サンズ・トーク

白木蓮の花



木蓮は、かつて、親の家に大きな木があって、花どきになると大ぶりな、白い花を沢山つけた。
父も、母も、非常に気にいっていて、春、必ず、咲いたよと云ってくれたものだ。
白木蓮は、純白で、とても素直に、悪びれることもなく、高く、大きく、一杯に陽光を浴びるように咲く。

親の世代は、戦争で非常に辛酸をなめた人生だった。
私は、子として戦争の開戦、敗戦、戦後と一緒にきたので、その時代の苦労をつぶさに見て育ってきた。
不本意なことも多かったし、不自由な、充たされないことも一杯だったはずだ。
だけども、不平ひとつ云わず、明るい親だった。

だから、今でも、木蓮の花を見ると、父母に、ほら、ここに咲いてるよと話しかける。
木蓮の、純白、無垢の、おおぶりの花は、父母の願った理想だったかもしれない。

父は23年前、母は17年前に逝った。

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コメント一覧

kazumi
春ですね~
白木蓮が咲くと 春を感じますよね~
うちの庭には 最近うぐいすが遊びに来ます 脅かさないようにカーテンの隙間からこっそり見ています。
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