■ 「希望聞き入れ」ドラフト制度模索(スポニチ・2007年7月19日)
■ プロ野球人気減退はNHKのせい?(スポニチ・2007年7月19日)
昨日出てきた2つの話題。私も何か書くべきところでしたが、ちょうどいいことに(偽)さんによる的確なエントリがすでに出ています。
私の言いたいこともほとんどここでまとめられていますので、まずはこちらをお読みください。おしまい。
ダメ?( ̄▽ ̄;;)
では、とりあえず蛇足ながら。
まず、現状を見るに、NPBのお偉い方が恐れるところの「有望なアマがメジャーに流出し、NPBに来ない」という事態が起こるとは、少なくとも短期的には考えにくいんですよね。
この辺は先ほどご紹介したエントリにもある通りで、マクド鈴木の末路とかTDNの状況を考えれば、将来的にメジャーに行くにしても、一旦はNPBを経験した方がトクだというのは、選手本人なり周囲の人間も理解できるはずです。
ただし、彼らが理解しておいてトクな話はもう1つあります。
すなわち、メジャー志望と言っておいて、NPBとの交渉条件を釣り上げること。
ルーキーリーグからメジャーまで上がる道のりを、本気で志望しているかどうかはさておき、「メジャー入り」を公言しておけば、プロ側もこっちの要求を呑まずにはおれないだろう。そういう計算が働く選手や取り巻きがいても、おかしくはないわけです。
実際のところは私も想像するしかありませんが、現に「メジャー志望」と言っておきながら、結局NPBに入った選手は存在するわけですし。
となると、現実に有望な新人がメジャーに流出することよりも、メジャーを交渉のダシに使われることで、交渉力が弱まる危険にこそ、NPBは手を打つべきではないでしょうか。
この危険を放置しておくと、契約金等の暴騰やら、これまで以上の「裏金」の横行に直結しますし。もっとも、事態がまったく理解できずに火に油を注ぐ御仁もいるわけですが……
※ ただし、契約金の上限撤廃については、契約金以外のプロからアマへの金品授与を厳禁し、違反者にプロ・アマ問わず厳罰を下すと言う条件であれば、悪いばかりの話ではないでしょう。
問題は、メジャー流出の危険を理由にこの話を持ち出すことで、アマ側にNPBの足元を見せてしまったことです。この点は失態と言わねばなりますまい。
もう1つ。先ほどのKIDさんのエントリ(あっ、名前書いちゃった。まぁいいか)からは、NPBとMLBとの関係を考える上で、非常に大事なことが導き出せます。
それは、MLBがどれだけ攻勢をかけようが、日本のプロ野球には独立して生き残る道があるということです。この点を考える上でポイントとなるのが、
という部分です。
有能な日本人選手が欲しいのはNPBもMLBも同じです。ただし、果たして今のMLBにそんな選手を見抜いて育成する能力があるか? 答えは"No"と言わざるを得ないでしょう。少なくとも、NPBより育成能力があると考える人は誰もいますまい。
これを認識しておれば、実はNPBがないと困るのはMLBなのだということは、簡単に理解できると思います。日本人選手の育成能力において優位性を持っているかぎり、NPBは立派に生き残ることができるはずです。
「日本のプロ野球がメジャーの育成機関に成り下がってもいいというのか!?」
そんなのにはなりませんて(笑)日本からメジャーに行くのはほんの一握り。それに、メジャーも日本人ばっかり獲ってるわけではないですし。
なので、これから先NPBからメジャーに行く選手が増えたとしても、それを補って有り余るほどの人材を、日本球界は育成することができます。
「メジャーは日本の市場も狙ってるんじゃないの?」
確かに。で、彼らが人材よりも市場獲得を優先しだすと厄介です。
ですが、そこは遠くのメジャーより近くのプロ野球。その「近さ」を地域密着で演出するか、テレビ放送の多さで演出するかは球団次第ですが、要は距離の優位性と時差のなさを活かせばいいんですよ。
何より、日本プロ野球は1年の半分以上試合を開催する、MLBからは全く独立した組織です。
なおかつ、試合を観る人のほとんどは、メジャーリーガーの卵を観ようと思っているわけじゃない。日本プロ野球そのものを観ているわけです。
この前提が崩れなければ、NPBがMLBに喰われてしまうことなどない、そう思うんですけどね。
さらに蛇足。NPBとMLBの関係、もっと正確に言えば、日米野球論って、実は論じる人が日本とアメリカとの関係をどう見ているかを、かなりの部分映したものじゃないかなぁと。
あるいは、一般の日本人のうちの、「野球ファン」というカテゴリーに入る人の「アメリカ」に対する見方というのも、少なからず影響しているように思えてなりません。
なので、この辺の話をもっと本格的に論じるには、日本人のアメリカに対する考え方や感じ方、例えば「アメリカ」に対するミョーな憧れやら劣等感やら好感やら反発やらを視野に入れた方が良さそうなんですが、まだ私にはその力はありませんorz
この辺のテーマについては、いつか腰を据えて書きたいんですけどねぇ……
