そのひぐらし

日々の暮らし
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草原の椅子 宮本 輝

2012-10-18 14:07:33 | 
十年くらい前に読んだ本
印象深い本
お出かけしていたのが帰ってきたので読んでいる

以下二箇所 心に残った部分

『人間は弱くて脆い。だが、不思議な強さと復元力もまた隠し持っている。
そうでなくてどうして、この矛盾に満ちた人生を生き抜いていくことができよう』

うんうん、ほんまや
もう、絶対あかん、と思うても 傷ついた犬が床下でじっとうずくまって傷を癒して
立ち上がるように、人間にもどっこいしょ、と立ち上がって前を向いて歩き出せる力があるような気がする。



『どうも最近の日本の親子関係というのは、本来の日本人のやりかたとは合わないのではないかと思った。子どもの個性とか自由とかを尊重するというのを大義名分として、わずらわしさから逃避しているのではないのか。親子に葛藤があるのは当然なのに、それを避けて、いかにも物分りのいい、干渉しない父や母を演じようとしている。
欧米の個人主義や合理主義は、それなりの必然性と価値観が、長い歴史や風土によって自然に培われてきたのであって、それをそのまま日本という国に持ち込むと、その場しのぎの友好は保たれても、あとになって誤った結果へとつながりかねない。親は、子どもに対して責任があるのだ。』

うんうんうんうん
私の子どもに対する態度を傍で見ていたかのようなおことば。
わずらわしさからの逃避
物分りの良い親を演じている
親としての責任を果たしていない

ほんま ほんま そのとおり