ホテルに戻って荷物も引き取り、いよいよ旅の終わりが近づいている。思いはいろいろ湧いてくるが、まずは今回の台湾では最後となる昼食をどうするか。
ただ、台北駅に早めに着いたおかげで時間がある。調べてみると、少し急げば高鐡(台湾新幹線)の列車がある。それで桃園駅まで出て、そこからシャトルバスで空港に向かっても余裕で間に合うのだ。
じゃぁ昼食はどうするかと言えば、ここでも鉄道文化先進国の台湾、地場の駅弁があるのだから、買って食べれば良いではないか!
ならばと妻の賛成を取りつけて、弁当とチケットを買う。高鐡のホームに降りるとすでに列車は停まっていて、発車まで時間もない。
撮影どころではないのでとにかく乗車すると、中はまさに東海道・山陽新幹線の内装。ただ、大型荷物置場があるのはちょっと違っていてありがたい。おかげでトランクに悩まされることはない。
荷物も置いて、座席も難なく確保できたところで発車時刻。すると、ベルが鳴りやむとともに、♪キンコン、キンコン、キンコン……
なんと、700系以下のドア開閉音じゃないの。
日本で「台湾新幹線」と言われるのは伊達じゃない。こんなところまで一緒だとは。
で、どのぐらい一緒かというと、
これが車内。見ての通り、といえば十分だろう。
LEDの案内表示。当然ながら表示は繁体字だが、形式的には日本と変わらないはずだ。
テーブルの裏にかかれた車内案内。日本のものと相違点はあるとはいえ、字体から何からピクトグラムから、根っこは明らかに同じだ。
これで一息ついたところで昼食。こちらは「臺鐡便當」とあって、イラストは高鐡ではなく、いわば在来線の特急「太魯閣号」。こちらも日本の特急「かもめ」と同デザインだ。
と思ったのだが、ここで思わぬミスに気づく。なんと、台北から桃園までは20分しかかからないのだ!
これでは食べ切れるわけがない。仕方がないので、昼食は空港到着後にして、と考えている間に桃園着。あっという間の高鐡体験であった。次はできれば全線開通時に乗り通してみたいものだ。
なお、車両の外観はというと、むしろ秋田・山形新幹線や長野新幹線といった感じか。北陸新幹線ではなく、長野である。
桃園駅は通過する列車も多く、ほとんどがらんどうという感じで、面白みには欠けるし、乗客の姿もあまりない。
なのでそのままスルーしてシャトルバスに乗ると、こちらも時間をおかずに発車。高規格道路を飛ばしに飛ばし、25分ぐらいかかるはずのところ、20分ほどで空港に着いてしまった。
かくもあっさりと台北から空港についてしまうのにどこか寂しさは覚えつつ、それでも昼食に有りつけるのは良い。先程の臺鐡便當を開ける。
ちなみに、妻が買ったのは昔ながらの排肉便當。大きな牛肉を乗せたご飯に煮抜き卵、古き良き台湾の味だ。
腹も膨れたところで、土産物でも買おうか、どこかでパイナップルケーキでもないかしらと歩いてみると、すぐさま自動販売機を発見。
岱鋼が台湾のコーラのCMに出ているとか、去年の日台戦でホームランを売ったらコーラを観客全員におごると約束して見事実現させたとは聞いていたが、こうして見ると感慨深いものがある。
なおこの黒松沙士、コーラというよりはむしろルートビアやDr.ペッパーに近いものがある(コーラ字体別に商品がある)。そんなわけで、風邪の時に効きそうな味、といえばイメージしてもらえるだろうか。
そうこうしながらチェックインカウンターに着くと物凄い列。何とかチェックインを済ませて出国すると、さらに先のこのポスターを掲げた自販機を、出国エリアの各所で発見。この人気、恐れ入りましたと言うほかない。
買い物も済ませて搭乗口へ。
飛行機は既に着いていた。名残は本当に尽きないが、こればかりは仕方ない、と言ってばっかりだが、ともあれ機上の人となり、台湾を離れる。
ただ、機内食は中華風、台湾啤酒も頼めれば、デザートにパイナップルケーキもついていた。
機内ビデオも来しなと同じなので、高雄の小鴨を繰り返し見ることができたのは、旅の終わりに沈む心の慰めにはなった。
台湾を離れた瞬間から、また行きたいという思いが募る。
次に行けるのはいつだろう。その日がどれだけ後になるかは分からない。
ただ、分かることがある。われわれが台湾に行く日は、おそらく黄色小鴨が再び台湾に現れる時だ。
世界を旅するRubberduck、アヒルちゃん、黄色小鴨。
その現れるところには、どこであれ心惹かれるものだし、実際に行ってみることができれば、それはわれわれにとって大きな達成感を与えてくれる。
香港もそうだし、台湾もそうだ。北京で見ることができなかったのは残念だが、次の機会はぜひ、とは思う。
そして、夢を語るなら、アヒルちゃんのいるところ必ず現れる、ぐらいできるようにはなりたいものだ。
【好萌!基隆の黄色小鴨】 (了)
ただ、台北駅に早めに着いたおかげで時間がある。調べてみると、少し急げば高鐡(台湾新幹線)の列車がある。それで桃園駅まで出て、そこからシャトルバスで空港に向かっても余裕で間に合うのだ。
じゃぁ昼食はどうするかと言えば、ここでも鉄道文化先進国の台湾、地場の駅弁があるのだから、買って食べれば良いではないか!
