龍ともこ(りょうともこ)の日記もどき

やっぱり、毎日書けるとは限らないから
【日記もどき】♪

おばあちゃんのWikipedia

2021年09月20日 | Weblog

敬老の日に祖父母たちのことを想う。

先日、何気なくネット検索したら、なんと

父方のおばあちゃんのWikipediaができているのを発見した。

 ◆龍あさの(旧姓:前田)◆

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/前田あさの


日本で4人目の女性パイロット。

NHK朝ドラ『雲のじゅうたん』のモデルの一人。

私のおばあちゃん。



情報を丁寧に集めて書かれたWikipediaに感激。編集者の桂鷺淵さんありがとうございます。


備考のところに

[俳優の龍ともこは孫]

と記載あり。なんかそれを目にしたときにうるっときた。

おばあちゃんはよく「家族から芸術家が出てほしい」と言っていたらしい。

私は芸術家だなんてまだまだ到底言えないんだけれど、おばあちゃん、ともこの名前が一緒に載っかってきてちょっと喜んでくれてたらエエな。


私が4歳の時におばあちゃんは亡くなってしまったので、ほとんど話をした記憶がない。

父の実家に遊びに行くと、おばあちゃんはいつも居間の一番奥の座椅子に座って長いキセルで煙草を静かにふかしていた。

口数が少ないけれど決して内気な感じではなく、品と貫禄のある人だった。子供には近寄り難かった。

おばあちゃんは私に興味ないんやな、と思っていたのに、大人になって両親から

「ともこのこと、すごく可愛がってたんやで」

と聞かされた時は驚いた。

これはおばあちゃんが私のために編んでくれた小さなカーディガン。



めちゃくちゃ丁寧に一目一目編まれたことがわかる、ピンクのふわふわのカーディガン。

今も私の御守り。


おばあちゃん、結婚して龍家に入ってからは、自分からパイロットだったことを話すことはなかったらしい。

でもよく新聞やテレビの人が取材に来たり、パイロット姿のおばあちゃんの写真が仏間に飾ってあったりしたので、皆、おばあちゃんがパイロットだったことを知っていた。

自分がモデルになった『雲のじゅうたん』、おばあちゃんはどんな気持ちで見てたんやろ?もしかして嫌やったんかな?って父に尋ねたら

「毎朝、ドラマが始まる時間になったらテレビの前にきちっと正座して、それはそれは嬉しそうにドラマを観とったよ」

それを聞いてなんか泣いた。


おばあちゃんは17歳のとき「空を飛びたい」って言った。

女性が職業を持たない戦前に。奈良の田舎で。

ほんで、東京まで勉強しにきて、必死に勉強して、本当に飛行機で空を飛んだ。

どんな気持ちだっただろう。

どんな景色だっただろう。

私は今でも飛行機を見たり、空を見るとおばあちゃんを想わずにいられない。

サイコーやな。カッコよすぎるでおばあちゃん。

こんなふうに生き抜いた魅力的なおばあちゃんが居たっていうことを、私は語っていきたいと思う。


おばあちゃん。

いつも元気づけてくれてありがとう。

これからも皆を見守っててね。



兄を抱くおばあちゃん。なんて優しい顔。

(私との写真は残念ながら無い)



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