
今日は、鈴鹿に行ってきました。
クリスチャン・ジャック 著 「太陽の王ラムセス2 大神殿」 角川文庫

セティ王が崩御するとシェナルは、ラムセスを廃する陰謀を企てる。兵を起こしてクーデターってことは出来ないんだよね。
トロイア戦争に勝利後、嵐でエジプトに流されて来て、ギリシャに戻れずにいた、スパルタ王メネラオスを利用する。メネラオスはギリシャに帰りたいが、妃ヘレナはギリシャには戻りたくない。シェナルは、メネラオスにラムセスを誘拐させて、ギリシャに連れて行って貰うよう頼む。ラムセスを廃しシェナルが王となれば、ヘレナはギリシャに戻すからと。メネラオスは、ラムセス誘拐に失敗し、民を人質にしてヘレナと共にギリシャに帰ろうとする。ヘレナは人質を救うため、メネラオスの船に乗るが、人質が救われると、毒を飲んで死んでしまう。
ギリシャ神話では、この辺の所は書かれているのだろうか?
70日間の喪が明けて、テーベにある「王家の谷」に、セティ王のミイラは安置された。
ラムセスはテーベの神殿でファラオとなった。
私利私欲にかられる、大神官や貴族達は、ラムセスの新しい人事や施策に反感を持つのだよね。シェナルと結びつき、反ラムセス勢力を作ろうとする。ヒッタイトの間諜も、御しやすいシェナルと結び、何やら画策しようとする。一神教を信じる魔術師オフィールが現れ、これもシェナルと結ぶ。
エジプトの神は、多神教なのだろう。各地に色々な神がいる様だ。像や絵を描き、偶像崇拝をしていた?
ラムセスは、各地に神殿を建て、奇跡と思われるような事を引き起こしていく。即位一年目に、聖の鳥フェニックスが現れ、<光の息子>ラムセスと呼ばれるようになる。神による支配を強め、ベル・ラムセスに新都を建てそこを首府とする。
ラムセスの盟友モーゼは、ベル・ラムセス建設の総監督となって、ヘブライ人達を働かせ信頼を集め、新都建設を成し遂げる。しかし、オフィールに煽られたりして、彼の唯一神への想いは募ってくる。モーゼの唯一神と、ラムセスの偶像神とは、相容れない。そしてモーゼは、ヘブライ人に辛く当たるラムセスの姉ドレントの夫・サリを殺してしまう。
昔、旧約聖書を読んだことがある。モーゼの幾世代か前の先祖達が、ベル・ラムセスの建設で奴隷のように働かされていたように思うけど・・。モーゼの時代になってエジプトから逃げ出す筈だが。
この巻は、モーゼが姿をくらまし、ヒッタイトがシリアに兵を出すところで終わる!!
この小説のお気に入り度:★★★★☆