ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき セカンド(改訂) 46ページ目 手の平のブドウのあざ  

2013-02-20 20:13:03 | ワインバーでのひととき2改訂三話まで完
【46ページ】


 和音は良子ヘのプレンゼントの品物を思い浮かべていた。


「世界中のソムリエたちが憧れるハンドメイドのソムリエナイフ・・・・

2万年もの時を経たマンモスの牙から造られるラギオールのソムリエナイフにしよう・・・」


 和音は睡魔で、思考が途切れそうになる。


「そうだ!象牙のところにダイヤモンドを埋め込めよう・・・・」


 そこまで考えて和音も眠り込んでしまった。


 そして4時間ほど経ったのだろうか?

水の流れる音に、和音は目覚めた。


「良子さんはシャワーを浴びているのだろう?」


 和音は、右手の手の平を確かめた。


「消えている!」


 足音の近づく音がしたので、和音は振り返った。

そこには、バスタオルで身を包んだ良子が立っていた。

和音は良子の右腕を見て、


「あっ!」と叫び声をあげる。


 良子の腕にタトゥーが、いやブドウの房のアザができていた。




「おやまた水の音が聞こえる」 


 和音は、良子のアザに驚いた後、また眠ってしまったのか?と思った。


「キッチンから味噌汁のいい香りがする」


「和さん、もうすぐ朝食の用意ができるので、シャワーをどうぞ!」


とキッチンから良子が呼びかけた。 


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