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「白庭園芸で販売する花をすべて、白色に替えさせたのだが」
「あの有名なウェディングホワイトローズですね?」
「ああ、それは白花の第一号。花を白色に替えさせたのだから、趣味で飲むワインも
すべて白ワインに替えることにした。」
白庭社長は、カール大帝の本に目をやった。
「赤ワインをすべて白ワインに替えさたのは?」
「シャルルマーニュです」
「私はナポレオンとカール大帝が大好きだった! 白ワインのお気に入りは自然とカール大帝が
造るように命じたワインすなわちコルトン・シャルルマーニュになったのです。」
専属ソムリエの草木は2本目のコルトン・シャルルマーニュを抜栓し、ワイングラスに注いだ。
ワイングラスを手に取った白庭社長はすぐテイスティングを行なった。
「これは1997年だね?」
草木はワインを覆っている紙を取り払って、ラベルを白庭社長に見せた。
「白庭社長は、いとも簡単にビンテージを当てますね?
和音さんとのテイスティング対決ではトリックを仕掛けなくとも勝負できるのでは?」
「コルトン・シャルルマーニュに限定すれば、トリックなしで互角以上の勝負ができる。
しかしそれではダメなのだ!」
草木は首を傾げた。
「なぜ、ダメなのですか? 白庭社長が絶対負けない対決なのに?」
「私が正解する! 和音さんが正解する!そしてテイスティング対決が引き分ける。
そこにワイン通倶楽部の仲間に自慢できるドラマ性がどこにある?」
「白庭園芸で販売する花をすべて、白色に替えさせたのだが」
「あの有名なウェディングホワイトローズですね?」
「ああ、それは白花の第一号。花を白色に替えさせたのだから、趣味で飲むワインも
すべて白ワインに替えることにした。」
白庭社長は、カール大帝の本に目をやった。
「赤ワインをすべて白ワインに替えさたのは?」
「シャルルマーニュです」
「私はナポレオンとカール大帝が大好きだった! 白ワインのお気に入りは自然とカール大帝が
造るように命じたワインすなわちコルトン・シャルルマーニュになったのです。」
専属ソムリエの草木は2本目のコルトン・シャルルマーニュを抜栓し、ワイングラスに注いだ。
ワイングラスを手に取った白庭社長はすぐテイスティングを行なった。
「これは1997年だね?」
草木はワインを覆っている紙を取り払って、ラベルを白庭社長に見せた。
「白庭社長は、いとも簡単にビンテージを当てますね?
和音さんとのテイスティング対決ではトリックを仕掛けなくとも勝負できるのでは?」
「コルトン・シャルルマーニュに限定すれば、トリックなしで互角以上の勝負ができる。
しかしそれではダメなのだ!」
草木は首を傾げた。
「なぜ、ダメなのですか? 白庭社長が絶対負けない対決なのに?」
「私が正解する! 和音さんが正解する!そしてテイスティング対決が引き分ける。
そこにワイン通倶楽部の仲間に自慢できるドラマ性がどこにある?」