近代の農業・・・多量の化学肥料が使われるようになった。
化学肥料は、1843年にイギリスで過リン酸石灰が工業製造されたのが始まり。
20世紀に入り、空気中の窒素からアンモニアを合成することが工業的に成功。
その後、世界中で爆発的に使用されるようになりました。
ブドウの育成環境・・・
本来痩せた土地に生えるもの、地下水と強い日差しがあれば、充分に生育し実を結ぶといわれています。
化学肥料を施すと収穫量が増えるために、ほとんどの産地で用いられるようになった。
化学肥料は作物の収量を増やし、あまり適合しない風土での栽培も可能となる。
使用することで瞬く間に世界中に広まっていく、導入から100年を経た今日、そのマイナスの面が次々と明らかになってkています。
化学肥料は、作物ごとに与える、窒素・リン・カリの割合が決まっている。
ところが、雑草があるとこれが栄養を横取りして吸ってしまうので、そのバランスが崩れる。
こんどはそれを防ぐために除草剤を使用して雑草を根絶やにするという仕組み。
その当時、除草剤として使用されていたのは代表的な物質はダイオキシンです。
ベトナム戦争でアメリカ軍がゲリラの潜むジャングルを潰す「枯葉剤」として散布して有名になった化学物質です。
計り知れない環境被害、人間も根絶やにする物質。
そんな物質が農地に巻かれてしまった時代があったのです!
生態系のバランス・・・
除草剤を使うと、生態系のバランスが崩れます。害虫、病原生物は、本来、その生態系のなかに天敵が棲息していて、あまり繁殖しないような
仕組みになっている。
雑草がなくなると、そうった天敵が棲息できなくなる。
害虫や病原微生物が異常に繁殖してしまうのです。
農薬が必須のものになってしまった今の農業の仕組み・・・
病虫害を防ぐには農薬を使わざるお得なくなる。農薬は、単純に病害虫を駆除するものとして使用されはじめる・・・
化学肥料と除草剤の使用が農薬を必須のものになった。
除草剤と農薬は、様々な生物を殺します。
病害虫だけでなく、土壌の中で活動して土に栄養や空気を与えていた微生物も死んでしまうのです。
こうなると土自体が栄養を作り出すことができなくなり、さらにたくさんの化学肥料を与えざるを得なくなる。
こうして土は死んで行ってしまうのです。
土・・・
もともと土は、その中に含まれる生物の働きによって、自ら栄養を作り出す「生きた循環系」。
化学農業の中では、土は単なる物質となり、水分や与えられる栄養を一時的に保持するだけの役割しか果たさなくなってしまった。
冷たい土の層
土の死は、目に見えないところで、大きなゆがみを作り出す。
地表から1メートル以上深い場所・・・
表面の土は、耕されて一見豊かに見える、その深くに、カチカチに固まった、冷たい、不毛の土の層ができている。
ここには、投入された化学肥料・除草剤・農薬などが溜まっている。
土中生物が生息できない環境。人工的に耕すこともできない、耕耘機などの重みで押しつぶされた状況。
死の壁
この情況はオーガニック農業を始める多くの生産者たちが経験している状況です。
畑に化学物質の投入をやめ、微生物の活動を回復させても、栽培が思うように行かない、
そこで更に深く掘り返してみたところ底のほうにカチカチの固まった土の層が出てくるのです。
農薬はそのままワインに入る・・・
つづく
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