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となりの怪物、好きっていいなよ の感想。少女マンガ系アニメ

 2012年秋アニメの感想の続きです。

 2つとも、まだ付き合ってもいないのに、相手の意思も確認せずに突然に、1話で男子が女子に口づけをします。
 キスから始まる恋もある、って歌があったか無かったか記憶が曖昧ですが、ファーストキスだったのに、女子に恋心が芽生えてしまうとか、そこはやっぱりフィクションですね。

◎「となりの怪物くん」

 「やっかいだ。他人の気持ちも、自分の心も。」とあるように、よくあるラブコメ&成長物語です。変わった人が出てくるだけです。


○ 一見軽そうですが、可愛過ぎて男子にモテルことからずっと女子から嫌われてきて友達のいない夏目あさ子(cv種崎敦美)が、良い味出しています
 男受けのする、可愛い顔と、優しい性格と(それなりに裏はある。)、少し甘えた感じに聞こえる声、ってところです。

 それを演じているわけではなさそうなので(知らず知らず出てしまうという意味では、無意識的にせよ演じているのでしょうが。)、私は好感を持って観ました。これは現実でもモテますよ(私の好みではありませんが)。
 なので、仲間はずれも可哀想ですが、そういうものなのでしょうかね。女子の世界は(と言ってもフィクションの世界ですけれど。)。

 そのためもあって、今一つ周りを気にし過ぎて自分に自信が持てない寂しがりやというところはありがちな設定ですが、彼女を主役にしても2ヶ月分のアニメは作れそうな感じの、魅力的なキャラです。

 そんなことは気にしない雫と関わって、高校生活も楽しげになってきていますが、12話の年末年始の話で、千づるが神社に女友達と来ているのを見て、裏切られた気分と言って落ち込むところとか、可愛いです。


○ それ程可愛いというわけではない大島千づる(cv花澤香菜)は、真面目で頼まれたら断れない性格。
 入学前からの風邪でしばらく休んだのでクラスの人間関係に出遅れた彼女は一人ぼっちで、クラス委員長にさせられて。
 とても自分に自信がなくて自分が嫌いなので、他人に嫌われたくないので断れないと。

 でも、そういう人は、好かれないのですよね。
 奇跡的なくらい周りに恵まれていた「君に届け」ほどに恵まれなくてもよいとしても、周囲の同級生に恵まれないと。

 断れないところは見ていて少しイラッとします。
 でも、春を好きになったので、春や雫らとの関係からキッカケを掴みそうです。
 そもそも、別の高校に親しい女友達がいるというのは反則だと思いますが、いるだけに何とかなるでしょう。

 出番が少なかったこともあって魅力的なキャラとまでは思えませんでしたが、なかなかいいキャラです。
 これも、アニメにはありがちなキャラですけれども。

 いずれも、アニメにはありがちなキャラですが、主役の2人がそれ程ありがちなキャラではないので、バランス上、必要なキャラだったのかも知れません。


○ で、主役の2人。
 吉田春(cv鈴木達央)は入学初日に暴力沙汰を起こし(相手が悪いのだが。)、停学が明けても高校を休んでいます。
 席が隣の水谷雫(cv戸松遥)は先生に言われて嫌々プリントを届けるはめに。すると、友達認定されてしまい、なついてきます。

 皆が怖がるので高校に行きたいけれど行けない春は、「友達」からお金をくれと言われるとか、お人好しにもほどがあるとか、純粋で世間知らずの常識知らずのお人好しの寂しがりやで、他人との距離感や関わり方が分からないキャラ。
 ちょっとぶっ飛んだキャラ。


 雫は、他人と関わろうとせず、ひたすら勉強ばかりの、勉強にアイデンティティを見出すことにした冴えない生活。勉強は出来るけれど他人には冷たく、関心がない。他人に関心がないので1人でも寂しくない、、、はずだったのに。。。


○ で、4人。
 友人や恋人とのつらさばかりを知っている人にとって、友人や恋人を持つことは苦痛ですから、だったら1人の方が楽しいということで。
 友人や恋人との楽しさを知っている人にとって、1人は寂しく苦痛ということで。
 (春は、よく知らないから憧れる、というやつ。)


  人を求めやまないのは 一瞬の解放が
  やがて訪れる恐怖に勝っているから
  (「Trauma」 by浜崎あゆみ)


 楽しさを知った人は、楽しさを知らない人よりも、より深い寂しさと孤独を味わうことができる、ということで。


  ひとりぼっちで感じる孤独より
  ふたりでいても感じる孤独のほうが
  辛い事のように
  (「SURREAL」 by浜崎あゆみ)


