にわか日ハムファンのブログ記念館

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関西独立リーグもJFBLも出番ですよ:選手会、ファーム格差是正を要求

2009-12-05 19:51:25 | 言わせてもらいます・球界に苦言提言
■ 平成21年度、定期大会が行われました。また社団法人新理事長に井端(中日)選手が就任します。(日本プロ野球選手会公式ホームページ・2009年12月4日)

 3日に開催されたプロ野球選手会定期大会。ここでは国内・海外FA制度の統一と取得期間の短縮、年金問題などが議題に上がりました。
 そんな中、メディアでも比較的大きく取り上げられ、かつ私が関心をひかれたのが、ファームリーグの改革という要求、特にウエスタン・リーグに新チームを作るというものです。

■ ウエスタン新規参入球団求む!選手会が提案(報知・2009年12月4日)

 ご存じの通り、ファームはイースタン・ウエスタンの2リーグに分かれていますが、それぞれ7球団・5球団とチーム数が奇数になっています。
 そのままでは1チームがあぶれるため、イースタンはフューチャーズやシリウスという混成チームを作って選手の出場機会を増やしていますが、ウエスタンは社会人との交流戦を行うぐらいしか手を打っていません。
 そこで出てきたのが選手会の要求。報道によれば、新井会長からは新規チームの設立という私案も出されたとのことです。
 私自身もウエスタンのチーム増には賛成です。実際、2005年以降はウエスタンの日程表がスカスカになっているのを見ては残念な思いを感じていたので、よく言ってくれたという気持ちです。
 一軍のない二軍だけの球団というと、奇異に思われるかも知れませんが、過去には山陽クラウンズという球団が関西ファーム野球リーグ(ウエスタン・リーグの前身)に存在した時期もあるのです。
 それだけに、二軍の6球団化というのは決して突飛な発想ではありませんし、なんらかの形で実現させられればとは思います。
 ただし、そのためにはクリアすべき問題があります。もちろん資金面という非常に大きな問題がありますが、この辺は私があらためて言うまでもないので、ここでは置くことにしましょう。
 それ以外で問題となるのは、どのような選手が新たなチームでプレーするか、という点です。
 上でリンクした報知の記事によれば、現時点では育成ドラフト指名選手でチームを編成することが想定されているようです。
 ただ、現実として育成選手だけでまかなえるのか?NPBのサイトで調べてみると、育成選手のうち翌年度の契約保留者は、ソフトバンクが6人、中日が2人、阪神が4人、広島が3人、計15人です(NPB公式・翌年度の契約保留者(育成選手))。
 さらに、今年のドラフトで指名された育成選手は、広島・阪神・中日で2人ずつ(NPB公式・2009年育成選手選択会議選択選手一覧)。先ほどの15人と合わせて、合計21人です。
 これらの選手だけで混成チームを作るとなると、オリックスと試合をする場合を除き、何人かが本来の所属チームと対戦することになります。
 その場合、自軍に戻される選手も出てくるとなれば、新チームは慢性的に選手不足状態になってしまいます(フューチャーズやシリウスでの扱いが分からないので何とも言えない部分もありますが)。
 となると、育成以外に新たな選手を確保する必要があります。当然、社会人やクラブからというわけにはいきません。
 そこで、独立リーグの出番となるわけです。新チームに対し、一定の期間を定めた上で、独立リーグに所属する選手を派遣するのです。こうすることで、選手不足の心配はかなり解消されるでしょう。
 また、派遣される選手にとっては、二軍とはいえNPBのレベルを体験する貴重な経験になりますし、試合でアピールできれば、NPB入りのチャンスもより現実味を帯びてきます。
 他方、リーグにとっては「NPBを体験できる」というだけでも選手獲得の際の売りになりますし、そこでNPB入りする選手が出てくれば、さらに自らの魅力を高めることができます。
 それに、実際に選手を派遣するとして、さすがにタダでということはないでしょう。となれば、経営面での効果も期待できます。
 こう書くといいことづくめにも思えてきますが、もちろんクリアすべき課題はあります。そもそも、独立リーグで他に派遣できるほど選手を多く抱えているチームがどれだけあるか自体が疑問です。
 もっとも、今年の関西独立リーグでは試合が土曜・休日に集中したり、前期と後期の間が若干空くこともあったので、選手が派遣できなくなる時期は意外と少ないのでは、とも思います。
 球団数が減ったことで、選手にとっては実戦機会、ファンにとっては観戦機会が減ってしまっただけに、ぜひなんらかの形でチーム数、試合数の増加が実現することを期待しています。


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4 コメント

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Unknown (M・K)
2009-12-08 00:29:14
カープだけかもしれませんが、すでに逆のパターンはあるんですよね。

広島東洋カープ ソリアーノ投手育成選手登録
http://blog.shikoku-np.co.jp/iblj/2009/07/post_1124.php

アカデミーの選手をそのまま派遣していたようなので、厳密には身分が異なるかもしれませんが。

カープにもう少し資金があれば、ドミニカアカデミーの選手だけで1チームを結成して、
ウエスタンにという荒業も出来るのかもしれませんが、
これは、カープ2軍との線引きが難しくなりますね。
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M・Kさん (ルパート・ジョーンズ)
2009-12-08 06:26:39
確かこのパターン、以前ロッテが大々的にやろうとして止められてたような。
あの時は本格的な提携の話まであったようですが、
今回は選手じゃなかったんで、よかったのかも知れませんね。
ともあれ、現状では選手の出場機会を増やす上では、
こういう選択肢もあってしかるべきだと思ってます。

で、正直なところ、アカデミーの存在は完全に盲点でした[;;0J0]
ただ、アカデミーの選手だけでチーム結成は難しくても、
それなりの人数は確保できそうな気がします。
おそらく新チームは二軍でも出場できない選手や、
独立リーグ等NPB以外の選手の集まりになるので、
それで二軍チームとの線引きがおのずとできるような気がします。
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Unknown (あさぎや)
2009-12-19 14:38:20
ソリアーノ選手は準支配下でもない練習生、なおかつ国人枠の対象だったから……なんて説明もありましたが、一歩進んで準支配下の育成選手・研修生を独立リーグへ派遣したり、逆にファーム限定のチーム(フューチャーズのような)で各独立リーグの選手を受け入れるような交流、ぜひ進めて欲しいですね。

ポストシーズン限定ですけどフェニックスリーグに四国・九州ILが選抜チームで参戦してドラフト前のアピールをしていますし。教育リーグで入場料収入もないから、多少なりILも持ち出して頑張ってるはず。もちろん、何より受け入れてくれたNPB側に感謝していますよ。


北海道リーグの話もありますし、社会人アマチュアチームとNPB(ファーム)、独立リーグの交流ももっと増えて欲しいですね……
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あさぎやさん (ルパート・ジョーンズ)
2009-12-20 23:52:50
特に、研修生制度はこの際活用すべきでしょうね。
今のところ、制度は作ったものの、まるで使われてませんし。

試合増加に関しては、ILはフェニックスでの実績がある分、
ウエスタン・リーグ側も要請しやすいでしょうね。
ただ、関西独立リーグやJFBLについては、まだ図りかねてる部分はあるでしょう。
特に今シーズンは野球以外の面での不安定要素が続出しましたし。
それだけに、両リーグはかなり売り込みをかけないと、
ウエスタン側の気持ちは動かないんじゃないかと思いますね。
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