■ プロ野球人気減退はNHKのせい?(スポニチ・2007年7月19日)
昨日出てきた2つの話題。私も何か書くべきところでしたが、ちょうどいいことに(偽)さんによる的確なエントリがすでに出ています。
私の言いたいこともほとんどここでまとめられていますので、まずはこちらをお読みください。おしまい。
ダメ?( ̄▽ ̄;;)
では、とりあえず蛇足ながら。
まず、現状を見るに、NPBのお偉い方が恐れるところの「有望なアマがメジャーに流出し、NPBに来ない」という事態が起こるとは、少なくとも短期的には考えにくいんですよね。
この辺は先ほどご紹介したエントリにもある通りで、マクド鈴木の末路とかTDNの状況を考えれば、将来的にメジャーに行くにしても、一旦はNPBを経験した方がトクだというのは、選手本人なり周囲の人間も理解できるはずです。
ただし、彼らが理解しておいてトクな話はもう1つあります。
すなわち、メジャー志望と言っておいて、NPBとの交渉条件を釣り上げること。
ルーキーリーグからメジャーまで上がる道のりを、本気で志望しているかどうかはさておき、「メジャー入り」を公言しておけば、プロ側もこっちの要求を呑まずにはおれないだろう。そういう計算が働く選手や取り巻きがいても、おかしくはないわけです。
実際のところは私も想像するしかありませんが、現に「メジャー志望」と言っておきながら、結局NPBに入った選手は存在するわけですし。
となると、現実に有望な新人がメジャーに流出することよりも、メジャーを交渉のダシに使われることで、交渉力が弱まる危険にこそ、NPBは手を打つべきではないでしょうか。
この危険を放置しておくと、契約金等の暴騰やら、これまで以上の「裏金」の横行に直結しますし。もっとも、事態がまったく理解できずに火に油を注ぐ御仁もいるわけですが……
※ ただし、契約金の上限撤廃については、契約金以外のプロからアマへの金品授与を厳禁し、違反者にプロ・アマ問わず厳罰を下すと言う条件であれば、悪いばかりの話ではないでしょう。
問題は、メジャー流出の危険を理由にこの話を持ち出すことで、アマ側にNPBの足元を見せてしまったことです。この点は失態と言わねばなりますまい。
もう1つ。先ほどのKIDさんのエントリ(あっ、名前書いちゃった。まぁいいか)からは、NPBとMLBとの関係を考える上で、非常に大事なことが導き出せます。
それは、MLBがどれだけ攻勢をかけようが、日本のプロ野球には独立して生き残る道があるということです。この点を考える上でポイントとなるのが、
「MLBとは、対等な関係にはなれないが、交渉できない相手じゃない。選手がMLBに幾ら流出しようが、磨り減らない日本野球であることの方がよっぽど重要だと、以前にも書いた。で、それができない裾野じゃない。」
という部分です。
有能な日本人選手が欲しいのはNPBもMLBも同じです。ただし、果たして今のMLBにそんな選手を見抜いて育成する能力があるか? 答えは"No"と言わざるを得ないでしょう。少なくとも、NPBより育成能力があると考える人は誰もいますまい。
これを認識しておれば、実はNPBがないと困るのはMLBなのだということは、簡単に理解できると思います。日本人選手の育成能力において優位性を持っているかぎり、NPBは立派に生き残ることができるはずです。
「日本のプロ野球がメジャーの育成機関に成り下がってもいいというのか!?」
そんなのにはなりませんて(笑)日本からメジャーに行くのはほんの一握り。それに、メジャーも日本人ばっかり獲ってるわけではないですし。
なので、これから先NPBからメジャーに行く選手が増えたとしても、それを補って有り余るほどの人材を、日本球界は育成することができます。
「メジャーは日本の市場も狙ってるんじゃないの?」
確かに。で、彼らが人材よりも市場獲得を優先しだすと厄介です。
ですが、そこは遠くのメジャーより近くのプロ野球。その「近さ」を地域密着で演出するか、テレビ放送の多さで演出するかは球団次第ですが、要は距離の優位性と時差のなさを活かせばいいんですよ。
何より、日本プロ野球は1年の半分以上試合を開催する、MLBからは全く独立した組織です。
なおかつ、試合を観る人のほとんどは、メジャーリーガーの卵を観ようと思っているわけじゃない。日本プロ野球そのものを観ているわけです。
この前提が崩れなければ、NPBがMLBに喰われてしまうことなどない、そう思うんですけどね。
さらに蛇足。NPBとMLBの関係、もっと正確に言えば、日米野球論って、実は論じる人が日本とアメリカとの関係をどう見ているかを、かなりの部分映したものじゃないかなぁと。
あるいは、一般の日本人のうちの、「野球ファン」というカテゴリーに入る人の「アメリカ」に対する見方というのも、少なからず影響しているように思えてなりません。
なので、この辺の話をもっと本格的に論じるには、日本人のアメリカに対する考え方や感じ方、例えば「アメリカ」に対するミョーな憧れやら劣等感やら好感やら反発やらを視野に入れた方が良さそうなんですが、まだ私にはその力はありませんorz
