オストメイトの「漏れ」の不安や悩みを解消!、「安心パウチ」を広めるブログ

「安心パウチ」を装具に取付ければ、漏れが発生した時でも確実にキャッチして被害の発生を防止できます。

003ストーマ保有者の困った経験の実態調査報告書の紹介

2021年02月16日 | オストメイトに関する統計データの紹介

日本のオストメイト人口は11万~15万人いると言われているようです。

他のオストメイトはどの様な生活をし、どの様な悩みを持っているのか…?という情報を得る事は、ストーマライフを正しく認識して、自分が正しい判断を下す為の参考になると思います。


今回、取り上げる統計データーは、「ストーマ保有者の困った経験の実態調査報告書」で、副題は「あなたに知ってほしいストーマとともに生きること」です。

http://www.siup.jp/database/pdf/stoma_report.pdf

「ストーマ・イメージアップ・プロジェクトチーム(SIUP)」の編集で、「平成25年度日本創傷・オストミー・失禁管理学会、アルケア技術・研究助成および平成22年度日本ストーマ用品協会研究助成を受けて実施しまとめたものである。」と記載されています。


オストメイトの属性について

839人のオストメイトからの回答を基に、年齢/性別/ストーマの種類/ストーマ保有年数の分布が集計され、更に、就業状況/ストーマ外来受診状況がストーマ種類別に集計されています。膨大なデーターを様々な切り口で分析していて、自分がどのゾーンやタイプに属しているのかを知る事が出来ます。皆様もPDFファイルを開いて、詳細を確認される事をお薦めします。 

私なりに纏めてみたオストメイトの属性については…、

●オストメイトの年齢は70歳台が最も多く、次に60歳台、80歳台で、全体的には60歳台以上が81%を占めていて、圧倒的に高齢者が多く、男性60.2%に対して女性36.3%で男性が多い。

●大腸ストーマの割合が最も多く、次に尿路ストーマ、小腸ストーマの順。

●また、71.6%の方がストーマ外来を定期的、又は困った時に受診している…。という事です。

個人的には、高齢男性の比率が圧倒的に多い事を知り、びっくりしています。


●ストーマ管理で困った経験についての集計です。

「便や尿が漏れた」が50.9%と最も多く、二番目の「皮膚がただれた」も49.9%と同様に多い。

「漏れ」が発生すると「皮膚のただれ」が発生し易くなり、「皮膚のただれ」が発生すると面板との密着性が悪くなる事から「漏れ」が発生し易くなる…、という関係があり、共に悪化する傾向が強い。

「便や尿が漏れた」と「皮膚がただれた」が負のスパイラル関係にある事から、両者が共に上位を占めている事は納得である。

約50%もの多くのオストメイトが「漏れ」や「皮膚障害」に悩まれている事を確認でき、本ブログの「安心パウチ」が少しでも解決の力になれたら幸いである。


次は、ストーマ保有年数別にみたストーマ管理で困った経験である。

何れの年数でも、困った経験の上位は「皮膚がただれた」「便や尿が漏れた」「お腹の形が変わった」であった。経験年数が増えても「皮膚がただれた」「便や尿が漏れた」の件数が減らず、むしろ増加する傾向も見られる。


最後に日常生活での困った経験の統計である。

「下着が汚れる」「洗濯物が増えた」という「漏れ」の後処理に関係した項目や、「温泉に行けなくなった」「旅行が減った」「外出が減った」というように生活が制限されている実態も読み取れます。

皆さまの場合はいかがですか?

ある方が、「不便だけど不幸じゃない!」…、と言っていた事を思い出します。