つまずきながらも一歩づつ 巡礼の旅

難病のパーキンソン病を患ってから、突然寺巡りに目覚めた私。
動かない足を引きずりながらの、ぶらり札所を巡る旅のノート。

2013/05/01 十輪院

2013年05月04日 | 奈良のお寺
十輪院
朝、泊まっているホテルからほど近い、ならまちにある十輪院を訪ねた。
前々から「朝のお勤め ご一緒にどうぞ」の立札が気になっていたので、思い切って朝の勤行に参加してみた。
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国宝となっている本堂に上がり、申込用紙兼ご祈祷の書類を記入して待機。
その間、一通り勤行の流れについて尼御前より説明を受ける。
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ご住職によるご祈祷とご説法を合わせて、お勤めは約40分。
懺悔文を私らのような凡夫にもわかるように、平易に書いていただいたものと、勤行集を頂いた。
これを見ながらとはいえ、やはり本物の読経についていくのはしんどい。途中で息が続かなくなる。
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日常とは違う朝の体験をして、身が引き締まる思い。
その後、本尊地蔵菩薩、その左右に釈迦如来、弥勒菩薩を掘った石仏龕(がん)を間近で拝見させていただけるなど、本当に参加してよかった。


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2013/04/30 円成寺

2013年05月02日 | 奈良のお寺
円成寺
興福寺の南円堂、北円堂が同時公開ということで、GWの合間に奈良を訪ねることにした。
奈良へ向かう傍ら、今回は運慶繋がりということで、柳生にある円成寺によってみた。
庭園が美しいお寺です。
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重文の楼門と運慶のデビュー作となる大日如来坐像を安置する宝塔(右)。
国宝の大日如来は、ガラス越しにじっくり見れるが、もう少し近くで見たい気も・・・。
ただ、この後本堂でお寺の奥様に伺ったのですが、国宝を守るということは私達には想像もつかないような、ご苦労があるようです。
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平日でほかに参拝者もいなかったので、本堂で奥様(たぶん)から、寺宝についてじっくりお話を伺うことができました。
運慶の大日如来像や内陣の柱に書かれた彩色の絵などが素晴らしいのですが、じつは廃仏毀釈の際にかなり傷んでしまったこと、今は逆に仏像ブームとなり大勢の人が見学に訪れるが、それはそれで消耗と紙一重なこと、いろいろ考えさせられます。
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2012/05/01 西大寺

2012年05月08日 | 奈良のお寺
西大寺
今回の旅の最後は、失われた大伽藍、西大寺へ。

まずは駅前のコインパーキングに車を止めて、共通券を購入。
四王堂、愛染堂、本堂、宝物館を見ることができる。
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四王堂には、十一面観音立像と四天王。
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往時はここに巨大な東塔があった。
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本堂。本尊は釈迦如来。
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2012/05/01 海龍王寺・法華寺・秋篠寺

2012年05月07日 | 奈良のお寺
海龍王寺
雰囲気のあるお寺である。
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ちょうど十一面観音立像が御開帳となっていた。
国宝の五重小塔(当時の模型?)が有名だが、こちらの仏も見ごたえ十分である。
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法華寺
海龍王寺から歩いて法華寺へ向かう。
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重文の「から風呂」
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国宝十一面観音菩薩立像の御開帳にはスケジュールが合わず、厨子の前の御分身しか見ることができなかった。
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秋篠寺
次は伎芸天で超有名の秋篠寺へ。
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参道の苔が美しい。
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端正な形の本堂。こちらに伎芸天がおります。
見惚れること、小一時間。なるほど、これは見事。
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2012/05/01 般若寺・不退寺

2012年05月06日 | 奈良のお寺
2012/05/01 般若寺・不退寺

般若寺
はっきりしない天気だが、車で般若寺へ向かう。コスモスで有名なお寺だが、今は季節ではない。
平日は観光客もまばらで、小さめの駐車場も余裕で止められた。


入口を入ると重文の観音石仏と、十三重石宝塔が見える。
雨がぱらぱらと降ってきた…。
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国宝の楼門は見事。
平家の焼き討ち後、鎌倉時代に再興。
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般若寺のシンボル的な存在である十三重石宝塔は、日本最大の石塔とのこと。
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不退寺
続いて不退寺へ向かう。天気は回復してきたようだ。
大通りから細い路地を入ったところにひっそりとたたずむ。
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平安初期の聖観音をはじめ、五大明王が並ぶ。
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2012/04/30 岩船寺・浄瑠璃寺

