花のお山の焼物屋

座主窯押しかけ女房山里暮らし

故郷石巻へ

2011年04月09日 | 山里の暮らし

5日に夫と2人灯油とガソリンが手に入ったので石巻の友人のところに届けに行ってきました。

友人達は店や自宅が津波に襲われました。友達のところに避難している友人家族は別な家を自分達でなおして住むため毎日慣れぬ大工仕事をしています。

大工さんを頼んでも人がいなくていつになるかわからないそうです。もはや1ヶ月いつまでも友人宅に避難しているのは大変なのでしょう。

美容院を津波で襲われた友人は毎日歩いて店の片付けをし命の次に大切な鋏を見つけ出してきました。(砂漠でピアスを探すようなものだったとのこと)

丁寧に磨き上げた鋏を眺めながら出張でもいいからお客さんの髪を切りたい・・・!と語ってくれたのでほっとしました。

帰る途中偶然石巻のお客様の姿を見つけ声を掛けると「家見てって~」と言われ津波の被害に遭った家を見せてもらいました。

代々お医者様のそこは以前抹茶茶碗をお届けした時お邪魔して夫が大変気に入っていた建築で夫いわく「文化財!!」と呼べるようなすばらしい古い日本家屋です。床上までヘドロがあがりほこりにまみれていましたが柱も梁も損傷無く家そのものは大丈夫なのでこのままリフォームして住むつもりよ!と言われ嬉しくなりました。

夫が感激していた東東洋が気ままに描いた板戸も被害無く残っていました。

石巻には古い建築がたくさんありました。私がいた頃は小説にも出てくる古い「待合」や割烹など今残っていたら大変価値のあるものがたくさんあった町です。正直漫画より人が呼べたのにと今も思っています。

今回も観慶丸などは無事なようですが大分ダメージは大きいようです。

友人は昭和初期に立てられた古い建物を頑張って維持し牛肉料理店を営んでいたのですが店の前にあった蔵が店先に倒れこんできていまだに中に入れないそうです。もし店が生かせたとしてもこれまでのような仕事ができるかどうかは大きな問題です。

美容師の友人も料理店の友人も店は無くしましたがその技術までは流されていません。そして予想以上に前向きで少づつ前に進んでいました。

「なにかイベントやるとき何処でも行ってなんでもやるから声掛けて!!」という声が耳に残っています。ちょうど1年前に石巻でコラボレーションしていたんです。

これから私達にできること小さいながらも少しづつ長く続けいって一緒に頑張りたいと思っています。

 


またもや!!

2011年04月09日 | 山里の暮らし

7日夜お風呂から上がりドライヤーで髪を乾かし終えたとたん扶養家族たちが一斉にコタツから飛び出し2階へ駆け上がる

ドーン!!と大きなたて揺れそして激しい横揺れ

ベットに入り寝入りばなだった夫が起きて来ない

寝室の扉をパーンあけたとたん飛び出してきた

今回も外に出て様子を見る・・・何故か玄関の扉を必死で手で押さえる私

家が倒れないように支えていたのか???バカです!

夫はTシャツとパンツ姿で「窯ア~!窯ア~!!」と叫んでいる。

窯が崩れないよう窯に頑張れと声を掛けていたのでしょうか??

本当に人の力なんて小さい!!何度地震がきても何もできない。

でも今回も窯は持ちこたえ・・・我家もまだ建っております。願いは通じました。

地震と同時に停電。玄関を押さえながら見た雷のような光は電線がスパークしていたものだと後で知りました。

また停電!!そして断水!!津波の事も心配でした。

その後ジジとババのところに駆けつけると2人でテーブルの下にもぐりこんでいたとのこと。

怪我はありませんでした。

本日の夜中電気・水道が復旧しました

今日落ち着いてから被害を点検すると今回は床においていた商品が大分やられました。たて揺れだったので飛び上がって割れたのでしょう。

5月のG・Wの自宅展示会で今回の地震で壊れちゃったと言う皆さんに少しでも安くお渡ししようかと考えていた矢先でした。

明日点検してもう割れることのないよう生き残ったものはしっかり保管します!!