らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

1264.ビートルズ・曲と曲の間の隙間が無くなった瞬間

2009-04-22 | 12.THE BEATLES
 現在でもなおビートルズの最高傑作として名高いアルバムがここに
あります。その名は“SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND ”。

 1960年代はレコードの時代です。LPレコードでは複数の曲が各面
(A面・B面)に収録されていました。およそ3分から4分くらいの
各々の曲の間には「無音の間」があり、誰もがそのことを「当然」と
思っていたのです。そのような状況の中、1967年 6月 1日にリリース
されたこのアルバムは、レコーディング革命をもたらしたのです。

 その一つとして、「収録曲をすべてつなげ、曲間を設定しない」と
いうアイディアが実現されました。ジョンは当時、このように語って
いました。

 そうすれば、アルバム全体がひとつのショーみたいになるだろ?
 バランスを考えて曲を並べていく。コンサートの演奏曲を選ぶ
 みたいにね。そのためには、最初から終わりまで続けて聴ける 
 ようにしないとダメさ。3~4分ごとに空白があるようじゃ、
 意味がないんだよ。だって、いったんショーが始まれば、沈黙
 なんてないだろ?

 いっぽう、ブライアン・エプスタインは、このアイディアに対して
否定的な意見を残しています。

 自分が好きな曲だけを聴きたいっていうファンはまだまだたく
 さんいると思う。お気に入りの曲のところに針をもっていって
 それを聴く。他の曲は飛ばして、自分の好きなものだけを何度
 も聴くんだよ。でも、レコードの溝に切れ目がないと、それが
 できないじゃないか。

 現在の「商品」を見れば、ジョンがいかに未来洞察の鋭さをもって
いたか、わかりますね。もっともジョンのことですから、本人の意図
するところは別の部分にあったのだと思います。それにしても、あの
時代に「CDやCDプレーヤーなるもの」が出現することなど、誰が
想像できたことでしょうか・・・。



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6 Comments

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「針落とし」の名人 (mensurazoirri)
2009-04-28 23:19:35
>お気に入りの曲のところに針をもっていってそれを聴く。


いや~、かつては当然のようにやりましたなぁ。
SGTはまだいいんですよ、曲間の溝が一応
盤面を見ればわかりますので…。
ホワイトアルバムでは盤面のカッティング模様を
見て曲間を探し当て針を落とす!これが職人芸でした。

それはそうとSGTがアルバム全体を一つのショーの
ように捉えた考え方は斬新だったですね。
レコード盤をひっくり返すA7とB1の“間”も
まるで楽章の“間”のようでした。

やはり「レコード」の話は楽しいですね。
GWの休みにでもまた聴いてみようかな…
返信する
レコードの温かみ (らば~そうる)
2009-04-29 22:17:33
to:mensurazoirriさん

>盤面のカッティング模様を見て曲間を探し当て針を落とす

これってスゴイですよね!
あのシマシマ模様の「濃淡?」で判別できるのでしょうか。
まさに職人♪

レコードですが、少々くたびれた歌詞カード
とともに保管しています。
たまに取り出してはレコードシャワーを
かけてあげていますが
連休中にナガ○カさんのネットショップで
「針」を発注する予定です。

やはりレコードの音には時代相応の「温かみ」を感じます。
返信する
「針」の発注、素晴しい! (mensurazoirri)
2009-05-05 23:39:49
小生は数年前にビックカメラで自機(プレーヤー)に
該当する針をみつけた時に大変喜んだものです。
今の時代にレコードを聴けるのは「贅沢なひととき」と
考えています。

さてホワイトアルバムのカッティングの話ですが…。
高校生の頃「Mother Nature's Son」の素朴な曲調が好きで、
何度も繰り返し聴きました。
実はこの曲、前後の「Yer Blues」「Everybody's~」に
比べてカッティングが穏やか(シンプル)なので、針落しが
かなり正確に出来たものです。
これは曲全体がアコースティックな作りのせいかも知れませんね。



返信する
現物で確認! (らば~そうる)
2009-05-06 19:03:20
to:mensurazoirriさん

手元に“THE BEATLES”のLPを取り出して確認しました。

本当ですね!
‘Birthday’と‘Yer Blues’と境界は識別しずらいのですが
‘Mother Nature's Son’は何かシマが浮き出て
見えます。黒っぽい輪になっていますね。
‘Helter Skelter’と‘Long×3’の境界も
然りです。
返信する
LPをご覧になられたのですね。 (mensurazoirri)
2009-05-13 23:28:17
「ホワイトアルバム」には曲間の溝がありませんが、
曲ごとのカッティングに個性があり面白いところです。

プレーヤーのターンテーブルに林檎のマークが廻る…
私達はこんな時代に育ったのですね。
思い出いっぱいの時代でした。
返信する
はい! 確認しました!! (らば~そうる)
2009-05-14 00:23:23
to:mensurazoirriさん

今、パチパチ音を立てながら廻るレコードを
時々聴いたりしています。

なにか、こう・・・
うまく言えませんが「温かく安心する音」
のような気がします♪
返信する

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