 自分が寂しいと自分だけが認識することよりも、自分が寂しいと他人に認識されることの方がより悲しい、ということで。


 人付き合いが苦手な高校生の、それぞれの成長コメディ。
 こういう話自体は良くある話ですが、他人との関わりに関心がない雫は、最初は徹底していましたが、徐々に、知らず知らずのうちに「友達」とのかかわりを楽しみだしました。
 そこは上手い具合にコミカルに描かれていたので、全体としてもいい具合にコミカルとシリアスが入り混じっていたので、楽しめました。


○ 最終話の最後に、冬のホタルらしき光を春と一緒に見た雫について、雫が回想しています。

 「取り敢えず、あの光がとても美しく見えたのは確かだ。多分、一人で見るより、ずっと、ずっと。」

 1話冒頭で春やあさ子らのことを、「話さなければならないこと」と回想していて、このアニメはずっと雫の回想であって、最終(13)話でも同じことを回想で言っていますが、コメディだから、彼らとは友達になり、この先の話もハッピーエンドなのでしょう。

 尤も、雫の回想時の声の調子にハッピーさがなく、冷静さ冷血さしかないので、バッドエンドでも驚きはしませんが。



 めがね女子の千づる、ニワトリ(命名:名古屋)を抱える春、春に膝枕をする雫、バットを振り回すあさ子。
 黄色いセーターの佐々原宗平(cv逢坂良太)がもっとからむと話の展開が広がりますが、まだ、あまり絡んでいません。
 雫に惚れてしまった金髪の山口賢二(cv寺島拓篤)がもっとからむと、雫と春の気持ちがもっと動きますが、それはもう少し先なのでしょう。




◎「好きっていいなよ。」

 「いくつもの『初めて』を経験して、みんな生きていく」とか、「心と体に伝わる、リアル初恋ストーリー」だそうで。


 子供の頃、ウサギに変なものを食べさせてウサギが死んだのを級友に濡れ衣を着せられてから、裏切られるなら友達はいらないと決めて生きてきた橘めい(cv茅野愛衣)。
 無口で暗いことから仲間外れにされていたり、からかわれていたり。

 高校一のモテ男の黒沢大和(cv櫻井孝宏)が めい が変わっていることをもって興味を示して友達になろうと声をかけるとか、それって自分に興味のない人に惹かれるっていうことでもあり、流石、モテ男、上から目線です。


 ところで、「君に届け」にはイジメみたいなことや上から目線なところはほぼ無かったですが、周りから浮いている(沈んでいる?)女子に人気者の美男子が関心を示すとか、美男子は王子様で今の冴えない自分を救い出してくれるとか、少女漫画にありがちな設定はこのアニメも同じで、それはそれで良いのですが、

 ですが、「君に届け」はコミカルでしたがこれはあまりコミカルではないことから、出来過ぎな王子様の物語が、何だかなあ、という感じで少し白々しく、「リアル初恋ストーリー」と言われても、ちょっとなあ。。。。。

 友達との関わりを求めるように気持ちが変わる めい とか、めい のさまざまな戸惑いとか、

 優しさと甘さを混同したり、めい との初めての本気の恋に戸惑う大和とか、

 見栄を張ったり、嫌われたくないから自分を飾りすぎたり、それで却って苦しくなったり自分を見失っていたり、可愛いのに可愛いと自覚できず自分の存在意義を見出せなかった北川めぐみ(cv寿美菜子)とか、

 自分の存在意義を友達(めぐみ)に見出していた心優しい笹野ももこ(cv米澤円)とか、

 「初めて」とかの気持ちの揺れとかの描き方やエピソードは、イジメとかで心に傷を持つとか、三角関係とかは未だしも、
繊細さアピールとか傷付きやすさアピールとかって結局は自己愛アピールだったりするわけで、
これといって新しいところもなく、でも、つまらない話と言うことはないですし、悪い話ということもないですけれど。


 でも、一番リアルに感じたのは、足よりも胴体が長いこと。
 絵柄や演技もリアルっぽさが出ていましたし。

 また、漫画(下の写真)だと めい は美少女っぽく描かれているようですが、めい は美少女にするよりも、アニメ(上の絵)のように目立たない普通の顔にした方がリアリティが出るので、アニメで変えたのは正解でしょう。



【shin】

コメント一覧

shin{流れ星}
http://yaplog.jp/shin99shin/
>通りすがりさん
 きみとどと比べるとそうなんですよねえ・・・
 好きなよは悪くはないですが、リアルとのアピールが私には少し逆効果だった気もします。
通りすがり
好きなよはどうしてもきみとどと比べてしまいますよね
きみとどがすばらしすぎる作品なので残念に思いました。
めいにさわこの爪の垢を煎じて飲ませてあげたいと思いました。
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