サンズ・トーク

ハナ金の八重洲駅なか

横浜エイペックの前夜、横浜のK社長、W役員と八重洲で落ち合い、最近、変貌いちじるしい八重洲の駅なかで一杯。ご高説を拝聴しました。
今、東京駅は、丸の内側の駅ビルを建て替えしているので、あらゆるところの商店街、飲食街、店舗が新装合戦をしている。
この日、3人が行ったのは、黒塀横丁という一見シックな飲み屋街。
品のよさそうな和風居酒屋で、はじめは、老舗っぽい雰囲気にひるんだのだが、段々観察すれば、この店、努力はしてるんだが発展途上らしいさまが見えてきたのだ。

酒の品揃えも頑張っている。出てくる一品料理もそれなりに上品でおいしい。
でも、見回せば、何かが何かなのだ。

入れ込み風の座席は縁側状になっていて、畳表がのべてあり、円座に腰を下ろすようになっている。
畳が擦り切れ、ほどけかかっている。

給仕の女店員は韓国か中国っぽい。
ビールの銘柄を客に聞いて、それで出てくるビール瓶は違うやつがでてくる。

酒は常温で、銘柄をいうと、陶器の上品なタンブラーになみなみ、すれすれに注いでくれる。
こうした場合、受けの小皿に少し溢れるように注いで、お客にプラスアルファ感を感じてもらうのがよくある手なのだ。
飲み客のいじましい、いじらしい根性を満足させる演出のはずなのだ。
なのに、この店、受けの小皿なしに女店員がすれすれに注ごうと一升瓶を傾けて真剣に注ごうとする。
溢れて小皿に貯まり、それをあとですするはずのセオリーが、小皿なしでは成り立たないのである。

でも、まあいいか、酒も肴も美味。

で、K社長の販売商品構成と、マーケティング戦略を伺って、さすが卓見と感心してしまったのでした。

ほてった口に冷えた稲庭うどんがここちよく、時間もきたのでお開きにしました。

すると、さっきの女店員が上がりのお茶を出してくれたのでした。
それがお笑いだよ。
さっき酒をタンブラーになみなみと注いだ、同じやり方で、熱いお茶を湯呑みのふちすれすれまで、満タンにしたではないか。
熱すぎて、あっちっちと取り落とす騒ぎになったのだ。
常温の酒なら目一杯どうぞ注いでください。
だけど、熱いお茶まで同じように注ぐものじゃないよ。といったつもりだが、判ったかどうか。

てな、一夜だったのでした。これはこれで、一つの思い出になりました。

そうだ。思い出といったら、ある下町だったが、店員が酒の注文について、冷ですか、熱燗ですかと聞いてくれました。
その時も店員は中国の女性だったのです。
なにげなく熱燗とお願いしたら、本当にあっちっちの熱々にして持ってきたのです。
唇を火傷しそうな燗酒だったので思わず「これじゃ酒のコクや香りがすっ飛ぶじゃないか」と文句を云ったことを思い出しました。
上等のお酒なら、本当は人肌ぐらいのぬるめの燗のほうがいいのです。

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