
■ パウエル、ソフトバンク入りへ=根来代行、再申請球団が有効と判断-プロ野球(時事通信・2008年2月27日)
■ 一番得したのはパウエル 二重契約問題決着(産経・2008年2月27日)
実にありがちな結果といえば、言えなくもないかとは思います。少なくとも、結果だけを見れば。
ですが、こういう問題を見るときに気をつけるべきは、結果だけを見てもあまり意味はない、ということです。
パウエルの問題に関していえば、彼がオリックス入りするか、ソフトバンク入りするか、どちらでもプレーできないか、結果は3つに1つしかないのです。
そのいずれになるかというのは、当事者でないかぎり、さほどの意味を持ちませんし、その結果のみに注目していては、問題を表面的にしか捉えられなくなってしまいます。
という点を踏まえて、改めて今回出された決定を見てみましょう。
この決定は、オリックス、ソフトバンク両者との契約を一旦無効とし、あらためて結ばれた契約を有効とするものです。
各紙で報道されている通り、これは明らかにソフトバンクに有効な内容ですし、これで「事実上」ソフトバンク入りが決まったと見て間違いないでしょう。
ただ、ここで気になることがあります。
これまでの報道を総合する限り、コミッショナー事務局はサイドレターでの合意を重視し、それゆえにソフトバンクとの契約のみを有効とするかと思われていました。
ですが、結果として出てきたのは、パウエル・ソフトバンクからすれば一歩後退の、「両者の契約を無効とする」という判断です。
言い換えれば、少なくとも形式上は、オリックス・ソフトバンクどちらの言い分も認めないものだったのです。
オリックスの契約は正式なものではないにせよ、(彼らの言い分では)慣例上問題ないと思われているものでした。
一方、ソフトバンクはそこに割って入った形ではあるものの、(オリックスとの契約が有効とならない限り)書類上は整ったものではありました。
その両者が、いずれも無効であるという判断が下されたのです。
つまり、コミッショナー代行の判断は、オリックスが言うところの「慣例」を認めないとするものであるのと同時に、ソフトバンクの正当性も認めないものでもあるのです。
コミッショナー代行自身が述べているように、この決定は早期解決を優先したものであり、その点では、パ・リーグ小池会長の勧告と、本質において変わるところはありません。
ですが、その判断は(おそらく意図したものではないでしょうが)形式上は両球団に瑕疵を見出したものであり、両者敗訴というのが本質に近いと思われます。
(報知の記事では「オリックス全面敗訴」となっていますが、これは一面的な見方でしょう)
特に、仮契約中の選手が他球団と結んだ契約が認められなかったことは、今後外国人との契約を考える上で、非常に重要な前例となり得るものと思われます。
ところで、今回の判断はオリックスにとって辛いものであるのは確かですが、ソフトバンクにとっても手放しで喜ぶべきものではないでしょう。パウエル獲得という結果はともかく、そのプロセスは否定されたわけですから。
さらに、今回の問題を通じて、ホークスのイメージが無傷で保たれたとは思えません。時間が経って忘れてほしい人もおられるようですが、果たしてそううまくいくかどうか。
※ 余談ですが、メディアではなぜか扱いが小さいものの、↑の発言は野球ファンをあまりにもバカにしたものと言わざるを得ません。ホークスファンの知性すら無視してると思うんですが。
加えて、間の悪いことに、パ・リーグ戦CS中継の問題も重なってしまった。
これは一応解決しそうではありますし、本来パ6球団が責めを負うべきなのですが、矢面に立ってしまったのはソフトバンクグループ。これまた、イメージ低下の要因となるわけです。
そう考えれば、ソフトバンクがパウエル一人のために払った代償は決して小さくないと思われます。
その代償に気が付かなければ、おそらくホークスは自らのファン以外にはすこぶる印象の悪い球団になっていくでしょう(そういう球団、ありますよね)。
確かに、ここで開き直ってヒールを演じるのも手ではあります。
