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雪の大晦日

2021-12-31 13:49:55 | 常圓寺/祥雲寺

年の瀬ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。大晦日の日本は、全国的に雪の天気だそうですね。伊那市でも雪が降りました。

今年もコロナ禍で厳しい一年でしたが、来年こそは…

除夜の鐘は常圓寺でも行っておりますので、ぜひいらしてください。それでは、来年もよろしくお願いします。


本物は人の手で

2021-12-17 00:24:10 | 五重塔/集合墓地

日がますます短くなり、寒さも一段と厳しくなってまいりました。明日から雪だそうですね。

本日、木曽地場産業振興センターに木曽漆器の作成現場を見に行ってきました。かねてより常圓寺が発注した、集合墓地のメインとなる、木曽漆器の納骨棚の作成現場です。

 

こちらは蒔絵。漆を塗り重ねていくことにより、盛り上げていく手法だそうです。アルプスの山々が浮きあがってくるような迫力を感じさせます。

こちらが沈金。表面を削って漆を沈めていくことにより、模様を浮かび上がらせる手法だそうです。

 

ロボット工学やAI技術が進んできている今、多くの仕事がそれらに取って代わられようとしております。我々僧侶も他人事ではございません。ペッパー君がお勤めする法要導師、あるいはAIがする経典説法など、間違えることが一切なく、お布施の額も人間がするより0が一つも二つも少なくてすむ彼らに対して、どうして人間がお勤めする意味があるのかを明確に説明できなければ、僧侶もいずれは彼らにその大方が取って代わられてしまうでしょう。

見学前は「人の手でやる意味はどういうところにあるのですか」と聞いてみようかと行きの車の中で考えていたのですが、これらの作品とそれらの作成現場を一目見るなり、それが愚問であったことを瞬時に実感させられました。漆器の作品から来る感動は、その繊細な作業なくしては考えられず、その繊細な作業は素人頭にも機械で代替できない(工具は使っても、最終的には職人さんが膨大な手間暇をかけるしかない)ことは容易にわかりました。

 

本物は一流の職人さんが手間をかけて作るしかない

 

とにかく、素人がスマホで撮った写真とその説明文くらいでは、その圧倒される魅力が全く伝わりません。完成したら、ぜひ一度見に来てください。


今月の標語2021年12月

2021-12-06 14:32:20 | 常圓寺/祥雲寺

今月の標語です。年末年始、お歳暮等の贈り物が多い時期に因んでこちらを選びました。

 

つい先ほど、施しを求めてある方がいらっしゃいました。(どこのどなたかは伺っておりません)

まずは「パンをいただけませんか」ということでしたので、仏様にお供えしてあったお菓子と果物をお分けいたしました。すると続いて、「お金をいただけませんか」とおっしゃったのですが、こちらはお断りさせていただきました。

・お菓子や果物はお寺にあるものを、ある範囲でお分けすることはできますし、そういたします。

・お金は ①副住職としてお寺の財産をお預かりしている ②お金は求めれば際限がない という二点からお断りさせていただいております。

 

お断り申し上げたことがご不満だったのか「貴方はこちらのご住職か副住職ですか?」と聞かれ、「はい」と答えました。続いて「昔のご住職のご子孫ですか?」「曹洞宗の御開山様のご子孫ですか?」と聞かれたので、「どういうことですか?」と聞き返すと、「貴方にはわからない」と突き放されてしまいました。

真面目にレスポンスすると、

・「昔」「昔の住職」がいったい何時なのか、誰なのかが具体的にわからない。⇒常圓寺は現在28世住職ですが、25世より角田家が住職を受け継がせていただいております。

・「子孫」の定義がわからない。⇒一般世間でいうところの血縁上の子孫であれば、上記の通りですし、子弟としての法系の子孫ということでしたら、常圓寺に限って言えば江戸末期あたりよりつながっております。また、お寺の法系ということでしたら、御開山以来ですので、およそ500余年ということになります。なお、曹洞宗の法系ということであれば…道元禅師、ひいてはお釈迦様につながっていると伝わっております。

・「曹洞宗の御開山様」とは、道元禅師のことを指すのか、それとも常圓寺の御開山様を指すのか、それともそれ以外の和尚様を指すのか。当然ですが、道元禅師や常圓寺の御開山様は血縁上の直系子孫はいらっしゃいません。

ただ突き放したかっただけなのかもしれませんが、「簡単に突き放すと世間から逆に見捨てられてしまいますよ」とおせっかい申し上げたかったのですが、唖然として言葉を発する機会を失ってしまいました。

 

施して報を願わず

 

世の中にはいろんな方がいらっしゃるものです。