社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

AppleⅡのキラーアプリVisiCalc

2011-10-19 07:18:58 | ITについて

アップルの前CEOスティーブ・ジョブス氏の死亡で自分を見つめかえすが、未だに何をしたいかわからない。何とかそれを定年までには見つけたいとつくづく思っている。さて昔を振り返るとAppleの歴史の中で一つのソフトが思い出された。当時既にApple?は大成功をつかんではいたが、まだゲーム的な要素が強くビジネスで使用すると言う意味では成功していなかった。これはApple?だけではなく、同じ時期に登場した他のパーソナルコンピュータ(最初はマイクロコンピュータと呼ばれていた)も同様だった。

しかしApple?がビジネスで使われるきっかけをつかんだキーラーソフトが登場する。ビジコープ社のVisiCalcと言う表計算ソフトだ。このソフトにより、パーソナルコンピュータがビジネスで使える事が認識される事になる。そしてこのVisiCalcを使いたい為に、Apple?を購入する事になり、結果Apple?のシェア拡大に大きな貢献をする事になった。このVisiCalcの開発経緯やその後の経過については、Apple II 用として開発された表計算ソフト「VisiCalc」再考 - Macテクノロジー研究所に詳細が掲載されている。

今ではあらゆる場面で必須ツールとなっている表計算ソフト。余りにも当たり前のパソコンでは必須ソフトだが、当時、このソフトは画期的だったと思う。しかし当時のAppleのスティーブ・ジョブズ氏やMicrosoftのビル・ゲイツ氏もこのソフトの革新性を認識する事はなかったらしい。このソフトを開発したのは当時ハーバード・ビジネス・スクールの学生ダニエル・ブルックリンと友人のマサチューセッツ工科大学に在籍していたロバート・フランクストンだった。彼らはこのVisiCalcの販売で成功するが、売れたが為にビジコープ社との訴訟問題が発生し、かつソフトの特許もなかった為に、この表計算ソフトと言うキラーアプリを作りながら、地盤を築く事はできなかった(上記リンク参照)。

そしてこのVisiCalcの系譜はロータス1-2-3へと受け継がれていった。そしてApple?も1981年に登場したIBM PCによりシェアを奪われてしまう事になる。最もIBM PCのキラーアプリとなったロータス1-2-3もMicrosoftのExcelにシェアを奪われて行き、現在市販製品で生き残っているのはこのExcelのみと言う状況だが。

さて、このVisiCalcの話をしたのは、この製品が米国で発売されるや当時勤めていた会社の役員が米国で購入してきたのを見せてもらったからだ。大変素晴らしいソフトが米国で発売されたと。そして実は同じ時期に、日本でもこのVisiCalcと競合する先進的なソフトが生み出されていた。このソフトはソード電算機システム(ソード、のちに経営不振に陥って、東芝コンピュータシステムズに吸収)のBASICで開発されたノープログラミング言語PIPS。表計算やソート、絞込みや串刺し計算などを簡単に処理する事ができた。そしてまるでVisiCalcがApple?の販売を拡大したようにこのPIPSもソードのパーソナルコンピュータの販売を拡大させるキラーアプリとなった。

しかし、VisiCalcにしてもPIPSにしても歴史の中に名を残しはしたが、その後生き残る事はなかった。会社も含めて・・・。しかし、これらのソフトが後世に大きな影響を与えたのは確かだ。そうでなければExcelと言うパソコンの必須ツールがないかも知れない。これがなければビジネスでのパソコンの価値はないだろう。

しかし、このジャンルの商品は、Apple(スティーブ・ジョブズ氏)の守備外だ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