ですが、その陰では泣きを見るファンも少なからずいるわけですし、パ・リーグまで殺伐としてしまうのは、長期的にみて決して利益にはなりません。それだけに、私個人としては勘弁願いたいところではあります。
とか書いてる間にソフトバンクが「やっぱりパウエル要らない」とか言い出したら爆笑しますが。
■ 一番得したのはパウエル 二重契約問題決着(産経・2008年2月27日)
実にありがちな結果といえば、言えなくもないかとは思います。少なくとも、結果だけを見れば。
ですが、こういう問題を見るときに気をつけるべきは、結果だけを見てもあまり意味はない、ということです。
パウエルの問題に関していえば、彼がオリックス入りするか、ソフトバンク入りするか、どちらでもプレーできないか、結果は3つに1つしかないのです。
そのいずれになるかというのは、当事者でないかぎり、さほどの意味を持ちませんし、その結果のみに注目していては、問題を表面的にしか捉えられなくなってしまいます。
という点を踏まえて、改めて今回出された決定を見てみましょう。
この決定は、オリックス、ソフトバンク両者との契約を一旦無効とし、あらためて結ばれた契約を有効とするものです。
各紙で報道されている通り、これは明らかにソフトバンクに有効な内容ですし、これで「事実上」ソフトバンク入りが決まったと見て間違いないでしょう。
ただ、ここで気になることがあります。
これまでの報道を総合する限り、コミッショナー事務局はサイドレターでの合意を重視し、それゆえにソフトバンクとの契約のみを有効とするかと思われていました。
ですが、結果として出てきたのは、パウエル・ソフトバンクからすれば一歩後退の、「両者の契約を無効とする」という判断です。
言い換えれば、少なくとも形式上は、オリックス・ソフトバンクどちらの言い分も認めないものだったのです。
オリックスの契約は正式なものではないにせよ、(彼らの言い分では)慣例上問題ないと思われているものでした。
一方、ソフトバンクはそこに割って入った形ではあるものの、(オリックスとの契約が有効とならない限り)書類上は整ったものではありました。
その両者が、いずれも無効であるという判断が下されたのです。
つまり、コミッショナー代行の判断は、オリックスが言うところの「慣例」を認めないとするものであるのと同時に、ソフトバンクの正当性も認めないものでもあるのです。
コミッショナー代行自身が述べているように、この決定は早期解決を優先したものであり、その点では、パ・リーグ小池会長の勧告と、本質において変わるところはありません。
ですが、その判断は(おそらく意図したものではないでしょうが)形式上は両球団に瑕疵を見出したものであり、両者敗訴というのが本質に近いと思われます。
(報知の記事では「オリックス全面敗訴」となっていますが、これは一面的な見方でしょう)
特に、仮契約中の選手が他球団と結んだ契約が認められなかったことは、今後外国人との契約を考える上で、非常に重要な前例となり得るものと思われます。
ところで、今回の判断はオリックスにとって辛いものであるのは確かですが、ソフトバンクにとっても手放しで喜ぶべきものではないでしょう。パウエル獲得という結果はともかく、そのプロセスは否定されたわけですから。
さらに、今回の問題を通じて、ホークスのイメージが無傷で保たれたとは思えません。時間が経って忘れてほしい人もおられるようですが、果たしてそううまくいくかどうか。
※ 余談ですが、メディアではなぜか扱いが小さいものの、↑の発言は野球ファンをあまりにもバカにしたものと言わざるを得ません。ホークスファンの知性すら無視してると思うんですが。
加えて、間の悪いことに、パ・リーグ戦CS中継の問題も重なってしまった。
これは一応解決しそうではありますし、本来パ6球団が責めを負うべきなのですが、矢面に立ってしまったのはソフトバンクグループ。これまた、イメージ低下の要因となるわけです。
そう考えれば、ソフトバンクがパウエル一人のために払った代償は決して小さくないと思われます。
その代償に気が付かなければ、おそらくホークスは自らのファン以外にはすこぶる印象の悪い球団になっていくでしょう(そういう球団、ありますよね)。
