ご存じの通り、2008年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震は、多くの方々が被災する事態となってしまいました。今も行方不明となった方々の救出を目指し、困難な作業が続けられています。
改めまして、今回の地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に、心からお見舞いを申し上げます。
さて、この地震はイーグルスが地盤とする東北で発生し、しかも本拠地仙台と同じ宮城県で重大な被害が出ています。
それだけに、この地震を受けたイーグルスの動向というのは、地元の住民ならずとも、プロ野球ファンとして非常に気になるところです。
まず地震発生当日。イーグルスは一旦試合開始時間を遅らせた上での開催を決定しましたが、その後交通機関の乱れを理由に試合は中止となりました。
この流れには批判もあります。特に、早々に試合開催を決めたことを、営利至上主義として非難する声もあるようです。
私自身、そのような批判はある程度理解できる気がします。東北楽天球団側がチケット払戻や弁当廃棄などのコスト、グッズの売上消滅という面を検討しなかったとは思えないからです(それが良いか悪いかはさておき)。
ですが、その声に必ずしも同調しかねるのも、私の正直な気持ちです。
球場周辺は地震直後もまったく混乱はなく、球場の隣にある陸上競技場は問題なく使用できたという情報もあります。
加えて、この日の試合観戦を楽しみにしていた多くのファンの存在を考えると、簡単に中止を決定すべきだったとは言い切れない部分があります。
それだけに、地震発生後すぐに中止を決めなかったからといって、東北楽天球団を非難する気にはどうしてもなれない部分がでてくるのです。
その上で何か言うとするならば、もし様子見を考えていたとしたら、開始時間を1時間ではなく2,3時間以上遅らせるべきではあったと思います。交通手段が大幅に乱れていたのは、分かり切っていた話ですから。
(もっとも、これも結果論でしかない点はお断りしておきます)
その翌日。試合は予定通り開催されました。
試合前には黙祷が捧げられ、スタンドには「頑張ろう東北!!俺達は地震になんか負けない!!」という横断幕も掲げられたそうです。イーグルスの選手たちにも、ファンの間にも、やはり強い思いがあったのでしょう。
そして、試合はクリーンナップがチャンスをつかみ、エース岩隈が完封勝利。試合自体を見たわけではないのですが、報道等から判断する限り、イーグルスの快勝といっていいでしょう。
細かいケチをつけようと思えば、いくらでもつけられるでしょう。それこそ、試合を開催したことから何から。
ただ、それでもイーグルスの選手は選手として一番なすべきことを行ったと評価すべきではないでしょうか。東北のチームとして、絶対に勝たなければならない試合を勝ったのですから。
とはいえ、大事なのはこれからです。被災地にはいまだ救出を待つ人々がいます。中国の四川大地震同様に発生した土砂崩れによる堰き止めダムへの対応も急務です。
さらに、被災して家や職場を失った人々の生活をどう再建するのか。特に高齢化が進む地域では、被災が即地域コミュニティの崩壊につながりかねません。
これらすべての問題に対し、プロ野球球団ができることは限られています。ですが、できることは確実に存在します。
報道によれば、選手会は昨日の試合開催前に義捐金を送ることを決めたそうです(スポニチ・2008年6月16日)。まずは迅速な対応といえるでしょう。さらには、チャリティーオークションなどの開催も考えられます。
ですが、一番彼らがなすべきことは、グランドで結果を残すことです。
1995年・1996年のブルーウェーブが今でも語り継がれるのは、優勝したからなのです。同じ年の阪神・近鉄と比べれば、その差は歴然です。
私はもちろんファイターズファンです。そうである以上、ファイターズに勝ってほしいのは当たり前です。
ですが、あの時のブルーウェーブをこの街で見た者として、イーグルスには何か願いのようなものを抱かずにはいられません。
少なくとも、残りの交流戦は全部勝ってほしい。パファンとしてパのチームの勝利は以前から願っていますが、イーグルスに関しては、その思いが一層強くなりました。
何よりも、グランドから東北の力を発信すること。被災した人々の心に、それは必ずや訴えることでしょう。それこそが、東北のチームがなすべき最も大切なことです。
それと同時に、東北のチームにコミットする楽天本社の被災地への関わり方も問われることになります。
こういう時にすぐに思いつくのは被災地への寄付でしょうが、それが唯一絶対の方法だとは思いません。例えば、先ほど書いたオークションに関しては、ほかならぬ楽天でまさに可能なわけですし。
もちろん、これまで以上に選手・監督・コーチをサポートし、チームの成績に結びつけるという作業は非常に重要です。
東北のチームとして誕生し、東北に根を下ろしつつある、東北楽天ゴールデンイーグルス。
彼らが、傷ついた東北の人々にどれだけの力を与えることができるか。
「おらが球団」という言葉の真価が、今まさに問われています。
改めまして、今回の地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に、心からお見舞いを申し上げます。
