「働きアリの法則」というのをご存知ですか?
働きアリの集団をよく観察していると、
2割程度働くフリをしている働かないアリがいるそうです。
その2割の働かないアリを取り除いて働くアリだけの集団にしても、
また2割が働かないアリになる。
アリの仕事のなかには、
必ずいつも誰かがやっていなくてはならない仕事があり(卵を舐め続けるというものらしいです)、
そのためには、
疲れていない予備のアリがいつも用意されている必要があるのだそう。
コロニー(一族)を長期的に存続していくためには、
短期的な効率を犠牲にしてでも、
“働かない働きアリを用意する“というシステムをあえて採用していると考えられているようです。
そんな話を聞いていたら
人間と働きアリとの大きな違いが見えてきました。
人間はもっとちゃっかりしていて
やる人がいたら
その人に任せてしまう心理というか
『自分一人くらい怠けても大丈夫』と
思うようになる、というか。
それぞれがそう思ってしまうことで
それなりに人数がいるのに効率が悪く
生産性が低いわけです。
学校の先生だったり
スポーツの監督だったり
会社の経営者だったり
集団を上手く動かせる人がいてこそ結果が出せるのだとわかります。
たとえば、
優秀な人材ばかりを採用したはずなのに
個々の能力を活かし
それぞれが自分の持ち場に責任を持つような環境を作ることが出来ない上司の下では
新入社員はいつまでたっても育たない、
そんな宝の持ち腐れもありそうですよね。
…なんて、大げさなハナシになりましたが
私がいるのはもっとずっと小さな世界のこと。
大したことはやってないけど
一人でバタバタ葛藤しながら仕事に向き合っている私の姿は
見えていてもまったく気にならないんだろうな、と。
ごくたまにさらっと聞こえてくる
「大丈夫?」という声には
そうじゃないじゃん、と思ってしまいます。
「いっしょにやるよ」はないの?と。
自分も参加しようとは思わないのね、
そう落胆するのと同時に
協力し合ってより良く、
と思わせることが私には出来てないのも実感しております。
言葉で伝えることも必要でしょうが
自発的に、という部分を期待してしまう。
気づいて動き始めてくれないかなぁ、と。
働かない働きアリはきっと常にスタンバイOK。
働いているフリは
自分の出番に備えたウォーミングアップなのかもしれません。
働かない働きをしている働きアリ。
言い回しがおかしいですが(笑)、
その精神が素晴らしいと思わずにはいられない私なのであります。