確かに、ここで開き直ってヒールを演じるのも手ではあります。
ですが、その陰では泣きを見るファンも少なからずいるわけですし、パ・リーグまで殺伐としてしまうのは、長期的にみて決して利益にはなりません。それだけに、私個人としては勘弁願いたいところではあります。
とか書いてる間にソフトバンクが「やっぱりパウエル要らない」とか言い出したら爆笑しますが。
ただ、この問題は02月06日(水)のTBSラジオ「アクセス」で宮崎哲弥さんがあえて取り上げていた問題だったので(↓お題は下記のとおりです)
「プロ野球。パウエル投手の二重契約騒動。パリーグは「ソフトバンクに優先権」と勧告。あなたの意見では、パウエルを獲得していいのはオリックスとソフトバンク、どっちだと思いますか?」
バックナンバーで諸所の意見が窺えます。(ttps://tbs954.jp/CGI/ac/btt/btt_talk.cgi)
ちなみに昨日も宮崎さんが担当でして、この問題で呆れていました。
根来氏にオリックスが不信任をつきつけるべきでは?とまで言っていました。
このままオリックスが黙っているのか…注目したいところです。
世間のイメージとは実は相当にギャップのある方なのではないかという疑いをどうしても消すことができません。
球団も含めて、すでにパウエル抜きでシーズン入りするつもりのような気もしますが。
オリックスにとっては不当判決とでも言いたくなりそうな決定が出たわけですが、
彼らも言ってみれば孤立無援でしょうし(うちも含めて他球団は我関せずという感じですし)、
残念ながら、泣き寝入りせざるを得ないのが実際でしょう。
とはいえ、失敗して反省したり、人から諫められることで、
発言自体はもちろん、その発現の背後にある考え方や態度を改めることはできると思います。
ただ、あの監督さんの場合、あまりにも大きくなりすぎた存在であるがゆえに、
苦言を呈すことのできる人が、周りにいないんじゃないか? とは思ってしまいます。
本人はもとより、ホークスやファンにとっても不幸と言わざるを得ませんね。
いずれにしても、解せない結末ですね!
ただ、これだけゴタゴタが長引いてしまって、なおかつ昨年0勝の投手が、
果たしてどれだけの結果を残せるのか? と言われると、疑問もないではないです。
>清原組
せっかくなんで、ぜひコメントを聞きたいですね。
こういうときこそ「番長」の出番でしょう(笑)
時間が経って忘れてほしい人もおられる…ってのは、ソフバ関係者がそんなこと言ってるってことなんでしょうかねぇ。だとすると、なんかKYだなぁ…という感じですね。ゴタゴタの真っ最中に、パウエルと会談して握手なんかしちゃうあの監督さんを筆頭に、やっぱりイメージは良くないです…。
こんだけ大騒ぎになってしまって、忘れようにも忘れられないじゃないですか。オリのファンは特に。
とりあえずは、今季のパの見どころの1つとしてパウエルの動向には注視していかないといけないでしょうね。結局、そこまでして獲りに行くほどの選手だったのかどうか…は、秋にならないとわかりませんし。
仮契約後に条件変更を申し出るという、杜撰な進め方をしたが故に
今回の騒動が起こってしまったとも言えるので…。
この点、オリックスの反論があまり見えてこない(取り上げられない?)あたりは
今でも不思議です。
加えて、パウエルや2球団への処置はもちろん大事なんですけど、
肝心なのは同様のゴタゴタの再発防止なわけで、
この点についても(一応実行委員会への付託はしているとはいえ)不透明ですし。
しかし、パウエルはどうなるんでしょうね。ほかの球団も、目の敵にしそうな気はするんですが。
実は、私もここが気になるんですよ。
この点について、オリックス側は有効な反論を行ってないわけですし、
これまでの報道の頻度からして、反論したけれども取り上げられなかったとは思えませんし。
情報が公開されていないので、断定のしようがないのですが、
どうもオリックス側には、一般に思われている以上の「弱み」があったのでは?
と仮定したくなります。