この辺のテーマについては、いつか腰を据えて書きたいんですけどねぇ……
という電波はおいといて、世界(より高いところ)に挑戦する日本人に注目が集まるのは、野球だけでもないし、NHKだけでもないわけで。
ろくに分析せず、ちょっと目に付くというだけでNHKを叩くのは電波ゆんゆんです。どちらのクレーマー様ですか、と。
大体テレビ局がスポンサーにいる会社がそれいったらいかんだろ、と。自分とこどんだけ中継へらしとんじゃい、と。<日テレとかTBSとかフジとか
短期的な話をすれば、見せ方次第でまだまだいけるということは、マスコミ主導の王子シリーズが示したわけですし(あれ正直いやなのですが。本人たちはほとんど悪くないけど。)。きみらの浅知恵でもなんとかなるんだからがんばりなさいと :-PPPP
まともな話をすれば、スターシステムでの人気確保には限界があって、スターの動向に左右されてしまうのでやめたほうがいいと思ってます。今の日本は悪い意味で人の動きに左右されるのでどこ応援したものかって話になりつつあって、人が離れていってるんじゃなかろうかと。メジャーも同様に人は流動的ですが、地元志向が強いので「地元の応援することが優先」となるわけですよね。
※ONの出現まったらいかん、という話ですよ>某新聞
ということから出る結論は、いうまでもなくで、少なくともあと35球団用意する必要がある、その土壌は余裕でもってる、というところです :-))。高校野球人口ははんぱじゃない!!!!みな理由もなく地元高校を応援してしまう心理をそのまま上につなげるのじゃ!!!!
球場もいっぱいあるんだからもったいないじゃない、ということで。
ありきたりなオチですが。
確かに、メジャー入りすると日本のネタ野球ファンがごそっと流出しかねませんよね(笑)
>NHK
ま、批判したい気持ちは分からんでもないですし、私自身もMLBに傾きすぎじゃないのとは思うんですよね。
ただ、それをNPBが言っちゃいけないでしょうと。NHKだって商売がありますから(公共放送?何それおいしいの?)、商売に有利な方を放送するわけで。
他所様を批判する前に、自分たちのプロモーション能力で、放送したくなるようにしなさいって思うんですけどね。
>王子シリーズ
当分止まらないでしょうね。メディアって安直だなぁとつくづく思います(苦笑)
晒されるとすごく恥ずかしいんですけど…(^^;
メジャーよりもプロアマの反目が…。
同じ競技をやっている限り、一蓮托生なんですけどねェ。
まさにその通りでしょうね。球団オーナー達=ご年配の皆様。アメリカをニュートラルに見られない世代の最たるものじゃないかと思います。
MLBの試合それ自体の放送をしているのは確かにNHKですが、それに文句を言うんなら、民放各局のスポーツニュースでMLB(の日本人選手情報)を微に入り細をうがって延々やった後、NPBはその日の6試合を駆け足でなぞるだけ、というのも何とかしてほしいものです。こっちの方がよっぽど、「NPBよりMLBの方がエライ」イメージの増幅につながってるような気さえするんですが。
また、プロ野球人気と視聴率の低下はもはや関係ないでしょう。だって、ゴールデンタイムの視聴率自体が10%を切っているということですから。
ましてや、栄光ある近鉄や阪急を葬り去った宮内にNPBの存続について言及してほしくありません。どの口がそれをいうか!(怒)
NPBもですね、この際台湾、韓国、中国を巻き込んでアジアリーグを立ち上げるぐらいの大風呂敷を広げてほしいです。アジアシリーズぐらいじゃだめだめ・・
>プロアマの反目
高校野球との関係が一番悪いでしょうし、こことの関係をどうするかが問題のほとんどを占めているんでしょうね。
もっとも、今の高校野球の体制によって利益を得ている人なり団体が多く存在するわけで、高校野球との関係改善は、ともすれば彼らの利権を脅かしかねないような。
それだけに、高校野球関係者の中には抵抗する人も現れるでしょうし、多少の波風が立つでしょうね。それでもやらなきゃならないことではありますが。
MLB人気というのも(意識的か無意識にかはさておき)、この図式に乗っかったものの一つではないかと。「野球の本場」がもしアメリカ以外の国だったら、ここまでMLBがひいきされたかどうか、という疑問を感じています。
>民放各局
讀賣・横浜・東京ヤクルトに関しては、まず自分の親会社から何とかしろと思うんですけどねぇ。
それができないからNHKを叩く、ってんでなければいいんですが(苦笑)
いまだに讀賣戦の視聴率ウンタラカンタラって話を見かけますが、野球以外でも一桁の番組はありますよね(苦笑)
要するにコンテンツよりも、テレビ局側の番組制作能力の問題が大きいと思います。
東アジアへの進出は、韓国・台湾がMLBをとらえているか次第でしょうね。
彼らがMLBを脅威とみなしているなら、日本が牛耳を執って同盟する可能性が生まれますが、むしろ彼らはMLBを利用しようとしてはいないかという気もします。