らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

1213.ボウラーとピッチャーの類似点

2009-03-02 | 22.Bowling
【写真:ボウリング場のアプローチ外観 2009年01月02日12時05分撮影】
 ★この写真と記事内容は直接関係がありません。


 競技ボウリングとベースボール。ボウラーとピッチャーは、「球を
リリースする」ことについては類似しています。もちろん、リリース
ポイントに至るまでの動作は、それぞれ外見上大きく異なります。

 ここで、ボウラーとピッチャーのリリースを支えるフィジカル面と
それを支える環境面について考えてみましょう。


1.フィジカル面(蹴り足と軸足との間の距離感)

 先日、WBCに出場予定のレッド・ソックス松坂投手が、古巣埼玉
西武ライオンズの紅白戦で投球しました。初回に打ち込まれ4失点し
ましたが、その後徐々に調子をあげ、3イニングス目は無失点で相手
打者を抑え降板したとの報道がありました。そのような結果になった
原因を「日刊スポーツ」が興味深く解説していました。

 それは、「リリース前に踏み出す足の歩幅」です。松坂投手の場合
「6足半から7足」が通常の歩幅になるとのことです。しかし、この
日の初回は、それが「5足半」になっていたそうです。踏み出す足の
歩幅が通常よりも狭いために腰が浮いてしまい、下半身を使った投球
になりませんでした。その結果、球を低めにコントロールできず相手
打者に痛打されたと解説されていました。

 なるほど。その点をボウラーの場合に照らし合わせてみるといかが
でしょうか。よく「低く鋭く」という言葉があります。何か類似して
いる気がしませんか。「リリース前の蹴り足と最終ステップの軸足と
の間の距離が十分にとれ軸足を確固たるものにした上でタメができ、
強烈なショットを生み出すためのリリースポイントの準備が整う」。
この時の蹴り足と軸足の距離感ですが、不調の時は、この距離感が、
通常の距離と異なっていないでしょうか。例えば短いとか・・・。

2.環境面(アプローチ・コンディション)

 これも同じWBCの事例ですが、オーストラリアと京セラドームで
練習試合を行う前に、主力投手が京セラドームのマウンドの土の状態
を確認していました。当日はWBCに備え、マウンドの土を「WBC
仕様」に仕立てたとのことでした。つまり、固めの赤土を多く配分し
たのです。通常、日本の各球場のマウンド環境は黒土を多く含む柔ら
かめの状態が維持されています。この固さの差は、何に影響してくる
のでしょうか。それは1で触れたピッチャーの「足の踏み出し」です。
この環境差に対応する術を持ち合わせているピッチャーが一流のピッ
チャーであり、WBCにはそのようなプレイヤーが選出されるのです。

 ボウラーの場合、蹴り足から最終ステップの軸足におけるプロセス
に影響を与えるのが「アプローチ・コンディション」ですね。この点
にもピッチャーとの類似性があります。その時の状態に合わせ、微調
整を重ねながらベストショットになるように対処していく過程です。


 以上の点で、両者には類似性が確認できると考えます。しかし同時
に、全体的に見れば大きな差異もあります。それは例えば、ボールと
手のフィット感に関する対応手段です。ピッチャーは、指にテープを
巻いたり貼ったりすることは、一切認められていません。使用できる
のは、マウンドに備えつけられている「ロジン・バッグ」のみです。
つまり用品による対処はできないのです。いっぽう、ボウラーはどう
でしょうか。指の状態が刻一刻と変わったりするために、テープを手
やボールのホールに装着することが認められています。つまり、用品
による対処ができるのです。

 フィジカル面で対処するピッチャーと、用品で対処するボウラー。
これを比較すること自体、実はナンセンスなのかもしれません。しか
し、両者の競技特性と照らし合わせて考えてみると、考えさせられる
点が多く、興味深いものがあります。



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