また私にとって、初めての作家の作品だ。堂場瞬一。ふと手にとった作品が「8年」。帯の紹介「小説すばる新人賞受賞作、あの日、あの時、あの場所で叶わなかった想い、届かなかった1球の記憶。男は、メジャーのマウンドに立った」見て、面白そうだから読んでみようと思った。するとなかなか面白かった。実際には日本のプロで一度も投げていない投手がメジャーリーグで通用するとは思えないが、そこにはやはり漫画的な男のロマンがある。そう漫画的と言う意味ではこの作品は面白かった。
同じく、続けて堂場瞬一の作品を探した。また帯の紹介で手にとって読んだ作品が次の『マスク』だ。そうプロレスの話だ。しかもメキシコの……。メキシコのプロレスと言えば、ルチャリブレ。ルチャリブレと言えば「スカイハイ」のミル・マスカラスが直ぐ頭に浮かんだ。
と言う事で、この作品も一気読みした。マア―そこそこ面白かった……。
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書 籍:8年(はちねん) |
とにかく、スポーツコラムを狂言回しにした工夫は大手柄である。堂場さんのこれからの健闘を祈る。井上ひさし氏 小説の無限の可能性を(手法的にも題材的にも)示唆する作品である。ユニークな野球小説の出現である。田辺聖子氏 |
小説すばる新人賞受賞作 あの日、あの時、あの場所で 叶わなかった想い、届かなかった1球の記憶 男は、メジャーのマウンドに立った |
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書 籍:マスク |
書き下ろしスポーツ青春小説 私は父を知らない。 だから、父を知りたい。 虚と実に引き裂かれた時間、仮面と素顔の間で揺れる想い。父の死。息子はルチャ・リブレの国メキシコへと旅立った! 「野球に例えれば、常時140キロを超える速球と巧みなコントロール、そして多彩な変化球ー この新人は間違いなく、第一球の素材だ」茶木則雄氏 |
「近頃これほどラスト・シーンの描写に長けた新人作家を、私は知らない。昨年、第13回小説すばる新人賞受賞作「8年」で、鮮烈なデビューを飾った堂場瞬一だ。 ……本書「マスク」も、例外ではない。舞台となるのはメキシコの片田舎にある小さな町セントロである。主人公は新聞記者のスポーツジャーナリスト。プロレスラーだった父親は、幼い子供と妻を捨ててメキシコに渡り、エル・ソロと名乗ってメキシコのリングで活躍していた。主人公は、取材を名目にこの地を訪れるが、真意は別にあった。……野球に例えれば、常時140キロを超える速球と巧みなコントロール、そして多彩な変化球ーこの新人は間違いなく、第一級の素材だ」茶木則雄氏(「青春と読書」5月号より) |
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