「日本海」を見送った後は、今日乗車予定の快速「しもきた」を待つ。この列車でJR大湊線を乗り通すのが今日の予定だ。
この雪で大幅に遅れる心配もあったが、青森を出たのはわずかに2分遅れ。むしろ優秀な部類と言っていいだろう。
列車は雪が吹き付ける中を轟音をあげて走る。窓に叩きつける雪の音、その勢いに負けじとエンジン音を響かせる列車。感傷に浸る余裕もない、荒涼たる光景である。
ところが、浅虫温泉を過ぎてみると急に日の光が差し始め、小湊で一転して晴れ間が広がった。青森から1時間も走ってないのに、いったいあの大雪はなんだったのか、と言いたくなるばかりである。
そうこうするうち、列車は野辺地に到着。ここで進行方向を変えて、大湊線に入る。
(クリックすると拡大)
大湊線は下北半島の付け根の西側を走り、野辺地から大湊までを結ぶ路線である。
野辺地ではもともとJR東北本線に接続していたが、東北新幹線が新青森まで開通したことで、同線が青い森鉄道に移されたため、現在大湊線はJRのどの路線ともつながっていない、完全な飛び地路線となっている。
このほか、同じ野辺地ではローカル私鉄の南部縦貫鉄道、下北では国鉄大畑線、のちに下北交通大畑線に接続していたが、どちらもすでに廃線となっている。
最近ではローカル線の需要掘り起こしを狙うJR東日本によって、「はまなすベイライン」という愛称もつけられていたりする。
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大湊駅はJR東日本最北の駅。当然、本州のJRでも最北となる。JRで、というのは、民鉄(私鉄)を入れるとケーブルカーでさらに北を走る路線があるからだ。
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先程見たように、大湊線は60キロ近い距離の路線ではあるが、駅の数は11しかない。野辺地と大湊を除けば人口が集まるところがそもそも少ないのだ。
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とはいえ、霊場恐山をはじめ、観光資源には事欠かない。もっとも、この時勢に六ヶ所村の某施設まで「観光」に出掛ける人がどれだけいるかは疑問だが。
野辺地を出てしばらくすると集落が終わり、列車は林の中を走る。相変わらず晴れている。
しばらくすると野辺地湾に出た。
冬の荒波、と言いたいところだが、内海なので日本海や太平洋に比べると、波はおとなしい方だ。といっても、野辺地湾では波が立っている部類に入るのかも知れない。
しばらくすると、また曇り始めた。山でもないのに天気が変わりやすい。
日が陰ると、俄然寂寥感が増してくる。
かと思えばまた日が差して、
そうかと思えばまた垂れこめた雲に閉ざされる。
窓の外は灰色の世界。モノクロームでないことが、辛うじてわかるレベルの世界である。
風除けが並べられている。いくら外海でないとはいえ、冬の厳しさは見ての通り。まさに最果てのイメージが、現実にここにある。
風雪をまともに受けるディーゼルカー。叩きつけた雪がそばからこびりついていく。
最後尾から。二本のレール以外はすべて雪に埋もれている。
またも雲の切れ間が広がり、目の前に秀峰が姿を現した。あれは恐山だろうか。
そして列車は大湊に到着。本州のJR、最果ての地にたどり着いた。
この雪で大幅に遅れる心配もあったが、青森を出たのはわずかに2分遅れ。むしろ優秀な部類と言っていいだろう。
列車は雪が吹き付ける中を轟音をあげて走る。窓に叩きつける雪の音、その勢いに負けじとエンジン音を響かせる列車。感傷に浸る余裕もない、荒涼たる光景である。
ところが、浅虫温泉を過ぎてみると急に日の光が差し始め、小湊で一転して晴れ間が広がった。青森から1時間も走ってないのに、いったいあの大雪はなんだったのか、と言いたくなるばかりである。
そうこうするうち、列車は野辺地に到着。ここで進行方向を変えて、大湊線に入る。
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大湊線は下北半島の付け根の西側を走り、野辺地から大湊までを結ぶ路線である。
野辺地ではもともとJR東北本線に接続していたが、東北新幹線が新青森まで開通したことで、同線が青い森鉄道に移されたため、現在大湊線はJRのどの路線ともつながっていない、完全な飛び地路線となっている。
このほか、同じ野辺地ではローカル私鉄の南部縦貫鉄道、下北では国鉄大畑線、のちに下北交通大畑線に接続していたが、どちらもすでに廃線となっている。
最近ではローカル線の需要掘り起こしを狙うJR東日本によって、「はまなすベイライン」という愛称もつけられていたりする。
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大湊駅はJR東日本最北の駅。当然、本州のJRでも最北となる。JRで、というのは、民鉄(私鉄)を入れるとケーブルカーでさらに北を走る路線があるからだ。
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先程見たように、大湊線は60キロ近い距離の路線ではあるが、駅の数は11しかない。野辺地と大湊を除けば人口が集まるところがそもそも少ないのだ。
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とはいえ、霊場恐山をはじめ、観光資源には事欠かない。もっとも、この時勢に六ヶ所村の某施設まで「観光」に出掛ける人がどれだけいるかは疑問だが。
野辺地を出てしばらくすると集落が終わり、列車は林の中を走る。相変わらず晴れている。
しばらくすると野辺地湾に出た。
冬の荒波、と言いたいところだが、内海なので日本海や太平洋に比べると、波はおとなしい方だ。といっても、野辺地湾では波が立っている部類に入るのかも知れない。
しばらくすると、また曇り始めた。山でもないのに天気が変わりやすい。
日が陰ると、俄然寂寥感が増してくる。
かと思えばまた日が差して、
そうかと思えばまた垂れこめた雲に閉ざされる。
窓の外は灰色の世界。モノクロームでないことが、辛うじてわかるレベルの世界である。
風除けが並べられている。いくら外海でないとはいえ、冬の厳しさは見ての通り。まさに最果てのイメージが、現実にここにある。
風雪をまともに受けるディーゼルカー。叩きつけた雪がそばからこびりついていく。
最後尾から。二本のレール以外はすべて雪に埋もれている。
またも雲の切れ間が広がり、目の前に秀峰が姿を現した。あれは恐山だろうか。
そして列車は大湊に到着。本州のJR、最果ての地にたどり着いた。