まったりな一日・・・

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王冠を賭けた恋

2012-09-04 11:14:53 | 日記

一昨日ヨボと納戸の整頓をしていたら昔読んだ本が沢山出て来ました。

其の中でも目を引いたのが此の本でした。

何故この本に興味を持ったかと云うと・・・高校生の頃、授業中にも拘わらず突然先生がエドワードⅧ世とアメリカ人女性ウォリス・シンプソンの恋の話をしてくれたからです。

ニ度の離婚歴があり夫がいながら既に3年間エドワードの愛人でもあった・・・方や後の国王となる男性・・・最初から結婚は無理な話です・・・

1936年、エドワードⅧ世はラジオを通じて、ウォリスとの愛を貫く為に王位を放棄する決心である事を国民に伝えました。

                

 

エドワード8世の退位演説
ここでは,有名なエドワード8世の「退位演説」の全文と,その音声ファイルを紹介する。
この退位演説は,1936年12月11日午後10時01分,ウィンザー城から,国民に対し,BBC放送を介して行われた。この放送は,英国内だけではなく,オーストリア,カナダ,インドなどの自治領や植民地でも放送され,多くの人が聞いた。放送時間中,ロンドンのバスは空っぽとなり,劇場,映画館,レストランなどの公共の場所でも,この放送が流された。


「At long last I am able to say a few words of my own.
ようやく,自ら,話をすることができるようになりました。

I have never wanted to withhold anything,
私は,隠し立てしようとは決して思っていませんでしたが,

but until now it has not been constitutionally possible for me to speak.
しかし,今まで,憲法上の理由から話すことができませんでした。

A few hours ago I discharged my last duty as King and Emperor,
数時間前に,私は大英帝国の国王,そして皇帝としての最後の務めを終え,

and now that I have been succeeded by my brother, the Duke of York,
現在,王位は,私の弟である,ヨーク公に継承されています。

my first words must be to declare my allegiance to him, this I do with all my heart.
まず最初に,彼に対する心からの忠誠を誓いたいと思います。

You all know the reasons which have impelled me to renounce the throne.
私が王位を放棄せざるをえなかった理由は衆知のとおりです。

But I want you to understand that in making up my mind I did not forget the country or the Empire, which, as Prince of Wales, and lately as King, I have for twenty-five years tried to serve.
この決心を行う際に,皇太子として,また,国王として,25年間の間仕えてきた大英帝国のことを,忘れたわけではありません。

But you must believe me when I tell you that I have found it impossible to carry the heavy burden of responsibility and to discharge my duties as King as I would wish to do without the help and support of the woman I love.
しかし,私の愛する女性の援助なくしては,自ら望むように,国王としての重責を担い,義務を果たすことができないということが分かりました。

And I want you to know that the decision I have made has been mine and mine alone.
退位の決定は,私が自身で決めたもので,私1人で決断したものです。

This was a thing I had to judge entirely for myself.
これは,私1人で決断するべき事柄でした。

The other person most nearly concerned has tried up to the last to persuade me to take a different course.
この件に最も深く関わったもう一人の人物は,最後まで,別の道を選ぶよう,私を説得しようとしました。

I have made this, the most serious decision of my life, only upon the single thought of what would, in the end, be best for all.
人生で最もつらい,この決断は,最終的に,全ての人にとって何が最善であるか,ということだけを念頭において,私自身が下したものです。

This decision has been made less difficult to me by the sure knowledge that my brother, with his long training in the public affairs of this country and with his fine qualities, will be able to take my place forthwith without interruption or injury to the life and progress of the Empire.
私の弟であるヨーク公は,長年この国の公務に携わり,また,素晴らしい資質の持ち主でもあることから,直ちに私にとって代わっても,なんら,帝国の命運に瑕疵を与えたり,その発展を停滞させることがないだろうという確信が,この決断を下すことができた理由の1つです。

And he has one matchless blessing, enjoyed by so many of you, and not bestowed on me, a happy home with his wife and children.
また,彼は,多くのみなさんと同様に,私には授けられていない,妻と子供と一緒の幸せな家庭,というものに恵まれています。

During these hard days I have been comforted by Her Majesty my mother and by my family.
この決断を下すまでの間,母である皇后陛下や,王族のみなさんは,私の精神的支えとなってくれました。

The ministers of the crown and, in particular, Mr. Baldwin the Prime Minister, have always treated me with full consideration.
閣僚,特に,ボールドウィン首相は,常に十分な考慮をもって接してくれました。

There has never been any constitutional difference between me and them, and between me and Parliament.
私と閣僚,また,私と議会の間には,憲法上の,なんの見解の相違もありません。

Bred in the constitutional tradition by my father, I should never have allowed any such issue to arise.
また,父による立憲君主の薫陶をうけて育った私には,そのような問題を起こすことはできません。

Ever since I was Prince of Wales, and later on when I occupied the throne,
皇太子であった時も,また王位を継いだあとも,

I have been treated with the greatest kindness by all classes of the people wherever I lived or journeyed throughout the Empire.
私が訪れたすべての場所で,すべての階層の人々から暖かい支援を受けることができました。

For that I am very grateful.
そのことに,たいへん感謝しています。

I now quit altogether public affairs and I lay down my burden.
私は,今,全ての公務から身を引き,その重責から解かれます。

It may be some time before I return to my native land,
しばらくは,祖国に戻ることはないかもしれません。

but I shall always follow the fortunes of the British race and Empire with profound interest,
しかし,いつでも,深い関心をもって,英国民族と,大英帝国の繁栄を見守りたいと思います。

and if at any time in the future I can be found of service to His Majesty in a private station, I shall not fail.
もし,将来,機会があるならば,いち個人として,皇帝陛下に奉仕させて頂きたいと思います。

And now, we all have a new King.
今,我々は,新たな王を得ました。

I wish him and you, his people, happiness and prosperity with all my heart.
新国王と,国民の幸福と発展を,心より祈ります。

God bless you all.
みなの上に神の祝福のあらんことを。

God save the King!」
国王陛下,万歳。

ウィンザー公が亡くなっても王室との確執が続いていたウォリスですが亡くなった後には膨大な宝石が残されました。

彼女の遺言どおりパリのパスツール研究所に寄付されたそうです。

        

   

            

宝石はカルティエ、ゴールドの筒型はダイアモンドがちりばめられた筆記用具とお針セット

スピーチの内容と動画はお借りしました。