加熱するNHKのMLB報道への雑感

■　松坂一色に尾身財務相がNHKを批判（ニッカン・2007年4月7日8時4分）

　まず、NHKが松坂やMLB関連ニュースを報道しすぎてないか？という疑問や不満は、私自身も持っています。
　日本野球のファンとして、日本の公共放送が他国のリーグのことを過度に取り上げるというのは、正直なところ決して快いものではありません。
　それに、NHKはMLB中継に力を入れているわけで、ということはニュース番組でのMLB報道というのは、純粋な報道じゃなくて中継の宣伝じゃね？という疑問も沸いてくるわけで、民放ならいざ知らず、公共性が売りの放送局としてはいかがなものか、と思わずにはいられないわけです。
　ただ、じゃぁ尾身財務相の発言を無条件に支持できるかというと、これもまた難しいところです。
　そもそも、メディアは公権力からの独立を維持しなければなりません。「大臣に言われたから」といって報道体制をホイホイと変えるようでは、報道の中身に信用が置けなくなります。そう考えると、これで下手にMLB報道を減らされるのも困りもの、とも言えそうです。
　それに、確かにこのところのMLBに対するNHKの力の入れようにはゲンナリしますが、その一方でNHKはパ・リーグ戦も全国中継してくれることがあるんですよね。少なくとも、民放よりはよっぽど中継してくれます。
　阪神偏重だなんだといいつつも、サンテレビが大阪・神戸の檻戦をときたま中継するようなものかも知れません。
　そう考えると、NHKには疑問や不満はあるものの、下手な批判はできない、というのが私の感想です。

　もっとも、私が何より疑問に感じたのは、ニッカンがこのニュースをスポーツでも政治でもなく芸能ニュース扱いしたことなんですが。