5日に夫と2人灯油とガソリンが手に入ったので石巻の友人のところに届けに行ってきました。
友人達は店や自宅が津波に襲われました。友達のところに避難している友人家族は別な家を自分達でなおして住むため毎日慣れぬ大工仕事をしています。
大工さんを頼んでも人がいなくていつになるかわからないそうです。もはや1ヶ月いつまでも友人宅に避難しているのは大変なのでしょう。
美容院を津波で襲われた友人は毎日歩いて店の片付けをし命の次に大切な鋏を見つけ出してきました。(砂漠でピアスを探すようなものだったとのこと)
丁寧に磨き上げた鋏を眺めながら出張でもいいからお客さんの髪を切りたい・・・!と語ってくれたのでほっとしました。
帰る途中偶然石巻のお客様の姿を見つけ声を掛けると「家見てって~」と言われ津波の被害に遭った家を見せてもらいました。
代々お医者様のそこは以前抹茶茶碗をお届けした時お邪魔して夫が大変気に入っていた建築で夫いわく「文化財!!」と呼べるようなすばらしい古い日本家屋です。床上までヘドロがあがりほこりにまみれていましたが柱も梁も損傷無く家そのものは大丈夫なのでこのままリフォームして住むつもりよ!と言われ嬉しくなりました。
夫が感激していた東東洋が気ままに描いた板戸も被害無く残っていました。
石巻には古い建築がたくさんありました。私がいた頃は小説にも出てくる古い「待合」や割烹など今残っていたら大変価値のあるものがたくさんあった町です。正直漫画より人が呼べたのにと今も思っています。
今回も観慶丸などは無事なようですが大分ダメージは大きいようです。
友人は昭和初期に立てられた古い建物を頑張って維持し牛肉料理店を営んでいたのですが店の前にあった蔵が店先に倒れこんできていまだに中に入れないそうです。もし店が生かせたとしてもこれまでのような仕事ができるかどうかは大きな問題です。
美容師の友人も料理店の友人も店は無くしましたがその技術までは流されていません。そして予想以上に前向きで少づつ前に進んでいました。
「なにかイベントやるとき何処でも行ってなんでもやるから声掛けて!!」という声が耳に残っています。ちょうど1年前に石巻でコラボレーションしていたんです。
これから私達にできること小さいながらも少しづつ長く続けいって一緒に頑張りたいと思っています。