してはいけないのかもしれません。宗谷岬に毎年来るたび
にそう思います。モニュメントには「日本最北端」と表記されていま
すけれども…。

　宗谷岬の緯度は、北緯45度31分22秒(地碑の表記は14秒)です。これ
に対して択捉島のカモイワッカ岬の緯度は、北緯45度33分19秒（日本
測地系：世界測地系では28秒）なのです。カモイワッカ岬のほうが、
わずかに「北」なのですね。しかし、いま一度宗谷岬のモニュメント
に表記されている文字を確認してみましょう。「日本最北端の地」と
あります。この「地」という表現に、実にいろいろな想いが含まれて
いるような気がしてなりません。

　観光バスがやって来ました。そして、記念撮影大会が始まります。
静かだった岬はいっぺんに賑やかに。隣で間宮林蔵さんがその様子を
見守っています。

こんにちは、間宮林蔵です！

　丘に登ってみましょう。そこは宗谷岬平和公園で、宗谷岬の周辺が
一望できます。快晴ですが遠くサハリンの姿は…？

静かな丘の上から宗谷海峡を眺める

　宗谷岬平和公園にはいろいろな建造物がありますが、宗谷岬に最も
近いという意味で「旧海軍望楼」に目がいくのではないでしょうか。
1902年に建立され、日露戦争時代が利用のピーク時で、終戦とともに
その使命を終えました。

旧海軍望楼

　その西側には、「あけぼの像」という男女のブロンズ像があります。
平和公園内にあることから、戦争、もしくは「大韓航空機撃墜事件」
に関係があるのかと思いましたが、そうではなく北海道の牛乳生産量
100 万トン突破記念と飼育乳牛50万頭突破記念で建立されたものです。

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あけぼの像

　この地に何度訪れたことでしょうか。最初に訪れたのが1984年です。
その後、1993年以降は毎年「通って」います。「なぜ？」とよく訊か
れます。自分でもその理由がわかりません。

　最後に、主な年の岬の表情を辿ってみましょう。

　1984年
　2004年
　2007年
　2008年
　2010年　


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