「どこの旅館も一万円だけの支援金で協力してもらっている。新幹線の開業もあるし、2次避難所としていつまでも利用できるわけにもいかないだろう」
おいおい。
2次避難所になっている旅館が一万円の支援金では見合わないと言うのなら割り増しすればいいじゃないか。自宅が破壊された人たちは2次避難所を追い出されたらどこにも行きようがない。仮設住宅ができるまではそうすべきだ。
東日本大震災を思い出す。
被害がなかった三陸の某ホテルは、被災者の2次避難所を゙引き受けず、高額な宿泊料金で議員や役人の視察だけを受け入れていた。当時の2次避難所の国からの支援金は八千円。議員や役人を泊めたほうが金になったからだ。
対して、鳴子のあるホテルは八千円の支援金だけで着の身着のままの被災者を積極的に受け入れた。通常の観光客を正規の料金で宿泊させたほうが金になったが、八千円の被災者のほうを選んだのである。
数年後、災害公営住宅への入居などで生活がやっと落ち着いた被災者たちがこぞってこの旅館を訪れるようになった。震災時にお世話になったお礼を兼ねた宿泊であった。今も数多くの被災者と温かく迎えてくれた旅館の女将との交流が続いているそうだ。
金沢や加賀の被災者の2次避難所として宿を提供されているホテルや旅館のみなさん。新幹線の開業で稼ぎ時かもしれないが、金ではないのです。
被災者を拒否し、議員や役人たちだけを高額な料金で宿泊させた三陸の守銭奴ホテルにはならないで欲しい。