エヴァンゲリオンといえば、その設定の裏にあるバックグランドについての検証が多いですが、今回もYouTubeやブログで検証が各人によって行われています。感想戦とかもあって玉石混合、魑魅魍魎の様相を呈しています。
個人的には物語の設定に「答えはない」とは思っています。
例えば裏死海文書。最近新しい死海文書が発見されたらしいですが、劇中に出てきた裏死海文書が何ぞや?となるのですが、結局その答えははオフィシャルではなかったと思います。あるのは様々な検証結果。正解であるかどうかは制作サイドしかわからない、でもそれが出てくるとは限らない。
私は庵野秀明監督というのがイマイチ好きになれないのはここで、謎は出すけど答えは出さない的な、それも演出なのかもしれないけども、その手法はどうも関心しません。
何言ってんだ、そんな答えはとっくに出てるというのなら、私のようなライトなファンには届いてないです。結局コアな人たちしか知りえない情報なら、それはコンテンツの発信側としてはどうなのかなとは感じます。
設定に対する検証ってエヴァ以前は無かったと思うんですよ。少なくともガンダムとかヤマトとかでは設定のバックグランドはこうで、聖書からの引用で~というものは。あったとしても制作側が積極的に出してくることは無かったと思うし、それは一部のマニアの楽しみだったと思いまうす。
それを積極的に出してきたのがエヴァ。それでも25年前の話ですが。
その結果、ライトなファンとコアなファンの格差は広がってご新規さんには敷居が高くなるという、格闘ゲームみたいな現象になったのではないかと思います。
もちろん、そんな設定を検証しなくても作品としては面白いのですが、「エヴァってどんな話?」と聞かれたときに、そのバックグランドまで話してしまい訳が分からない説明になってしまうのはコアなファンほどパターンです。
同じ検証でも「演出」に対する検証もあるかと思いまうす。
「あの時のあの表情は何を意味するか」とか「この構図にしたのはどういう意図か」みたいなのはエヴァに限らず、どんな作品でもあると思います。
こちらも答えがあるか?と聞かれれば、作った監督以外にハッキリと答えを出すことは難しいかもしれませんが、演出ならその意味をくみ取って欲しいという意図があるのでわかりやすいかと思います。
そんなエヴァの検証動画、非常に納得できたのは岡田斗司夫氏の動画です。
ネタバレもあるので注意してください。
渚カヲルについては非常に納得できる解説でした。
ただこの解説が無ければ、あのシーンでカヲルと加持の会話が何故成立したのかがわからない、この点は制作サイドは検証ありきの作りをしているんでしょうか?
検証も作品を楽しむ手段の一つだ。
これを否定しません。ただ映画なり放送だけを見て、物語全体を理解できるというのが基本だと思います。本編を見た後、その謎ときはこっちも見てね!というサブスク的なビジネスではないにしろ、見た人が付いていけない様な設定に基づくストーリー展開はどうかなと思います。シンエヴァ後半にストーリーがあったかどうかは疑問ですが。
と、言いながらですよ、
「もう一回、観に行こうかな」
と考えています。
何かご不満な点でもありますでしょうか?(笑)
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