VWにとってはチェコのシュコダやスペインのセアトと同じ程度に
考えていたのかもしれません。
しかしおさむ君の目の黒いうちは超個性的な企業ですから、VWの
思うようにはいかなかったのかも。
ドイツと日本のメーカーの提携という事で戦前の事を連想しました。
当時の日本軍の航空機のエンジンは空冷星型エンジンが主流でし
た。
ゼロ戦などに積まれていた栄型エンジンなどです。
シリンダーがクランクに対して放射状に配置された星型エンジンは
軽量コンパクトで冷却性能にすぐれ、飛行機用エンジンとしてはある
意味理想的でした。
しかし航空機の最高速度が上がるにつれ空力的に不利な星型エン
ジンでは限界が出てきました。
愛知県の三ヶ根山にあるゼロ戦のエンジン
そこで日本軍が目を付けたのが同盟国ドイツのメッサーシュミット
に積まれていた、ダイムラーのDB601エンジン。
液冷倒立V12気筒で、当時のヨーロッパ戦線で圧倒的な性能を
誇っていました。
このエンジンの図面を買って日本でライセンス生産することになった
のです。
(このあたりは海軍と陸軍で別々にライセンス契約したりと、色々
エピソード満載なのですが今回は割愛)
愛知機械で作られるようになったDBは飛燕に積まれたのですが、
結局当時の日本の技術力、工作機の性能、レアメタル不足などで
予定の性能が出ず、また整備にも手間がかかるなど、ほとんど実戦
では活躍できずじまいでした。
スズキとVWの提携とはあまり関係ありませんね。
ま、ディーゼルエンジンが欲しけりゃよそから買うのではなく自分で
開発しなさいってこと・・・か?
ただ自動車関係の生産現場にいる自分としては、今から70年も
前にこれだけのものを作れたという事は畏敬の念を禁じえません。
また最近の自動車のエンジンは画一化されてますが、当時の航空
機エンジンは千差万別、百花繚乱、面白いものがわんさかあり見
ていて飽きません。
また機会を見てご紹介したいと思います。
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