さて、この地震はイーグルスが地盤とする東北で発生し、しかも本拠地仙台と同じ宮城県で重大な被害が出ています。
それだけに、この地震を受けたイーグルスの動向というのは、地元の住民ならずとも、プロ野球ファンとして非常に気になるところです。
まず地震発生当日。イーグルスは一旦試合開始時間を遅らせた上での開催を決定しましたが、その後交通機関の乱れを理由に試合は中止となりました。
この流れには批判もあります。特に、早々に試合開催を決めたことを、営利至上主義として非難する声もあるようです。
私自身、そのような批判はある程度理解できる気がします。東北楽天球団側がチケット払戻や弁当廃棄などのコスト、グッズの売上消滅という面を検討しなかったとは思えないからです(それが良いか悪いかはさておき)。
ですが、その声に必ずしも同調しかねるのも、私の正直な気持ちです。
球場周辺は地震直後もまったく混乱はなく、球場の隣にある陸上競技場は問題なく使用できたという情報もあります。
加えて、この日の試合観戦を楽しみにしていた多くのファンの存在を考えると、簡単に中止を決定すべきだったとは言い切れない部分があります。
それだけに、地震発生後すぐに中止を決めなかったからといって、東北楽天球団を非難する気にはどうしてもなれない部分がでてくるのです。
その上で何か言うとするならば、もし様子見を考えていたとしたら、開始時間を1時間ではなく2,3時間以上遅らせるべきではあったと思います。交通手段が大幅に乱れていたのは、分かり切っていた話ですから。
(もっとも、これも結果論でしかない点はお断りしておきます)
その翌日。試合は予定通り開催されました。
試合前には黙祷が捧げられ、スタンドには「頑張ろう東北!!俺達は地震になんか負けない!!」という横断幕も掲げられたそうです。イーグルスの選手たちにも、ファンの間にも、やはり強い思いがあったのでしょう。
そして、試合はクリーンナップがチャンスをつかみ、エース岩隈が完封勝利。試合自体を見たわけではないのですが、報道等から判断する限り、イーグルスの快勝といっていいでしょう。
細かいケチをつけようと思えば、いくらでもつけられるでしょう。それこそ、試合を開催したことから何から。
ただ、それでもイーグルスの選手は選手として一番なすべきことを行ったと評価すべきではないでしょうか。東北のチームとして、絶対に勝たなければならない試合を勝ったのですから。
とはいえ、大事なのはこれからです。被災地にはいまだ救出を待つ人々がいます。中国の四川大地震同様に発生した土砂崩れによる堰き止めダムへの対応も急務です。
さらに、被災して家や職場を失った人々の生活をどう再建するのか。特に高齢化が進む地域では、被災が即地域コミュニティの崩壊につながりかねません。
これらすべての問題に対し、プロ野球球団ができることは限られています。ですが、できることは確実に存在します。
報道によれば、選手会は昨日の試合開催前に義捐金を送ることを決めたそうです(スポニチ・2008年6月16日)。まずは迅速な対応といえるでしょう。さらには、チャリティーオークションなどの開催も考えられます。
ですが、一番彼らがなすべきことは、グランドで結果を残すことです。
1995年・1996年のブルーウェーブが今でも語り継がれるのは、優勝したからなのです。同じ年の阪神・近鉄と比べれば、その差は歴然です。
私はもちろんファイターズファンです。そうである以上、ファイターズに勝ってほしいのは当たり前です。
ですが、あの時のブルーウェーブをこの街で見た者として、イーグルスには何か願いのようなものを抱かずにはいられません。
少なくとも、残りの交流戦は全部勝ってほしい。パファンとしてパのチームの勝利は以前から願っていますが、イーグルスに関しては、その思いが一層強くなりました。
何よりも、グランドから東北の力を発信すること。被災した人々の心に、それは必ずや訴えることでしょう。それこそが、東北のチームがなすべき最も大切なことです。
それと同時に、東北のチームにコミットする楽天本社の被災地への関わり方も問われることになります。
こういう時にすぐに思いつくのは被災地への寄付でしょうが、それが唯一絶対の方法だとは思いません。例えば、先ほど書いたオークションに関しては、ほかならぬ楽天でまさに可能なわけですし。
もちろん、これまで以上に選手・監督・コーチをサポートし、チームの成績に結びつけるという作業は非常に重要です。
東北のチームとして誕生し、東北に根を下ろしつつある、東北楽天ゴールデンイーグルス。
彼らが、傷ついた東北の人々にどれだけの力を与えることができるか。
「おらが球団」という言葉の真価が、今まさに問われています。
この「試練」に正解はありません。結果のみが「答え」となるのみではないでしょうか。
勝てば何よりとはいえ、勝てなくても普段以上に勝利への執念をプレーで示すことで、
伝わるものはあると思います。
同時に、直接的な被災者への支援も大事です。
この辺は、プレーを優先すべき選手より、球団が主体となって行うべきでしょう。
スタンドプレーだの偽善だの何だの、ケチをつける人も出てくるでしょうが、
そういう人は放っておけばいいのです。
結局のところ、完全な正解は存在しないんですよね。
ただ、個人的には私も(地震発生当日は仕方ないとして)試合を行った方がいいと考えます。
その上で、収益金の使い道を考えたり、被災者を球場に招待などの方法を採るべきでしょうね。