放出を止めればすべて解決するのに止めない理由はすでに投稿した。
中国の全面禁輸でもっとも影響を受けるのがホタテ。確かに6割がホタテだったと思う。
そもそも、日本のホタテ業者が金儲けのために日本市場を捨てて中国市場に走ったことに原因がある。去年までの中国の和食バブルに乗り、良質のホタテはすべて中国に渡った。日本のスーパーにはチビた2級ホタテばかりで、中国並みの良質のホタテが食えるのは赤坂の料亭で遊ぶ政財界人たちだけだったろう。良質のホタテは豊洲にも多少、流れていたからだ。
庶民はホタテを見捨てた。食べるのをやめた。回転寿司で出る安っぽい小さなホタテはホタテではないと思うから食べなかった。
中国の全面禁輸で日本のホタテ業者は焦った。中国向けホタテを日本市場に回そうにも、日本のホタテ市場は完全に冷え切っていたからである。それに中国向けの高いホタテに今さら触手を伸ばすアホな日本人はいない。
ホタテはすでに値崩れしている。中国向けの半額にでもなれば、再び日本人もホタテを食べるようになるかもしれない。しかし、その差額を風評被害と称して税で負担するのは無理筋である。
北海道のホタテ業者は中国向けでさんざん儲かったわけだから国が補償する必要はない。ホタテの輸出には補助金も出ていた。日本市場を軽視した北海道ホタテ業者の自業自得である。
ウソだと思うなら、稚内や猿払に行ってみたらいい、金ピカのホタテ御殿がたくさん建っている。ホタテ業者の妻がゴム長履いてベンツを乗り回している。中には、地道に働き、外国人労働者も大切にしているホタテ業者もいるが、とにかくホタテ業者がボロ儲けしたことは確か。
回転寿司でホタテを食べて支援しようとか、ふるさと納税でホタテを選ぶとかの動きもあるが、すべて風評被害を隠したい政府の差し金である。
宮城のホヤもそうであった。震災前、韓国の日本食ブームで宮城のホヤも次々に韓国に輸出された。ホタテと同じ良質のホヤばかりである。日本で売るより韓国に売ったほうが金になるからそうした。おかげで宮城の店頭に並ぶホヤはクズものばかり。ホヤの一大産地である宮城県でもホヤに対する関心が一挙に冷めてしまった。あのプリプリとしたホヤが手に入らなくなったからである。
ところが、福島原発事故で韓国はホヤなどの水産物の全面禁輸の措置を取り続けている。しかし、韓国の禁輸でダブついた宮城のホヤの消費は今も戻っていない。日本の市場を軽視した報いである。
日本の水産物を輸出するのはいい。しかし、日本の消費者を軽視した営業戦略はすぐに破たんする。
中国向けが多かった北海道と宮城のホタテ業者に対して、青森の一部ホタテ業者は、地元も大切にして良質のホタテを積極的に地元スーパーなどにも出荷した。中国禁輸の影響はあまりないだろう。
欲に目をくらんではいけない。地元を大切にしない水産物はいずれ破たんするものなのだ。
北海道と宮城のホタテ業者、宮城のホヤ業者よ、目を醒ますがいい。まずは地元、次に豊洲、その次が海外である。
風評被害、風評被害とホタテ業者自ら騒ぎ立てるな。ホタテの値を中国に出す前の元の価格に戻せば売れるのだ。
しかし、連中はそうはしない。風評被害を騒ぎ立て政府から補償金を引き出そうとしている。また、せっかく上げた価格を下げたくないと学校給食に無料提供したり、おバカな町行政にねじ込んでふるさと納税の返礼品の割合を多くしている。
アホな日本人は、ホタテ業者を支援しようなどと返礼品にホタテを選んだり、回転寿司でホタテを高止まりしたホタテを食っているが、本当にバカである。そんなの支援にもならない。
良心的なホタテ業者はすでに出荷価格を下げている。全国のスーパーでも、2割ほど下がった冷凍ホタテが並ぶようになった。そちらを買ったほうが良い。ふるさと納税や回転寿司を通したホタテは無視する。
悪徳ホタテ業者は、今も大型冷凍倉庫にホタテを積み上げている。安く売りたくないのだ。政府が補助金をつけて北米ルートを開拓するのを待っている。
ゴム長でベンツを乗り回しながら待っている。そのうち、倉庫代が嵩み、にっちもさっちもいかなくなるだろう。
早く、価格を下げて売ればいいものを。一度身についた守銭奴魂が邪魔している。
もう一度言う。
良心的なホタテ業者は出荷価格を下げて来ている。そのホタテを食べよう。
ふるさと納税や回転寿司ではない。