広報担当のあや子からの活動報告です。
6月12日、タテ糸の巻き取りや、糸綜絖(いとそうこう)つくりをしました。
タテ糸の巻き取りは、前回にしたものの続きです。
糸は、仮の筬(おさ)を通って次に綾棒を通っています。
これが、
綾棒の次に筬という順に変わります。
綾棒を移動させます。というか、綾を筬の向こうに移動させて、そこに新たな綾棒をセットするのです。
これを、「綾返し」というそうです。
すてきな響きです。
これは、筬が外されていく前の場面です。糸は少しずつ束ねられ、
束ねたものをほどいて筬から抜き、それをまた束ねて、
綾棒は残り、糸の大部分はオマキに巻き取られていきます。
綾棒も抜くし、仮の筬も抜くものだから、というのを何度か聞いていて、不思議だなあと思っていました。
抜いてしまったらせっかくとった綾はどうなるのかと思って。
でも大丈夫でした。筬は抜き去られてしまいましたが、綾はちゃんと残っています。
この作業は、糸の流れを整え、ぴんと張った状態でないとうまくできません。当然のことですが。
でもでも、そのためには、あっちをおさえたり、こっちを引っ張ったり、結んだり。
手がいくつあっても足りない感じです。
たて糸巻きは一人でするものだと前に聞きましたが、これもですか?
とてもできそうもない。
蜘蛛爺じゃあないんだから。
たて糸も大変だなあ。こんなに強くぴんと張られる運命にあるのか。
午後は糸綜絖(いとそうこう)つくりをしました。
新しく作っていただいた木製の道具を、はじめて使いました。
二人で向かい合って作業します。
お互いに、糸を上から真ん中の丸い棒にくぐらせて、自分の角棒のところに戻しますが、丸い棒のところで互いの糸を交差させます。
これで1つの綜絖ができました。
この糸は、細いレース糸です。
5㎜弱の幅のところに4つずつ重ならないように並べていきます。
これを棒のはしまで並べること368回。
これで1枚の糸綜絖が出来上がります。
広瀬斜子織りでは、この糸綜絖を4枚使います。
糸をくぐらせるときに手もとから落ちたり、糸がこんがらかってしまったりしました。
これは思ったより大変。手元の糸をどう動かすのか、きっとコツがあるに違いない。
でも今日はともかくやってみました。
焦らず、気長に、根気強く・・。
作業終了の時刻になりました。
今日はここまででした。疲れたけど、もう少し続けたいような。