2012年05月05日 | 奈良のお寺
岩船寺
場所的には京都になるのですが、奈良からの方がアクセスしやすい。
付近には当尾石仏群と称される鎌倉時代を中心とした石仏や石塔が多数残っています。

にしてもわかりにくい場所にあり、ナビを使っていても何度も行ったり来たりの繰り返しでした。
駐車料金は自己申告制で、¥500を備え付けのBOXに投入。途中で買った鯖寿司を車中で頬張る。
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静かな雰囲気のお寺ながら、結構観光客は多い。
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本堂は昭和63年に再建。
本尊は平安時代の阿弥陀如来坐像で、行基作と伝えられる。高さ3mもあるが、ケヤキの一木造り。
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鎌倉時代の十三重石塔(重要文化財)
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寺のシンボル的な存在である三重塔(重要文化財)は、室町時代の建立。
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浄瑠璃寺
続いて浄瑠璃寺へ向かう。
本堂に9体の阿弥陀如来像を安置することから九体寺(くたいじ)とも言われる。
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九体阿弥陀如来像(国宝)を安置する本堂の建立は1107年。
間近で見る9体もの阿弥陀如来像は、まさに圧巻。まるで仏の世界に引きこまれたかの様な空間。
また秘仏の吉祥天女像も御開帳となっており、鎌倉時代の彩色をじっくり見ることができた。
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池の西側、彼岸から薬師如来を安置する国宝の三重塔を望む。
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浄土式庭園の様式で、池を中心に薬師如来のおられる東側(此岸)が浄瑠璃浄土で現世、9体阿弥陀如来の西側(彼岸)が極楽浄土で来世を表している。
本にここは仏の世界である。
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2011/07/14 長谷寺・室生寺

2011年07月16日 | 奈良のお寺
長谷寺
暑い日であったが、やっと長谷寺を訪れる機会に恵まれた。
平日のためか参拝客もまばらで、駐車場も空いている。いちばん近い大駐車場へバイクを止めて、参道へ。
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仁王門は明治18年の再建。その迫力に圧倒。
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どこまでも続く登廊。これぞまさしく長谷寺 と感無量。
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徳川家光公の寄進によって建立された根本本堂。
本尊は、錫杖を持つ珍しい十一面観世音菩薩で、通称 長谷観音。
身丈10m余と、その大きさと威厳を間近で感じると、菩薩というよりまるで憤怒の仏。
普段優しい人が怒ると、本当に怖い って感じでしょうか。
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本堂の舞台に立つと、自分でも法螺貝を鳴らしたくなる気持ちになる。
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下りの帰路は、登廊は通らないルートでした。
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室生寺
長谷寺より、割と近い場所にある「女人高野」の室生寺へ。
こちらも超有名寺。
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深山幽谷の趣。
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この金堂内に、これでもかといわんばかりの国宝・重文仏像群が並ぶ。
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特に有名な、かの十一面観音菩薩立像は向かって左端の方にいらっしゃいましたが、はたしてその存在感たるや、確かに実物を見なければ伝わりません。
小一時間も見惚れていたでしょうか
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これも国宝の本堂。
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近年の台風で倒壊したのち再建された五重の塔。いろいろ言われているようですが、新しいのもよろしいかと。
なによりも、この後千年伝えていくことが大切です。
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2011/07/13 岡寺、飛鳥寺

2011年07月15日 | 奈良のお寺
岡寺

吉野からその足(スカイウェイブ250)で明日香村へ。
まず岡寺を参拝。狭い路地を抜け、どうにかたどり着いたが、バイクじゃなかったら厳しいかも。
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こちらのお寺は日本最初の厄除け霊場で、西国三十三所の七番札所になっている。
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本尊は、高さ4.6mの塑像で、日本最大、最古の如意輪観音像。
間近で見ると、「でかい!」です。
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飛鳥寺