ならばと妻の賛成を取りつけて、弁当とチケットを買う。高鐡のホームに降りるとすでに列車は停まっていて、発車まで時間もない。
撮影どころではないのでとにかく乗車すると、中はまさに東海道・山陽新幹線の内装。ただ、大型荷物置場があるのはちょっと違っていてありがたい。おかげでトランクに悩まされることはない。
荷物も置いて、座席も難なく確保できたところで発車時刻。すると、ベルが鳴りやむとともに、♪キンコン、キンコン、キンコン……
なんと、700系以下のドア開閉音じゃないの。
日本で「台湾新幹線」と言われるのは伊達じゃない。こんなところまで一緒だとは。
で、どのぐらい一緒かというと、
これが車内。見ての通り、といえば十分だろう。
LEDの案内表示。当然ながら表示は繁体字だが、形式的には日本と変わらないはずだ。
テーブルの裏にかかれた車内案内。日本のものと相違点はあるとはいえ、字体から何からピクトグラムから、根っこは明らかに同じだ。
これで一息ついたところで昼食。こちらは「臺鐡便當」とあって、イラストは高鐡ではなく、いわば在来線の特急「太魯閣号」。こちらも日本の特急「かもめ」と同デザインだ。
と思ったのだが、ここで思わぬミスに気づく。なんと、台北から桃園までは20分しかかからないのだ!
これでは食べ切れるわけがない。仕方がないので、昼食は空港到着後にして、と考えている間に桃園着。あっという間の高鐡体験であった。次はできれば全線開通時に乗り通してみたいものだ。
なお、車両の外観はというと、むしろ秋田・山形新幹線や長野新幹線といった感じか。北陸新幹線ではなく、長野である。
桃園駅は通過する列車も多く、ほとんどがらんどうという感じで、面白みには欠けるし、乗客の姿もあまりない。
なのでそのままスルーしてシャトルバスに乗ると、こちらも時間をおかずに発車。高規格道路を飛ばしに飛ばし、25分ぐらいかかるはずのところ、20分ほどで空港に着いてしまった。
かくもあっさりと台北から空港についてしまうのにどこか寂しさは覚えつつ、それでも昼食に有りつけるのは良い。先程の臺鐡便當を開ける。
ちなみに、妻が買ったのは昔ながらの排肉便當。大きな牛肉を乗せたご飯に煮抜き卵、古き良き台湾の味だ。
腹も膨れたところで、土産物でも買おうか、どこかでパイナップルケーキでもないかしらと歩いてみると、すぐさま自動販売機を発見。
岱鋼が台湾のコーラのCMに出ているとか、去年の日台戦でホームランを売ったらコーラを観客全員におごると約束して見事実現させたとは聞いていたが、こうして見ると感慨深いものがある。
なおこの黒松沙士、コーラというよりはむしろルートビアやDr.ペッパーに近いものがある(コーラ字体別に商品がある)。そんなわけで、風邪の時に効きそうな味、といえばイメージしてもらえるだろうか。
そうこうしながらチェックインカウンターに着くと物凄い列。何とかチェックインを済ませて出国すると、さらに先のこのポスターを掲げた自販機を、出国エリアの各所で発見。この人気、恐れ入りましたと言うほかない。
買い物も済ませて搭乗口へ。
飛行機は既に着いていた。名残は本当に尽きないが、こればかりは仕方ない、と言ってばっかりだが、ともあれ機上の人となり、台湾を離れる。
ただ、機内食は中華風、台湾啤酒も頼めれば、デザートにパイナップルケーキもついていた。
機内ビデオも来しなと同じなので、高雄の小鴨を繰り返し見ることができたのは、旅の終わりに沈む心の慰めにはなった。
台湾を離れた瞬間から、また行きたいという思いが募る。
次に行けるのはいつだろう。その日がどれだけ後になるかは分からない。
ただ、分かることがある。われわれが台湾に行く日は、おそらく黄色小鴨が再び台湾に現れる時だ。
世界を旅するRubberduck、アヒルちゃん、黄色小鴨。
その現れるところには、どこであれ心惹かれるものだし、実際に行ってみることができれば、それはわれわれにとって大きな達成感を与えてくれる。
香港もそうだし、台湾もそうだ。北京で見ることができなかったのは残念だが、次の機会はぜひ、とは思う。
そして、夢を語るなら、アヒルちゃんのいるところ必ず現れる、ぐらいできるようにはなりたいものだ。
【好萌!基隆の黄色小鴨】 (了)
私もDr.ペッパーは苦手なんですが、たまに熱狂的なファンがいますよね。
何がどうなったらそこまで取り憑かれるものかと……
世間的には肩こりに効きそうな味と言います。私は結構好きですが、飲むサロンパスと言えるでしょうか。
個人的にはルートビアは好きですが、Drペッパーは苦手です…。