【ALBUM “MAGICAL MYSTERY TOUR”】
ビートルズの作品が、CDフォーマットにコンバートされて以来、
「パーロフォン盤がオリジナルだ」(※画像のアルバム・“MAGICAL
MYSTERY TOUR”はUS盤がオリジナルになりました。)という考え方
が次第に浸透されてはいるものの、いっぽうでキャピトル盤も、ビー
トルズの現況をいち早く米国内のファンに伝えようとした意図がアル
バムの収録曲に反映されている点で、重要視されています。もちろん
コレクターの間ではアルバムのデザインや編集の希少性が価値として
認められています。
ビートルズの各曲が最初にリリースされたのは、言うまでもなく、
本国イギリスでしょう・・・か。いや、違うのです。実はイギリスの
発表に数日、あるいは数ヶ月も先行しアメリカでリリースされた曲が
あります。その数なんと「37」。リストで確認してみましょう。
【イギリスに先行して発表されたアメリカ・キャピトル盤】
楽曲 US発売日 UK発売日 差
01.Can't Buy Me Love 1964.03.16 1964.03.20 - 4
02.You Can't Do That 1964.03.16 1964.03.20 - 4
03.Long Tall Sally 1964.04.10 1964.06.19 - 70
04.I Call Your Name 1964.04.10 1964.06.19 - 70
05.A Hard Day's Night 1964.06.26 1964.07.10 - 14
06.Tell Me Why 1964.06.26 1964.07.10 - 14
07.I'll Cry Instead 1964.06.26 1964.07.10 - 14
08.I'm Happy Just To Dance With You 1964.06.26 1964.07.10 - 14
09.I Should Have Known Better 1964.06.26 1964.07.10 - 14
10.If I Fell 1964.06.26 1964.07.10 - 14
11.And I Love Her 1964.06.26 1964.07.10 - 14
12.I Feel Fine 1964.11.23 1964.11.27 - 4
13.She's A Woman 1964.11.23 1964.11.27 - 4
14.You Like Me Too Much 1965.06.14 1965.08.06 - 53
15.Bad Boy 1965.06.14 1966.12.09 -545
16.Dizzy Miss Lizzy 1965.06.14 1965.08.06 - 53
17.Tell Me What You See 1965.06.14 1965.08.06 - 53
18.Help! 1965.07.19 1965.07.23 - 4
19.I'm Down 1965.07.19 1965.07.23 - 4
20.Paperback Writer 1966.05.30 1966.06.10 - 11
21.Rain 1966.05.30 1966.06.10 - 11
22.I'm Only Sleeping 1966.06.20 1966.08.05 - 46
23.Doctor Robert 1966.06.20 1966.08.05 - 46
24.And Your Bird Can Sing 1966.06.20 1966.08.05 - 46
25.Penny Lane 1967.02.13 1967.02.17 - 4
26.Strawberry Fields Forever 1967.02.13 1967.02.17 - 4
27.Magical Mystery Tour 1967.11.27 1967.12.08 - 11
28.The Fool On The Hill 1967.11.27 1967.12.08 - 11
29.Flying 1967.11.27 1967.12.08 - 11
30.Blue Jay Way 1967.11.27 1967.12.08 - 11
31.Your Mother Should Know 1967.11.27 1967.12.08 - 11
32.Hey Jude 1968.08.26 1968.08.30 - 4
33.Revolution 1968.08.26 1968.08.30 - 4
34.Only A Northern Song 1969.01.13 1969.01.17 - 4
35.All Together Now 1969.01.13 1969.01.17 - 4
36.Hey Bulldog 1969.01.13 1969.01.17 - 4
37.It's All Too Much 1969.01.13 1969.01.17 - 4
いかがでしょうか。先行リリースを実現するために、キャピトルは
編集中のマスター・テープを直接受け取るために、アビイ・ロード・
スタジオまで出向いたのです。単なる「切り売り」と評判の悪かった
キャピトルですが、並々ならぬ意欲を感じませんか。
確かに曲数の削減、曲間のブランクの長さ等、マイナス面の印象の
強い面もありますが、新曲をいち早くファンに伝えようとする商業観
も確認できるかと思います。
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US盤もSTEREO、MONOとまたいろいろと
パーロフォン原盤とミックス違いがあるのですよね。
果たして全部で「何曲」(もちろん213 曲以上で)聴けば
すべて聴いたことになるのでしょうか?
結構労力のかかった作業だったのでは??
「Beatles Ⅵ」と「Yesterday and Today」の
関与が大きいと予想はしていましたが、日数の
差を具体的に指摘されて改めてその感を深めました。
思えばキャピトルの日本発売LPは両開きジャケットが
多かったですね。懐かしいです。
ふふふ・・・。
秘密のデータベースがあるのですよ。
それにしても
‘Bad Boy’は買いずらかったでしょうね。
当時のイギリスのファン。
Apple AP 800XXシリーズ。
特に“HELP! ”の両開きは豪華でした。