【写真:選手のとって大事な用品~ボールとバット~@横浜スタジアム 2013年05月28日17時05分撮影】
★この写真は記事の内容とは直接関係がありません。
プロ野球が揺れている。
統一球のスペック変更問題の対応が問われている。特に、加藤良三
コミッショナーの言動について批判が集中している。彼の言動の詳細
について、ここでは特に言及しないが、過去のコミッショナーの行動
について、思い出したエピソードについて触れてみる。
1984年。当時のプロ野球のコミッショナーは下田武三氏であった。
同年の 4月11日、後楽園球場で日本ハム×西武の2回戦が行われた。
試合も進み日本ハムの攻撃。打者は大宮龍男。西武の投手は松沼雅之
捕手は黒田正宏であった。松沼投手が投じた内角球を大宮選手が強振。
すると…。
大宮選手のバットは、手元でポッキリ折れた。ここまではよくある
シーンである。ところが、折れたバットの先端部が後方に飛び、黒田
捕手の左頭頂部を直撃したのだ。そして、さらにその先端部は、斎田
主審のマスクにも激突した。想像以上の衝撃である。黒田捕手は頭部
挫傷で全治5日間、斎田主審もその場で手当てを受けている。
たんなる偶然さ
誰もがそう思った。しかし、一人だけそのように見なかった人間が
いたのだ。それが下田コミッショナーである。
バットが折れたのは本当に偶然なのか?
バットの材質、製造過程、形状等の仕様面に問題はなかったのか?
さらに、彼は即時にアクションを起こす。コミッショナー通達を12
球団に出したのだ。その通達とは…。
現時点から7月末日までの公式戦でバットが折れた場合
そのバットを提出すること
提出されたバットはバット製造メーカーをはじめ、いろいろな業界
で詳細にわたり調査された。すなわち、再発防止策に着手したのだ。
たかがバットが1本折れただけなのに…
「たかが」であろうか。ひとつの事象に対する疑念だけではなく、
さらにアクションに起こす…。すごいことである。普段から、現場で
事象を観察していなければできないことだと思う。当時の下田コミッ
ショナーのとった行動に痛く感動したことを今でも覚えている。
「今が冷めている」というわけではないが、熱い時代のエピソード
である。
今年は昨年に比べてホームランが多いよね。
なぜだろう?
小学生の野球少年たちもそう気づいている。「知らなかった」以前
に、根本的な問題が潜んでいる…。一プロ野球ファンとして辛い事件
である。
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