蘇我氏の氏寺で、日本最古の本格的寺院と言われている。
発願は蘇我馬子。
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本尊は「飛鳥大仏」と言われる釈迦如来で、609年、鞍作鳥(止利仏師)作の日本最古の仏像。
もともと三尊であったらしいが、両脇侍は消失したとのこと。
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本堂は小振りだが、なかなかの存在感。
近年の発掘調査から、往時は塔を中心に東西と北に金堂を配し、外側を回廊が囲む大伽藍であったらしい。
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大化の改新で暗殺された蘇我入鹿の首塚がすぐ横にあり、まさに歴史の中心地であったことが忍ばれる。
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2011/07/13 金峯山寺

2011年07月14日 | 奈良のお寺
金峯山寺

桜の季節ではないが、吉野を訪れた。
満開の桜を想像しつつ、「願わくば 花の下にて 春死なん その望月の如月の頃」
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下千本の駐車場にバイクを止め、暫し歩く。
総門である黒門をくぐると、みやげもの屋が続く。
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巨大な仁王門(国宝)が見えてきた。
圧倒的な存在感で、迫ってくる。
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仁王門から見下ろす参道の町並み。
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金峯山寺の本堂である蔵王堂(国宝)。木造建築としては最大級。
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修験道の本山で本尊は蔵王権現。
仏教の仏とも神道の神ともつかない、日本独自の尊格だとか。
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2011/06/06 法隆寺、法輪寺、法起寺、中宮寺

2011年06月06日 | 奈良のお寺
法隆寺
戒壇堂を参拝した翌日、斑鳩三塔(法隆寺、法輪寺、法起寺)を巡るため早めに法隆寺へ向かったが、すでに修学旅行生で賑わいはじめている。
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南大門を抜けると雰囲気ががらりと変わる。まるで飛鳥時代にトリップしたような錯覚さえ覚える。
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中門とシンボルの五重塔。
世界最古の木造建築であり、境内に数多くの国宝伽藍、仏像を所蔵するこの寺は、明らかにスケールが違う。
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金堂と五重塔が並び立つ姿は、ほんと絵になる。
金堂内には釈迦三尊が祀られている。大陸文化の影響を色濃く受けているといわれ、仏教伝来初期の頃の仏像を堪能できる。
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金堂軒下の下がり龍。後の時代に付け加えられたものらしい。
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大講堂。こちらでは薬師三尊をじっくり拝ませていただきました。
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聖霊院。こちらで御朱印を頂けます。
このあと、平成10年に完成した大宝蔵院にある百済観音堂で、百済観音とご対面。その他にも玉虫厨子をはじめとする国宝、重文の数々・・・。(泣)
ただあまたの感動とは逆に、西院伽藍だけでも想像以上の広さで、この時点でかなりばて気味。
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御朱印は、聖徳太子のお言葉。
「和を以て貴しと為す」 大和民族に脈々と受け継がれるDNAの原点か・・・。
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しばしの休憩後、徒歩で次なる目的地、法輪寺へ向かう。
途中、斑鳩神社近くの池から法隆寺を振り返る。
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法輪寺の三重塔が見えてきた。
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法輪寺
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太平洋戦争末期、落雷で焼失した三重塔は、昭和50年に再建されたもの。
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講堂には、多くの仏像を所蔵する。
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次なる目的地、法起寺へ。
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法起寺
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三重塔(国宝)では、現存する最古の塔。端正な形をしている。
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三重塔の木組みは、法隆寺五重塔と同じ工法とのこと。
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歩いて中宮寺へ向かう。結構きつい。
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中宮寺
法隆寺夢殿の裏手にあります。
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中宮寺は聖徳太子の母上の発願で開かられた尼寺で、全国的にも有名な、国宝の如意輪観世音菩薩 半跏思惟座像を所蔵する。
本などでその写真はよく目にしていたが、世界三大微笑みといわれる実物を目の前にすると、その慈愛に満ちた微笑に暫く動けず、不覚にも涙が出そうになった。
千三百年もの長きに渡り人々の念を受け止め続けると、本当に仏になってしまうのであろうと思わせる。
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最後に夢殿を拝観。
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法隆寺駐車場へ戻る途中、東大門から夢殿を望む。
古代から受け継がれた斑鳩を堪能し、千三百年の長きに渡り文化の伝承と保存に尽力された、名も無き人々に感謝。
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