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今月の標語2021年12月

2021-12-06 14:32:20 | 常圓寺/祥雲寺

今月の標語です。年末年始、お歳暮等の贈り物が多い時期に因んでこちらを選びました。

 

つい先ほど、施しを求めてある方がいらっしゃいました。(どこのどなたかは伺っておりません)

まずは「パンをいただけませんか」ということでしたので、仏様にお供えしてあったお菓子と果物をお分けいたしました。すると続いて、「お金をいただけませんか」とおっしゃったのですが、こちらはお断りさせていただきました。

・お菓子や果物はお寺にあるものを、ある範囲でお分けすることはできますし、そういたします。

・お金は ①副住職としてお寺の財産をお預かりしている ②お金は求めれば際限がない という二点からお断りさせていただいております。

 

お断り申し上げたことがご不満だったのか「貴方はこちらのご住職か副住職ですか?」と聞かれ、「はい」と答えました。続いて「昔のご住職のご子孫ですか?」「曹洞宗の御開山様のご子孫ですか?」と聞かれたので、「どういうことですか?」と聞き返すと、「貴方にはわからない」と突き放されてしまいました。

真面目にレスポンスすると、

・「昔」「昔の住職」がいったい何時なのか、誰なのかが具体的にわからない。⇒常圓寺は現在28世住職ですが、25世より角田家が住職を受け継がせていただいております。

・「子孫」の定義がわからない。⇒一般世間でいうところの血縁上の子孫であれば、上記の通りですし、子弟としての法系の子孫ということでしたら、常圓寺に限って言えば江戸末期あたりよりつながっております。また、お寺の法系ということでしたら、御開山以来ですので、およそ500余年ということになります。なお、曹洞宗の法系ということであれば…道元禅師、ひいてはお釈迦様につながっていると伝わっております。

・「曹洞宗の御開山様」とは、道元禅師のことを指すのか、それとも常圓寺の御開山様を指すのか、それともそれ以外の和尚様を指すのか。当然ですが、道元禅師や常圓寺の御開山様は血縁上の直系子孫はいらっしゃいません。

ただ突き放したかっただけなのかもしれませんが、「簡単に突き放すと世間から逆に見捨てられてしまいますよ」とおせっかい申し上げたかったのですが、唖然として言葉を発する機会を失ってしまいました。

 

施して報を願わず

 

世の中にはいろんな方がいらっしゃるものです。