IAEA総会でも国連総会でも日本は、処理水の内容を疑問視する中国に対して科学的根拠を示せと主張している。
しかし、日本とIAEAが科学的根拠としているのは、あの隠蔽体質の東京電力が出して来たデータなのだ。IAEAもまったく処理水を検査していない。
東電のデータを信じる人間はいない。
中国が処理水を自ら検査したいと言っているのだから、検査させたらいいじゃないか。なぜ、東電は頑なに拒否するのだ。中国単独がダメなら、フランス、ドイツの調査団も入れて検査させたらいいじゃないか。
それも、東芝のAlps処理水であるA系処理水から検査させたらいいじゃないか。東芝のAlps処理水の杜撰さは誰でも知っている。だからすぐ日立のAlps処理水装置に変更したのだろうが。
さらに、高市が福島のトリチウム処理水の何倍ものトリチウムが中国の原発から放出されているとIAEA総会で発言した。
恥ずかしい。
中国原発からのトリチウムは、2次冷却水に含まれるもの。対して、福島原発処理水は溶けた燃料棒、デブリに直接触れた汚染水を処理したもの。まったく違う未知の放射性物質なのだ。本来なら、燃料棒に触れたものは放射性廃棄物として厳重に保管しなければならない物質である。
中国や北朝鮮、ロシアといったならず者国家を弁護するつもりはない。
しかし、福島Alps処理水についての中国の疑念は理解できる。
だからこそ、中国が納得するまで処理水を検査させればいいのだ。東電と日本政府はなぜ拒否するのか。
おそらく、A系処理水を放出してからのことだと考えているのだろう。
福島原発処理水は、トリチウム以外の放射性物質も検査する必要がある。世界で始めてデブリに触れた水なのだ。